唯川恵のレビュー一覧
-
猫にまつわる短編集。
優しくて温かいながらも、どこか別れの寂しさや切なさが心に残る素敵な話ばかりだった。
猫飼いとして特に心に残ったのは「運河沿いの使わしめ」と「約束の橋」
生きる気力を無くして汚部屋に住んでいたのを、猫との出会いで変わる江美。紆余曲折の長い人生をさまざまな猫と共に過ごしてきた幸乃...続きを読むPosted by ブクログ -
最後の数行を読んで、思わず息を呑んだ。その辺のホラー映画よりも怖かった。唯川恵さんは恋愛小説のイメージしかなかったため、今回のような話は新鮮だった。
母親に愛されすぎるが故に、縛り付けられる娘。
幼い頃から母親に憎まれ、お互いに憎悪の対象であった娘。どちらも苦しくなるほど辛く、読んでいて応えた。
千...続きを読むPosted by ブクログ -
母と娘の、歪ながら、ありふれた関係性。言葉で傷つける母親、言葉で縛り付ける母親、その中に渦巻く仄暗い心理。娘は大人になるにつれて母親の心理を読みとり、距離をとろうと抗っていきます。相手にされたような心理攻撃をやり返すのではなく、むしろなるべく相手を傷つけないように配慮して、波風を立てないよう努め、あ...続きを読むPosted by ブクログ
-
人生は自分の都合のよいようにばかりはいかないものです。ちょっとしたタイミングのずれで全く違う結果になることもありますよね。
そして、やっぱり人は大きくは変わらない。人の温かさに触れたと思ったら、あぁやっぱりと何かが待ち受けている怖さをずっと抱えながら、一気に読み進めました。Posted by ブクログ -
男性目線で描かれている愛し方が少し変わっていた男女の短編集。サクサク読めるからオススメ。
リアリティがあるものもあれば、背筋少し冷たくなる唯川さんホラー?のような作品もある。
最後の男は悔しがり、女は寂しがりの表現は言い得て妙だと思いました。Posted by ブクログ -
病院の待ち合いで読んでいた、
冒頭の『ミャアの通り道』の最後でいきなり泣けた。
どのお話しも『猫ってそうだよな〜』と納得しながら、
いつもそばにいてくれるウチの猫への愛しさが、
読み進めるごとにどんどん強くなるのがわかるし、
猫と暮らす人はみんな同じ想いなんだなぁと、
改めて実感する。
ストーリー...続きを読むPosted by ブクログ -
【幸福とは何なのか。そんな抽象的なことを常に頭の片隅で考えつつ、考えても考えても出ない結論に見切りをつけて、女たちはとりあえず今日という日をしのいで生きる。身を守りながらも放埒に、飛翔しているはずなのに堕落しながら、生きるのである。】Posted by ブクログ
-
整形自体は悪いことじゃないと思うけど、失うものの方が多い気がしてしまうので無理だなーと思ってしまう。容姿で辛い思いをしている人も多いだろうから、前向きになるための整形ならよいのでは。ただし、過ぎたるは及ばざるが如し。やり過ぎや、精神が壊れてしまうなら全く意味がない。Posted by ブクログ
-
短編集で読みやすかったです。
今の自分よりも大人の恋のお話でした。それでも、どうしてこんなひとに執着してしまうんだろう、相手の良いところしか見えていないんだろうな、などと恋というものは年齡で大きく変わるものではないですね。恋は、他人からみると馬鹿馬鹿しいもので、他人が理解することはできない。Posted by ブクログ -
続きが楽しみになる短編集小説
最後が特に、どういう展開で終わるのかなぁと
想像とはまた違った展開で良かった
それと、ビデオテープのお話がまたドキドキで良かったPosted by ブクログ