唯川恵のレビュー一覧

  • セシルのもくろみ

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    自分がファッションに全く興味のないオタクのアラフォー独身女なので、読み始めた時はキャラクターやシチュエーションの何一つに共感出来ず、読み切れるかな、と思ったけど… 凄い勢いで一気に読めてしまった!
    この作者書き口が軽快で読みやすいな〜!
    起こるイベントはことごとく平成初期かな?って感じなのは、もしかしてアラフォー女性がターゲットだから??
    こんな展開昔見たドラマであったな〜!!ってのばかりで、読んでる時は笑ってしまったが、もしかして意図してなのかも…
    あとこれを実際の女性誌で連載してたってのも凄い!
    嫌味なモデルがわんさか出てきて大丈夫なのかな?ってのもあるけど、ちゃんと"いい人&q

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    2023年12月07日
  • 【電子特別版】みちづれの猫

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    7つのネコ短編集。
    ほわほわするようなおはなしではないけど、
    また、がんばろうって思える作品でした。
    こんなに泣くとはきいておりません笑
    電車の通勤時間に読んでいたので、車内で泣いてしまって
    周りの人にみられたかもしれないです。
    読む際には、お家がおすすめです。

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    2023年12月06日
  • 愛しても届かない

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    ネタバレ

    私は多分、主人公側だ。

    最後はあの展開で良かったと思う。
    自分が犯した過ちはちゃんと返ってくるべき。

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    2023年12月04日
  • 今夜 誰のとなりで眠る

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    高瀬秋生という男の訃報により、動き出す5人の女性の人生。それぞれみんな違った悩みを抱えて生きているけど、5人全員に共通するのは『愛されたい』という気持ちなのかもしれない。
    今まで近すぎて見えなかったもの。離れたからこそ見えるもの。
    本当に大切はものは、実はもう手の中にある。それに気付くには、まずは自分自身と向き合うことが大切なのかな、と思った。
    私はまだ20代前半で人生経験も浅いから、作者が言いたいことの全ては理解できていないと思う。何年か経って再読した時、また違った観点からこの物語を観られるのではないかと思った。

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    2023年11月26日
  • 愛なんか

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    短編集で、一つの章が10分ぐらいで読めるから
    さくさく読めて楽しかった。

    女は男に受けるためにこうであれ
    女なんだからこれが普通
    女らしく
    という言葉を全て跳ね除けてしまうくらい強い本だった。
    人には人の生き方があって、それは千差万別。
    女だからという理由で縛られる必要も可能性を狭めてしまう必要もない。
    12人の生き様はどれも共通するのはバーでお酒を飲むのが好きなことだけでそれ以外はなにも共通しない。
    それでもそれぞれが自分に自信を持っている、自分の生き方選択に誇りを持っている。
    今の私はどうか?他人に媚び売り、うまくやっていくことしか考えてない。
    仕事も、恋愛も。
    この本の中の女性たちのよ

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    2023年10月22日
  • 【電子特別版】みちづれの猫

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    猫にまつわる短編集。
    優しくて温かいながらも、どこか別れの寂しさや切なさが心に残る素敵な話ばかりだった。

    猫飼いとして特に心に残ったのは「運河沿いの使わしめ」と「約束の橋」
    生きる気力を無くして汚部屋に住んでいたのを、猫との出会いで変わる江美。紆余曲折の長い人生をさまざまな猫と共に過ごしてきた幸乃。
    側から見たら「猫を飼ってる、猫の世話してる」なんだけど、実は生かされてるのは自分の方だったりする。自分にも心当たりあるなぁ。

