唯川恵のレビュー一覧
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たった一瞬のことーそれが50年ものこうなるはずだった人生を一変させてしまうことがある。
あらすじは省略。感じたことを以下に。
一瞬の出来事から生じた罪や後悔を背負い続けること、それこそが生きるうえでの免れない意味となることもあるのだろう。それは加害者側からも被害者側からも然り。
加害者側からでいえば、身勝手といえばそれまでだけれど。正当化もできず、消すこともできない傷を抱えて、それでも投げ出さずに生きていくこと。傍からしたら自己満足であろう、その苦痛を抱え続ける姿勢そのものが、失われた存在に対するその人なりの誠実さであり、生きていくための意味になっていくのだとしたら、それを否定することなんて誰が出来るだろうか。
人が人生を最後まで歩ききるための、切実な生のしがみつき方が、登場人物3人それぞれの立場で描かれているこの作品には、正しさだけでは割り切れない領域に、人間の愛おしさや切なさが詰まっている。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ【あらすじ】
等身大の女性を描く、第126回直木賞受賞作。
女であることを最大の武器に生きる「るり子」と、恋にのめりこむことが怖い「萌」。対照的なふたりの生き方を通して模索する女の幸せ探し、新しい家族のあり方を描く。(解説・江國香織)
「この人がいなくなったら会社はどうなるのだろう、と思うようなポジションにいた人でも、いなくなったらなったでどうにでもなる。代わりはいくらでもいて、誰々でなければならない、なんてことはありえない。」
「女は、男に幸せにされるべき生きものだと思っている。当然だ。女がにこにこ笑っていれば、男たちはそれで幸せになる。女が幸せでいることが、結局は男を幸せにする。だから女たちは美しく装い、意味ありげな笑みを浮かべ、甘い匂いを撒き散らして、自分を幸せにしてくれる男を探し求めている。
幸せになりたい。その思いはいつだってあるし、これからだって持ち続ける。
けれど、幸せにしてもらう、というのは、何て退屈なんだろう。」
「ねえ、不幸になることを考えるのは現実で、幸せになることを考えるのは幻想なの?」
【個人的な感想】
話の内容は突拍子もなかったりするが、嫌いではなかった。
自分と真逆の考え方のるり子のセリフにハッとさせられることが多かった。 -
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山にまつわるエッセイアンソロジー
誰のページから読もうかとワクワクして買った
まずは、東出昌大さんからに決めた!
次は松永K三蔵さん
続いて角幡唯介さんに長瀬ほのかさん
大好きな作家さん目白押しである
もちろん初読みの作家さんもいて
みなさん面白かった...が
やはり自分に合わない書き手の方はいるもので
古賀及子さんはいままで出たエッセイが苦手で合わないな~と思っていたが、この本でも彼女だけはクソおもろなくて1ページも読めなかった
古賀及子のターンが無かったら★5つなのにな
たぶん前世で親でも殺されたのかもしれん
山なら私も言いたいことはある
きっと全ての人がなにかしらエピソードを持っているんだろうな~ -
購入済み
生き方、幸せ、自分の大切なこと
仕事、結婚、不倫、離婚、子供、嫁姑問題など、様々なステージに立つ人たちのそれぞれの考え方や、夫婦、ビジネス相手、上司部下、男友達、嫁姑、親子など、いろんな繋がりの関係が自分の人生にどう影響してくるかが描かれていて面白かった。
何を幸せと思うか、何を手に入れたいか、人生をどう過ごしていきたいかは人それぞれで、その時々で思いも変わっていく。
登場人物たちがどんな生き方を選ぶか、人生の一部をのぞき見たという感じ。
ずっと続きが気になったし、文面も読みやすかったし、面白かった。 -
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1984年、第3回コバルト・ノベル大賞受賞作品。唯川女史のデビュー作。
20年後のあとがきが沁みます。自らデビュー作を「下手だ」とこき下ろす。個人的にはまったくそんなふうには思えず、瑞々しいと思ってしまう。
女史の当時のことや、ペンネームの由来も初めて知った。にしても、このデビュー作から20年間、第一線の女流人気作家としてい続けられてることが感慨深い。
結婚観や恋愛、仕事への取り組み方は、たしかに如何にも昭和っぽいが、懐かしいという感じはない。
どんな形にせよ、迷い、あがき、それでも精一杯、生きていこうとする姿は、私は好きだなぁ。人生に正解はない、それでも、いや、だからこそ、素直に生きるしかないのだと思わされる。