唯川恵のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
とても参考になった。大切な人が不倫、「やめた方がいい恋愛」と言われそうな恋愛をしている状態だが、その人には幸せになって欲しい。そのために自分はどうしたらいいかと悩んている人にも良いと思う。
私はここまでになったことがないが、大切な友達が恋愛で「その人やめた方がいい」とみんなから言われるが自分は好き。やめた方がいいのは自分でもわかってる。でも、今は一緒に居たい気持ちが強いと言う状態で、どう寄り添っていいのか分からなかった。
この作品をよんで、正論を言うことが相手を思いやることではないと改めて思った。
相手の選択を受け止めて、同じ温度感になるというかフラットに「いいじゃん」「楽しかったんだね」と
会話をすることも思いやりのひとつだと思った。
読んでからだいぶ時間が経っているが印象的な本だったと思っている。
この本が好きか、後味が良いかとはまた違うけどとにかく印象的な本だった!読んだことに後悔はないし、読めてよかったと思う。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ裏面あらすじに『恋愛小説』とあったことで身構えていたけれど、
たぶんこれを本当にそう期待して読んだ人にとっては
「何これ」となるような気がする。
何て感想を述べれば良いのかと思っていたところ、
フリーライターの瀧晴巳という人の解説にて
「彼女(芳子)は、堕ちてゆく幸福を生きている」
という言葉があり、それだな と思った。
この本を読んで たぶん 簡単な言葉で端的に感想を言おうと思うと
"共依存"
というような言葉が出てくるような気がする。
私としては、その言葉ではなんというか、味気ないというか
足りない気がする。
そんな 整理された単語では 芳子や 周也との関係性は
見えてこないような気がする。
堕ちてゆく幸福…
幸福を避ける という意味ではなく
不幸に堕ちていく という意味でもなく
堕ちていくことが幸福 ということでもない。
ただ 享受していく。
起きること/起きたこと すべてに対して 「仕方がない」と片付ける。
「だって」も「でも」も言わない。
何だか徹底した怠惰だなと思う。
自分の気持ちを鈍麻させるための怠惰。
そこに至れれば楽なのだろうけれど
簡単なようで この境地は難しい。
人は お金がほしい。
好きなものを買い、美味しいものを食べ、着たいものを着て…そうやって お金を持った裕福な暮らしがしたい。
「仕事したくない」とは言いつつも
仕事で得る成果報酬や社会性は 人を充実させる。
お金がないことを
好きなことができないことを
人は そう簡単には受け入れたりできないんじゃないか、と思う。
お金がないこと自体を認識はしていたとして、
だからといって 自分の人生を諦めてるかというと そういうことにはならない。
「ただ享受する」
って 自分を諦めているというか…生き生きしていない というか。
そう考えてみると確かに、芳子は
生き生き なんて言葉からは かなり遠いところに居た気がする。
"楽"と"生きる"って
もしかして対局にある言葉なんだろうか。 -
Posted by ブクログ
625ページの厚みを感じず、あっという間に読んでしまった。
一緒に山を登っているような感覚を味わえる。
登山の厳しさや美しさはもちろん、当時の社会的背景ならではの女性の登山者であることの厳しさや悩み、同時にそれ以上に感じる山への憧れや思いが伝わってくる。
山が高ければ高いほど、大変だけど、達成感と景色の美しさがたまらない。
だが、岩場だらけの山も登ったことがあるが、疲れと高さで登るにつれて高さで足が震えてしまった事がある。
一歩間違えれば滑落して下手したら死んでしまうという怖さ。
でも、登りたいという渇望と憧れ。
一度あの気持ちを知ってしまったら、山を登らずにはいられない、ドキドキがワクワクに変わっていく。
読み終わって、本格的な登山は無理だけど、また山に登りたいと思った。