    話として好きなのは「祭りの夜に」
    祭りの夜に待ち合わせするそれぞれの思いが切なくて美しくて、ほろりときた

    猫のために少しドアを開けておく、とかの細かい猫描写もよくて、

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    2023年10月06日
  • テティスの逆鱗

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    ネタバレ

    美容整形の話。一気読みしてしまった。すごく面白い!
    女はやはり、いくつになっても「美」に気を遣っており、お金があるのであればシミを消したりたるみを無くしたり美肌になろうとしたりするだろう。
    だが、一度タガが外れると最も戻すことが困難になるものが美容整形だと思った。YouTubeで美容整形を繰り返し、「サイボーグ」と呼ばれるようになった女性を見たことがある。美の基準は人それぞれであり、規定されたものではない。己の美を追求するために、美容整形を繰り返す女の姿は、一種の怪談ようにも思えた。

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    2023年10月03日
  • 啼かない鳥は空に溺れる

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    ネタバレ

    最後の数行を読んで、思わず息を呑んだ。その辺のホラー映画よりも怖かった。唯川恵さんは恋愛小説のイメージしかなかったため、今回のような話は新鮮だった。
    母親に愛されすぎるが故に、縛り付けられる娘。
    幼い頃から母親に憎まれ、お互いに憎悪の対象であった娘。どちらも苦しくなるほど辛く、読んでいて応えた。
    千遥は報われてほしかった。一度母を見捨てたものの、介護を通して母との関係をやり直した。功太郎との婚約を破棄してでも母に付き添った。だけど全てが空回っていて、全てが無駄になった。本当に可哀想だと思った。
    「ありが…」の言葉も本当にありがとうなのだろうか。
    幼い頃に肉親に虐待を受けた子供は、どんなことがあ

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    2023年09月20日
  • 啼かない鳥は空に溺れる

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    母と娘の、歪ながら、ありふれた関係性。言葉で傷つける母親、言葉で縛り付ける母親、その中に渦巻く仄暗い心理。娘は大人になるにつれて母親の心理を読みとり、距離をとろうと抗っていきます。相手にされたような心理攻撃をやり返すのではなく、むしろなるべく相手を傷つけないように配慮して、波風を立てないよう努め、あくまで娘としての勤めを果たしつつ、一定の距離を設けながら支配からの解放を目指しています。これはとても歪で、外界からは見えない複雑な心理戦ですが、残念ながら社会のどこにでもいる母娘です。
    母親は娘を支配しコントロールしようとしていることに無自覚だったり、娘も母親の言葉の暴力や執着を知りながら決別しきれ

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    2023年09月10日
  • 啼かない鳥は空に溺れる

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    人生は自分の都合のよいようにばかりはいかないものです。ちょっとしたタイミングのずれで全く違う結果になることもありますよね。
    そして、やっぱり人は大きくは変わらない。人の温かさに触れたと思ったら、あぁやっぱりと何かが待ち受けている怖さをずっと抱えながら、一気に読み進めました。

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    2023年09月08日
  • ため息の時間

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    男性目線で描かれている愛し方が少し変わっていた男女の短編集。サクサク読めるからオススメ。
    リアリティがあるものもあれば、背筋少し冷たくなる唯川さんホラー?のような作品もある。
    最後の男は悔しがり、女は寂しがりの表現は言い得て妙だと思いました。

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    2023年09月01日
  • 燃えつきるまで

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    「別れないか。」の一文で始まり、
    それを受けて恋人関係解消となった女性の葛藤を延々と描く。

    たったこれだけなのにもかかわらず、約300ページを一切退屈することなく一気に読ませてしまう本作に驚愕。

    本作は主人公(女性)の目線でのみ描かれており、
    最初から最後まで完全に彼女の主観によるものとなっている。
    つまり、相手の男性側の心情部分などは一切描かれず、あくまで「彼女から見た相手の言動」のみとなる。

    そのような点もあり、
    読者が男or女でそれぞれ感想が割れるポイントとなると思う。

    恋人との仲が破局になった時に一般的には、
    男性はズルズル引きずり、
    女性は最初こそドン底に落ちるが比較的早く立

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    2023年08月22日
  • 燃えつきるまで

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    ほんとは星5付けたいところだけど、
    きっとそれは状況や心境が主人公と
    重なってるからであって、何年後かに
    読み返した時にも星5を付けたいと
    思えたら修正したい。
    玲子がエスカレートしていく様を
    見ていると客観視出来て、おいおい
    それは辞めとけってストップをかけたくなるけど、
    一歩踏み外したら自分も似たような事をしそうで
    怖い。実際には玲子程まで燃え尽きるまで
    しなかったけど、毎日生きてる感覚もなく
    心の底から笑うことも忘れてしまう状況は
    自分と重なった。結果としては
    結ばれる事は無かったけど、
    そこまで、そう思わせてくれる人と
    出会えて良かった。これで良かったんだと
    思える日が早くきて欲しい。

