劉慈欣のレビュー一覧

  • 流浪地球

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    ネタバレ

    三体文庫化楽しみ!というところでウォーミングアップとして短編集を読もうかと。表題作の流浪地球は映画版があるそうで、知らなかったんですがまぁ面白かったですね。太陽の膨張に飲み込まれないために地球を太陽系外に逃す、ノアの方舟じゃなくて地球ごと移動ってのはスケールがでっかい。地球が自転をやめ、公転をやめ、地球から離れていくことの過酷さ、その問題がしっかり描かれていてハードSFって感じでした。めちゃくちゃスケールがデカくて設定もしっかりしてこの読み応えでこれしかページ数がないのが本当に不思議。分量と読み応えがまったく一致してなくてその作者の想像力の大きさに感服しました。生きることに精一杯で感情が平坦に

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    2024年03月09日
  • 老神介護

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    ネタバレ

    ⚫︎感想
    「三体」の著者によるSF短編集。
    二十億もの老神が地球に降りたって、人間の世話になるという話から始まり、全体を通していろんな視点を持たせてくれ、最後までたのしませてくれた。



    ⚫︎あらすじ(本概要より転載)

    ●突如現れた宇宙船から、次々地球に降り立った神は、みすぼらしい姿でこう言った。「わしらは神じゃ。この世界を創造した労に報いると思って、食べものを少し分けてくれんかの」。神文明は老年期に入り、宇宙船の生態環境は著しく悪化。神は地球で暮らすことを望んでいた。国連事務総長はこの老神たちを扶養するのは人類の責任だと認め、二十億柱の神は、十五億の家庭に受け入れられることに。しかし、ほ

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    2024年03月06日
  • 老神介護

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    本としては対となる「流浪地球」より、「老神介護」の方が各話のまとまりが良くて読んでいてわくわくした。
    話としては「扶養人類」がいい。シリアス・プロフェッショナル・ダークなSF要素の詰め合わせで100点、更に思いもよらぬ展開が加わわり、もう点数なんか関係ないくらい好きになってしまった。

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    2024年02月18日
  • 流浪地球

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    様々な視点の短編でどれも面白い。
    どことなく三体を彷彿とさせるけど、これが根幹にあると納得。
    短編でこれだけのスケールを感じさせるストーリーはさすが劉慈欣。

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    2024年02月16日
  • 超新星紀元

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    「三体」劉慈欣のデビュー作。地球近傍で起きた超新星爆発の影響で世界から13歳以上の人間がいなくなり、子供だけの世界になる。タイトル的に「超新星」という宇宙のキーワードを冠しているが、超新星はあくまできっかけでそこまで掘り下げられない。世界に子供しかいなかったら?というifの世界の物語が中心。
    著者の先の読めないストーリーが好きな方には間違いなくおすすめ。ちょっとイマイチな点は、戦争ゲームのところは長く感じた一方で、領土取り替えゲームはやや尻すぼみ感がありもう少し語ってほしかった。

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    2024年02月14日
  • 円 劉慈欣短篇集

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    短編のひとつひとつが意外性に富んでいて楽しめた。解説にも書いてあるが、三体のエッセンスが随所に感じ取れる。この短編たちがあの傑作の礎になっているのかと、また違った意味での感慨もあった。

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    2024年02月10日
  • 流浪地球

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    〝呑食者〟と〝山〟も熱いが、やはり出色は〝流浪地球〟〝中国太陽〟。

    宇宙は黒暗森林であっても、我々はなお宇宙を求める。

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    2024年02月04日
  • 白亜紀往事

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    恐竜と蟻を用いて人間にも起こりうる課題を描いている。また、恐竜が絶滅した理由にも繋がりうる内容にもなっていて楽しんで読むことができた。

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    2024年02月03日
  • 老神介護

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    先に読んだ「流浪地球」に負けず劣らず、と言うか上下巻のようなものなので当然ながら、こちらもブッ飛んだ発想のSF短編集。タイトルそのままの表題作とハードボイルド風の後日譚「扶養人類」、恐竜と蟻の共存文化があった別の過去を描く「白亜紀往事」、無重力空間での仮想体験の真相が衝撃的な「彼女の眼を連れて」と姉妹編「地球大砲」。壮大でシュールかつシニカル。言ってみれば小松左京×筒井康隆的世界観で、奔放な想像力に圧倒された。「流浪地球」とあわせて読むべき、「三体」以前の著者の魅力に触れられる一冊。

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    2024年01月31日
  • 白亜紀往事

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    「白亜紀が終わるまで、地球は蟻と恐竜が高度な文明を築いていた」というあまりに突飛な設定にも関わらず、「もしかしたら本当にそうだったのでは?」と思ってしまうまで練り込まれた設定の素晴らしさ、物語の面白さはさすが!

