唯川恵のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
625ページの厚みを感じず、あっという間に読んでしまった。
一緒に山を登っているような感覚を味わえる。
登山の厳しさや美しさはもちろん、当時の社会的背景ならではの女性の登山者であることの厳しさや悩み、同時にそれ以上に感じる山への憧れや思いが伝わってくる。
山が高ければ高いほど、大変だけど、達成感と景色の美しさがたまらない。
だが、岩場だらけの山も登ったことがあるが、疲れと高さで登るにつれて高さで足が震えてしまった事がある。
一歩間違えれば滑落して下手したら死んでしまうという怖さ。
でも、登りたいという渇望と憧れ。
一度あの気持ちを知ってしまったら、山を登らずにはいられない、ドキドキがワクワクに -
Posted by ブクログ
ネタバレ・面白かった!!!
・悪役が、中途半端ではなくちゃんと悪い人で、しかも非現実的で犯罪的な悪人じゃなく、普通にどこにでもいそうな単に性格の悪い人で、それがもう胸をえぐるように不愉快なんです。
・しかも、主人公たちが、ちゃんとその悪役に振り回されて、ちゃんと不幸になっていく。
・だからといって、ラストのラストまで、大逆転もなければスカッともなく、ちゃんと報われないままで終わる。
・希望がまったくないんだけど、どん底なんだけど、でも、最悪の方向だけにはなんとか行かずに、かすかな、本当にかすかな希望だけを残して、物語が終わる。
・だからこそ、私たちの中では物語は終われなくて、この人たちの人生にはまだ必