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    2023年08月18日
  • 【電子特別版】みちづれの猫

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    病院の待ち合いで読んでいた、
    冒頭の『ミャアの通り道』の最後でいきなり泣けた。
    どのお話しも『猫ってそうだよな〜』と納得しながら、
    いつもそばにいてくれるウチの猫への愛しさが、
    読み進めるごとにどんどん強くなるのがわかるし、
    猫と暮らす人はみんな同じ想いなんだなぁと、
    改めて実感する。

    ストーリーで描かれる猫との別れや死別を
    自分の事としても捉えると悲し過ぎて考えたくはない。
    でもその時はいつか必ず来る…と教えてもくれている。

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    2023年08月13日
  • 【電子特別版】みちづれの猫

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    読み終わりました。
    様々な女性たちが猫たちに関わる7話の短編集。

    ひとつ泣きました。

    7話それぞれどこかしらで泣きそうになり、最後は泣いてました。

    心あたたまるお話でした。

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    2025年01月18日
  • テティスの逆鱗

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     美容整形にハマった女性たちの悲惨な末路。老いを受け入れ、素直に穏やかに歳を重ねていくことができない気持ち、めっちゃわかる。わたしだってシワもシミも目の下のたるみも不必要に強靭な太腿も重力に逆らえないほっぺたもおっぱいもお尻も全部気に食わない。さらに良くなるためじゃなく、現状維持のためにすでにお金と時間と労力がかかってる。ひとつやったら他にもあれもこれも、もっと、もっと、、、いつか「あー、本当にもういいや」って手放せる日が来るんでしょうか。ずっとこのまま足掻き続ける気なんでしょうか。

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    2023年07月21日
  • 愛に似たもの

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    ネタバレ

    唯川さんは女性の触れられたくない問題
    結婚だったり嫉妬だったりを描くのがとても上手いと思う。

    どの章もすごく面白かった。
    最後ゾゾっとするのも良い。

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    2023年07月10日
  • 病む月

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    【幸福とは何なのか。そんな抽象的なことを常に頭の片隅で考えつつ、考えても考えても出ない結論に見切りをつけて、女たちはとりあえず今日という日をしのいで生きる。身を守りながらも放埒に、飛翔しているはずなのに堕落しながら、生きるのである。】

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    2023年07月05日
  • 雨心中

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    ネタバレ

    唯川恵、すごい…
    恋愛の話のイメージが強かったけど、どんなジャンルの話もすごく上手。

    共依存の関係。虐待を受けて育った周也をどこまでも受け入れる、姉代わりの芳子。
    同じ施設で育った2人は普通の兄弟以上に支え合って暮らしている。
    周也の純粋さと短絡さがゆえどんどん道を踏み外していく…

    相手のことを大切に思うからこそ、ダメなものはダメと伝えてあげないといけない。
    芳子が周也のトラブルに巻き込まれているように見えるけど、元をただせば周也のことをだめにしたのは芳子なんだろうな。
    ハッピーエンドになるとは思わなかったけど、どこまでも堕ちていっていて悲しい…

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    2023年06月08日
  • テティスの逆鱗

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    整形自体は悪いことじゃないと思うけど、失うものの方が多い気がしてしまうので無理だなーと思ってしまう。容姿で辛い思いをしている人も多いだろうから、前向きになるための整形ならよいのでは。ただし、過ぎたるは及ばざるが如し。やり過ぎや、精神が壊れてしまうなら全く意味がない。

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    2023年06月08日