劉慈欣のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
『流浪地球』に続けて読んだ劉慈欣の短編集。
『流浪地球』も面白かったが、個人的にはこちらの『老神介護』の短編集のほうが好みだった。
表題作の『老神介護』、その続編とも言える『扶養人類』は全然違った作風で後者はノワール風な雰囲気なのも良かった。
そして白亜紀の蟻と恐竜の共存と争いを描いた『白亜紀往時』も面白い。劉慈欣は恐竜や蟻を描いた作品がいくつかあるのだが、突飛さも含めて面白い。
蟻に知能があるというと『フェイズⅣ 戦慄昆虫パニック』なんかを思い出す。ある事件から突然変異した蟻たちに知能があることがわかるが、なすすべもなく次第に侵略されていくというパニックホラー映画だ。バカバカしさもあるが、何 -
Posted by ブクログ
ネタバレ『三体』を読んだ後だったこともあって、劉氏のSF仕掛けのスケールに自分の感覚が慣れてしまっていたかも。それでも、やはり作品世界への引き込まれ感が凄い。編まれている短編(中編)の一本一本が充実していて、きちんと読ませる作品。次も読まなきゃ。
タイトル作品の『流浪地球』。地球エンジンっていう発想も凄いんだけど、エンジンの作動状況とか、次々に起こる悲惨な超災害とか、映像が頭に浮かんでくるような描写が上手い。じっくり読みたくなる。
『呑食者』 冷静な大佐(元帥)。沖田艦長を思い出したよ。
『山』まだ見ぬ未踏の地への想い(欲望)は普遍なのか。安全を選ぶのは本能だが、より危険な方へベクトルを向ける本 -
Posted by ブクログ
ネタバレおもしろいなあ。短編集ですが、どの話もギッチリと世界観とキャラクターが練られていて、ちゃんとSFなのに分かりやすくて読みやすい。
■流浪地球
地球にエンジンをつけて太陽に飲み込まれる前に太陽系外に脱出しようというお話。50ページくらいのお話にこれだけ壮大な世界観を盛り込めることがスゴイ。何世代にも亘る永い時間軸の物語。
■ミクロ起源
流浪地球の続き?と思うようなお話。遥かな時間の後に地球に帰還した飛行士が見た地球は、一見壊滅しているように見えたが、実はミクロ化した省エネ文明が栄えていた。物理スケールは小さいけど、お話のスケールは大きい。
■呑食者
惑星を食べてペッと吐き出す「呑食者」にと