唯川恵のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
ネタバレ最後の数行を読んで、思わず息を呑んだ。その辺のホラー映画よりも怖かった。唯川恵さんは恋愛小説のイメージしかなかったため、今回のような話は新鮮だった。
母親に愛されすぎるが故に、縛り付けられる娘。
幼い頃から母親に憎まれ、お互いに憎悪の対象であった娘。どちらも苦しくなるほど辛く、読んでいて応えた。
千遥は報われてほしかった。一度母を見捨てたものの、介護を通して母との関係をやり直した。功太郎との婚約を破棄してでも母に付き添った。だけど全てが空回っていて、全てが無駄になった。本当に可哀想だと思った。
「ありが…」の言葉も本当にありがとうなのだろうか。
幼い頃に肉親に虐待を受けた子供は、どんなことがあ -
Posted by ブクログ
母と娘の、歪ながら、ありふれた関係性。言葉で傷つける母親、言葉で縛り付ける母親、その中に渦巻く仄暗い心理。娘は大人になるにつれて母親の心理を読みとり、距離をとろうと抗っていきます。相手にされたような心理攻撃をやり返すのではなく、むしろなるべく相手を傷つけないように配慮して、波風を立てないよう努め、あくまで娘としての勤めを果たしつつ、一定の距離を設けながら支配からの解放を目指しています。これはとても歪で、外界からは見えない複雑な心理戦ですが、残念ながら社会のどこにでもいる母娘です。
母親は娘を支配しコントロールしようとしていることに無自覚だったり、娘も母親の言葉の暴力や執着を知りながら決別しきれ -
Posted by ブクログ
「別れないか。」の一文で始まり、
それを受けて恋人関係解消となった女性の葛藤を延々と描く。
たったこれだけなのにもかかわらず、約300ページを一切退屈することなく一気に読ませてしまう本作に驚愕。
本作は主人公(女性)の目線でのみ描かれており、
最初から最後まで完全に彼女の主観によるものとなっている。
つまり、相手の男性側の心情部分などは一切描かれず、あくまで「彼女から見た相手の言動」のみとなる。
そのような点もあり、
読者が男or女でそれぞれ感想が割れるポイントとなると思う。
恋人との仲が破局になった時に一般的には、
男性はズルズル引きずり、
女性は最初こそドン底に落ちるが比較的早く立 -
Posted by ブクログ
ほんとは星5付けたいところだけど、
きっとそれは状況や心境が主人公と
重なってるからであって、何年後かに
読み返した時にも星5を付けたいと
思えたら修正したい。
玲子がエスカレートしていく様を
見ていると客観視出来て、おいおい
それは辞めとけってストップをかけたくなるけど、
一歩踏み外したら自分も似たような事をしそうで
怖い。実際には玲子程まで燃え尽きるまで
しなかったけど、毎日生きてる感覚もなく
心の底から笑うことも忘れてしまう状況は
自分と重なった。結果としては
結ばれる事は無かったけど、
そこまで、そう思わせてくれる人と
出会えて良かった。これで良かったんだと
思える日が早くきて欲しい。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ唯川恵、すごい…
恋愛の話のイメージが強かったけど、どんなジャンルの話もすごく上手。
共依存の関係。虐待を受けて育った周也をどこまでも受け入れる、姉代わりの芳子。
同じ施設で育った2人は普通の兄弟以上に支え合って暮らしている。
周也の純粋さと短絡さがゆえどんどん道を踏み外していく…
相手のことを大切に思うからこそ、ダメなものはダメと伝えてあげないといけない。
芳子が周也のトラブルに巻き込まれているように見えるけど、元をただせば周也のことをだめにしたのは芳子なんだろうな。
ハッピーエンドになるとは思わなかったけど、どこまでも堕ちていっていて悲しい… -
購入済み
登場人物はわりと多くて多彩でしたが、一言でくくるなら身勝手な男たち、したたかな女たち。主人公の男の生き様は世間一般の共感や憧れを得るのは難しそうな気もしますが、50歳を前に生きることの意味に本気で向き合って自分を省りみる姿には徐々に応援したい気持ちすら湧いてきました。若い頃の利己的な性質から変化して、他人の生き方を純粋に冷静に尊重できるようになるのは歳ゆえなのか。幻想的な題名とは裏腹に、現実のいろいろを考えさせられながら、一気に読んでしまいました。
-
Posted by ブクログ
ネタバレ夢中で一気読み。
人をどうしようもないくらい好きになることは
自分で自分を裏切ることもあるんだよなぁ
ななこの自分でもどうしようもない感情
どうしようもないくらい好きになってしまった相手の彼女がどんな人なのか気になる気持ちは分かる。
そこからまさかの友だちとなり
しっかり悪女となり、しゅんを自分の彼氏にする
でも手に入れたあとは今度はずっと
不安と心配が彼女を占めていて、苦しい。
美咲という存在
美咲から奪ったと言う事実
だから幸せになれないとどこかで思ってるのがまた辛い。
美咲からしたら恨むしもちろん復讐した気持ちというかやり返した気持ちも分かる。
ここが女の怖いところなのかも