唯川恵のレビュー一覧

  • 永遠の途中

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    同じ会社で働く二人の女性の人生を、27歳から60歳まで、8つの章で追いかける小説。2人はこんな分け方をして欲しくないかもしれないけど、
    ・キャリアに生きる乃梨子
    と
    ・家庭に生きる薫
    の物語。
    どちらの言い分にも生き方にも共感できる一方で、反感も持つ。それは自分が今どんな環境にいるのか、タイミングによっても変わるかもしれない。仕事を頑張っているなら乃梨子に肩入れするし、家庭を守ろうとしているなら薫に親近感が湧く。

    単行本の出版は2003年ですが、そういう2人を比べたがって、二項対立を煽る風潮になりがちな現代でも通用する話。そして「age.60」の章で乃梨子が語る言葉で、そういえばそんな無意味なイガミ合いってホントは意味ないよなぁと思い知らされた。

    文庫本の最後には吉川トリコさんの解説があります。「現在独身で、結婚の予定もなく、できれば一生仕事をしていたい(文庫版解説295頁)」ということで、トリコさんご自身も乃梨子を応援するはずのところ、薫の言うことも分かる、というような一説が出てきます。
    調べてみるとこの解説を書かれてから、トリコさんも読者も当然「永遠の途中」にいる人の時計は進んでいて、トリコさんもご結婚されているそう。多分この本をちゃんと読まなかったら、自分は「結局結婚したんかい」と文句を言ってたと思うけど、幸いながら乃梨子と薫の奮闘(生き様かな)を追体験できた身としては「そういうもんよ」と自然と受け入れることができた。きっとトリコさんもそうなのかもと、唯川さんの紡ぐストーリーと、乃梨子と薫、トリコさんと、すべて合わせて完成されている1冊だと感じました。

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    2025年02月17日
  • おとこ川をんな川

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    題名と作者からすると躊躇するが、売られて芸妓になった思うに任せぬ人生を力強くしなやかに生きる朱鷺とトンボの物語。とても感動した。

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    2025年02月02日
  • 燃えつきるまで

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    失恋直後に読んだら泣いてしまうだろうなと思った。
    自分ではもうどうしようもない、けどどうにかなってほしい気持ちをここまで細かく的確に文章として書き起こせるのがすごいと思う。
    好きになるのも好きじゃなくなるのも、未練がなくなるのもなにか決まったきっかけがあるわけではないよな、と再確認した。

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    2025年01月24日
  • 愛には少し足りない

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    欲に忠実に自由奔放に生きるのも、見せかけの愛でも自身を無理に納得させて生きるのも、結局自分がやりたいことをしていることに変わりはない。最も、そこにモラルや常識などはない。あ〜刺さる! と、うんうんと共感しながら読んでしまったのは自分が歳をとったからだからだろうか。

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    2025年01月24日
  • ナナイロノコイ

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    角田光代と唯川恵の話がよかった。ミーヨンの話は、おしゃれな写真を鑑賞している気分、新感覚の読書だった

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    2025年01月20日
  • 彼女の嫌いな彼女

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    今26歳で、私は千絵であり瑞子でもあるなと
    どっちにも共感しすぎた
    この小娘が!って思う時もあれば、なんなのこのオバさんって思ったり
    そんでもって他人から見たら私も同じように誰かの嫌いな彼女なんだろうな

    忘れた頃にまた読みたい!期待以上に面白かった。
    本性暴かれる前の冴木みたいな理想的な男ってファンタジーなんでしょうか、、


    ーーなくしたものは、どうしていつも人一倍の輝きを放っているのだろう。

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    2025年01月19日
  • おとこ川をんな川

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    2025年の読書1冊目

    昭和元年頃の金沢の花街の芸妓の話。ということは今から100年前?花街で働く人たちの境遇は今とは全く違うだろうが、町の名前など今とほとんど変わっていないし、まるで昭和の後期頃と錯覚してしまうところもあった。言葉も昭和後期にお年寄りが話していた言葉に似ていた。注釈もなく、他の地方の人はわかるのかなと思ったが、金沢の雰囲気が感じられてよかった。
    年中行事や食べ物など、金沢のガイドブックのようでもあった。
    かんじんの物語の方はというと、星3つかな?

    ともあれ、これを読んでついつい「金沢芸妓の舞」ツアーに2日連続でポチッと申し込んでしまったのだった。(さすがにお座敷遊びは敷居が高いので)

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    2025年01月13日
  • おとこ川をんな川

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    昭和初期の金沢の花街を舞台に、双子同様に育った2人の芸妓とその周りの人間模様。

    四季のエピソードを織り交ぜながら淡々と進むが、女将時枝の体調不良から一気に佳境を迎える。

    トンボと朱鷺のそれぞれが覚悟を決めるくだりは知らずに気持ちが熱くなり、「時枝はいつ覚悟を決めたのか」とのトンボの問いに対する朱鷺の答えは2人の繋がりの強さを表す、手練れの作者渾身のエピソードとなっている。

    会話の金沢弁の優しい響きもいい。

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    2024年12月28日
  • 雨心中

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    読み応えがあった。 考えることが色々ある話し。登場人物が次々出てきても、一人一人について納得して読めた。

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    2024年12月19日
  • テティスの逆鱗

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    夢中で読みふけってしまった。美容整形をいかにも受けてそうなシチュエーションの三人と少し意外な一人、そして先生。幸せになる姿がイメージ出来ないなとは思っていたが、想像を超える深淵の深さに身の毛がよだつ思いを久しぶりにした。エンタメ作品としておすすめです。

