唯川恵のレビュー一覧
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地元の北國新聞社から出ている『月刊アクタス』から、ちょうど、著者の六十代にあたる10年分を抜粋。
いつも病院に行った時に『アクタス』を待合室で読むのを楽しみにしていた。
唯川恵さんの書くエッセイは、とても常識的で、安心して読めるので、物足りないと思う人もいるかもしれないが、私には共感できることが多い。文章もとても読みやすい。ユーモアもある。
私よりもほんのちょっと年上なだけなので、育った時代が似ているから、特に共感できるのだろう。
(唯川さんが書いているが、奥付に生まれた年を書かない人が増えているが、その人がどういう時代を、過ごしたかわかった方がいいのでは?そして、そういう人はかえって歳にこ -
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友人が数年前から登山に目覚め、ときどき話を聞いていたので親近感を覚えて読んでみた。エッセイだけど作者が徐々に山登りに目覚めていく様子が物語のようで面白く、『淳子のてっぺん』も読んでみたくなった。
各章が短く、全体のボリュームも軽めでちょうどいい。手描きの登山ルートもところどころ添えられていて、温かみが感じられた。作者の旦那さんがクールで頼りになる感じで、まさに「リーダー」というあだ名に相応しい方だったのが印象的。
ただ、これを読んでも私はやっぱり登山をしてみたいとは思えず、根っからのインドア人間なんだと感じた笑
友人が登ったと言っていた山がたくさん出てきたから、この本をおすすめしてみたいと -
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軽井沢に住む稀世と英次、東京から別荘にくる未来子と創介は高校最後の思い出に浅間山に登る計画を立てる。予定が合わず、11月半ばになってしまい、初雪がちらつく中登ることになる。無理せずと言っていたが、無理して進み、創介が骨折してしまう。創介が山荘まで降りれないために英次が助けを呼びにいくが、滑落して、なくなってしまう。
そらぞれが英次の死を背負い、その後の人生を変えてしまう。
3人が30年たっても恋愛感情を持つところは少し受け入れにくい気がしてしまう。だが、高校生の頃の軽い決断が、自分だけではなく家族含めて、その後の人生に影響を持って、そこから逃れられずに生きている様はそれぞれのがんばりとして楽し -
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ネタバレ「女の幸せとは」「愛とは」がテーマの作品だと思った。
20年ほど前の作品なだけあり、今現在の価値観で測ると引っかかるところは多少あったが、テーマが揺らぐほどのものではなかったのであまりノイズにならなかったのはよかった。
読み始めは、るり子のやりたい放題な性格が苦手で最後まで読めるか心配だったが、読み進めるうちに登場人物たちの心境の変化にどんどん引き込まれていった。
特によかったのが、さまざまな出会いの中で、終盤、るり子の考えの変化の中に変わらない芯のようなものが見えたところ。
萌の変わらない考えの中に少し柔らかくなったところができたところ。
心境の移り変わりがとても人間らしく、また、物語 -
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世の中には、私の生き方に対してあーだこーだと口を出したり、物事を白か黒かの二元論で決めつけたがったりする声があふれています。しかし、この本を読んで改めて強く感じたのは、自分の人生の主人公は他の誰でもない自分自身であるということです。誰かが私の代わりに人生を歩んでくれるわけではなく、最後に決断を下し、その結果を引き受けるのは自分に他なりません。
物語の中で描かれる人々も、どんな立場であっても「これでいいのだろうか」という葛藤を抱え、同時にその場所なりの喜びを見出していました。完璧な人生など存在しないからこそ、悩みながらも自分で納得できる道を探していくことが大切なのだと思います。
私は、たとえ -
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自分にも似たような友人がいるから、あらすじを見て、その気持ちを整理したくて読んだ。
その友人とは、今のところ乃梨子と薫のようにくっきりと別の人生と別れているわけではないが、幼い頃から似た環境で育ってきたからか、事あるごとに人生を比べて、誰にも言えない気持ちに苦しんできた。読みながら、彼女から私も思っても見ないことで羨ましがられたりしているのかもしれない、と感じた。長期的な人生を描いていたことで、また人生のあらゆるところで、立場というか、考えることが二転三転することもある、ということを感じた。
結局のところ、全ては最後の方に乃梨子と薫が話していた、「自分の人生がこれでいいんだと自信を持って言える -
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ネタバレ恋を通して知った「本当の強さ」と、自分を愛すること
今回の読書を通じて、私は恋愛が単なる「二人の出来事」ではなく、自分という人間を成長させるための大切なステップであることに深く気づかされました。
特に心に残ったのは、恋愛における「自然体」の重要性です。どちらか一方が無理をしたり、相手に合わせて自分を殺してしまえば、その関係はいつか必ず崩れてしまいます。無理に繋ぎ止めることが正解ではなく、お互いが自然体でいられること。それができないのなら、潔く離れることも一つの選択であるという視点は、これまでの自分にはない潔さでした。
また、恋愛の始まりと終わりに共通する「フィーリング」の正体についても考え