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    2024年11月20日
  • 燃えつきるまで

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    ネタバレ

    ほぼ1日で読み切った。めーっちゃ読みやすい文章。
    怜子のことを他人だとは思えなかった。友達の話を聞くように読んでた。何度もうやめとけ!って思ったか、、
    そんなことない、また向こうから折れてくれる→もうだめなんだ、すがりつくしかない→愛が憎しみに変わる
    怜子みたいにすがったり嫌がらせなんてしないと思ってるけど怜子と同じでもしかしたらするかもしれないんだなものすごく愛した人ならそうなるのかもしれないなと思った。
    付き合って別れた人が同じコミュニティ内の人だと今どうしてるか嫌でも耳に入ってくるし好きだとそれが辛いけど逃れられないし…マキコはものすごく意地悪だったけどいつかは耳にすることだし辛い。
    あと城崎さんに引っかかってしまった話。あそこでうまくいってくれ、て何度祈ったか。私も勘違いしてこの人だったんだ!って何度思って何度うまくいかなかったことか。プライドもないし自分の価値が見出せなくて酷く落ち込んだ。

    失恋したことある人なら絶対共感できるはず。
    私だけこんな不幸なの、って隣の芝生が青く見えたり。彼氏がいたって結婚していたって子供がいたって人には人の地獄があることを忘れちゃいけない…みんなプライドがあってそれを見せないだけ。
    怜子のように奈落の底に落ちたようにとことん泣いたあとはへんにポジティブになったり、また何かがキッカケで狂ったように泣いたり、そんなことを繰り返してだんだん立ち直っていくんだよなーって思った。
    怜子がこれから耕一郎よりもっと素敵な人と出会えますように。

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    2024年11月03日
  • 【電子特別版】みちづれの猫

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    猫に教えられ猫に救われる。唯川さんの優しくストレートな言葉遣いが身に染みる。猫の心は深いところで人間の心と繋がっているのだろう。

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    2024年10月26日
  • ヴァニティ

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    誰でも、これでよかったのか、こんなはずじゃなかった、と悩むもの。ただ、変わろうとする努力はしなきゃな、と思った。

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    2024年10月14日
  • ため息の時間

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    男のだらしなさとかクソさにイライラしながらも、現実的な感情と非現実的な出来事(?)に、読むのが止まらなかった!

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    2024年10月04日
  • 瑠璃でもなく、玻璃でもなく

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    女性として生きるにあたって必要な考え方すべてをまるっと教えてくれる本。結婚すること、しないこと、子供を産むこと、産まないこと、専業主婦になるか、ならないか、そんな様々な側面の二極化を味わうことが出来る1冊。個人的には面白かった。

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    2024年09月28日
  • 一瞬でいい

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    これは若い頃に読むか、中年になってから読むかで感想が違うのではないだろうか。

    若い頃だと、綺麗事では済まないことや何かを諦めること、人とすれ違うことを受け入れがたいかもしれない。
    中年の今は、嫌なことは嫌だけど、人生そういうこともあるよねと分かったような気になった。

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    2024年09月22日
  • 愛しても届かない

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    好きになったら、なりふり構わず。そういうのって、若い頃には誰しも経験があるのでは? 
    この本にでてくる七々子のやったことは許されることではないけど、気持ちはわからなくもない。ただ、美咲からしたら人間不信になるどころの騒ぎじゃなく、本当に酷いことだと思う。
    ただ、どの登場人物も幸せになってほしいな、と思った。

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    2024年09月09日
  • 雨心中

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    周也だけがたったひとつ、私のもの――施設育ちの芳子と周也は、実の姉弟のように生きてきた。仕事が続かぬ周也を常に優しく受け入れる芳子。芳子にはわかっていた。周也を甘やかし、他人から受け入れられないことを受け入れられないほど駄目にしてきたのは自分だということを。そして周也がある罪を犯したとき、芳子は二人でもう戻れない選択をする――幸福に向かっているのか。絶望に向かっているのか。直木賞作家の意欲作!

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    2024年08月26日
  • 一瞬でいい

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    唯川恵さんは一時期めっちゃハマってて、書店にある本はほぼ読んだりしてました。
    唯川さんの恋愛小説はとても共感して泣けます。辛い時に読んで救われてきました。

    本棚にも手放せない本が何冊かあり、別れの言葉を私から、「さよなら」が知ってるたくさんのことはお気に入りです。

    一瞬でいい、少し分厚い本ですが一気に読めました。大人の恋愛小説でした。先が読めない、読み進めるたびに3人の関係が気になる!となる内容でした。

    人生何が起こるか分からない、好きな人との別れがあっても、長い人生またいつどう接点があるか分からない。また今がどんな辛いできごとがあっても時は流れていく。いつどんな巡り合わせがあるかも分からない。そんなことを考えたさせられた本でしたやっぱり唯川さん好きだなあ。

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    2024年08月24日
  • 永遠の途中

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    3.7
    あの時あーしていればこーしていればと、どうしたって考えてしまうものだけど、そればかりに囚われてしまうと、今の幸せな状況に気付けないし、他人と自分を比較して勝ってる負けてると一喜一憂するのは自分に呪いをかけているようなもの。そう頭では分かってはいるけど…。人生って複雑で大変なものだなと改めて実感する作品でした。

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    2024年09月01日