    「老神介護」収録の短編版を読んだときから面白いなと思っていましたが、長編になってここまでの作品になるとは…!ボリュームアップしたことで世界観が一気に広がり、非常に魅力的な作品になったなと感じました。氏が手掛けた三体以外の作品では、球状閃電の次にのめり込んだ作品でした。大満足の一冊です!

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    2024年01月30日
  • 白亜紀往事

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    白亜紀には恐竜と蟻が共生して、高度な文明社会を形成していたという話。
    最初は無理な設定だなと思いつつ読んでいたのだが、最後になって畳み掛けるような展開は、流石に「三体」の著者だなと感心させられた。
    訳者の一人、大森望氏の解説を読んでいると、この本は中国では少年少女向けとして出版されたとなっていて驚いた。漫画風イラスト表紙にふさわしい内容の甘ったるい本で売りまくろうとする日本の出版事情とは大きく異なるみたい。
    巻末の劉慈欣邦訳書リストを見ると、本書は2004年に中国で出版されていて、日本語になっているものの中では二番目になっている。

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    2024年01月21日
  • 円 劉慈欣短篇集

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    この作者はハズレがない。今回も面白かった。三体の世界に繋がる発想や着眼点をいろいろな短編で楽しめる。空想の設定も科学的な説明で現実的にありそうな気持ちにさせられる。三体のような重厚長大な世界もいいが、短編で少しづつ感じるのもいいと思った。

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    2024年01月13日
  • 白亜紀往事

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    中学生くらいでも理解できそうな、単純で王道的なSF。ドラえもんの映画とかにありそうな世界観。
    設定はおもしろいが、蟻はまだしも恐竜があそこまでの文明を築く姿は、実在していたからこそ想像するのが難しかった。

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    2024年01月05日
  • 白亜紀往事

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    恐竜と蟻がもし思考力を持っていたら

    面白かった!

    恐竜と蟻が思考力を持っていたら、白亜紀はどうなっていた?
    というIFのお話。

    思考力がある恐竜と蟻は、
    お互いの特性を活かして高度な文明を築き、
    話したり、書いたり、お互いがコミュニケーションをとって、共存を図る。

    作者の劉慈欣さんの想像力がすごいです。

    物々交換、貨幣制度、筆記技術、蒸気機関、電気、通信と、
    ある意味人間の歴史を学べるし、恐竜や蟻についても学べる。

    恐竜にしかできないこと、蟻にしかできないこと、をしっかり住み分けして、
    それを、劉慈欣さんらしい科学設定満載のSF要素に落とし込む。

    とにかく面白くてスラスラと読めま

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    2024年01月01日
  • 白亜紀往事

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    2023-11-27
    いやあ面白かった。210ページと短めとはいえ、一気に読んでしまいました。
    ぶっ飛んだ発想でありつつ、割とオーソドックスな展開。恐竜も蟻も人間的すぎると思わなくもないけど、そういう類のSFだからこれで良いのです。

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    2023年11月27日
  • 円 劉慈欣短篇集

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    ご存知「三体」の劉慈欣さんの短編集。
    どれも面白いけど、僕は「地火」と表題作「円」が好き。
    円はキングダム好きにも読んでほしい!

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    2023年10月30日
  • 超新星紀元

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    『三体』の劉慈欣の第一作目の長編が翻訳されるということで、以前から楽しみにしていた。

    地球に超新星爆発による放射線が降り注ぎ、14歳以上の「大人」がすべていなくなり、子どもだけの「超新星紀元」の時代を迎える、と、設定を見ると少し「十五少年漂流記」を思いだした。

    大人たちが全滅するとわかってから子ども世界に向けた準備期間や子ども世界になってからわずかな期間におきた紆余曲折の歴史を描くものとなっており、
    歴史のリアルタイム感を感じられるSFになっていた。

    やっぱり劉慈欣はおもしろい。

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    2023年10月13日
  • 火守

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    不思議な童話。毎日太陽を昇らせる火守、愛する女の子ヒオリの病を治したいサシャ。火守のお陰でヒオリの病気は良くなったけど、サシャは再会しない。火守にも止められなかったんだから、自分の村に戻ればよかったのに。そこが不可解。

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    2023年10月13日
  • 超新星紀元

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    風呂敷ではなく魔法の絨毯だ

     こどもたちだけの世界になる。潤沢な生活が送れる日常からゲームへ、戦争へ。ここまでは多少の眉唾を感じながらも、「こども」の理解が深いことに驚きながら読み進めることができた。「エンダーのゲーム」を思い起こしながら。

     そこからの展開が、まさに風雲急だった。少しダレてきた感じの戦争ゲーム終結からの展開は、風呂敷ならぬ絨毯をひろげたものだった。これには驚いたなぁ。

     その狙いや効果についてあまり理解が追い付かなかったのは事実なんだけれど、着眼点というかゲームの延長としての発想に、純日本人である私は驚愕したわけだな。地や血が知を上回るという島国感情かなぁ。

     ラスト

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    2023年09月30日
  • 超新星紀元

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    ネタバレ

    ようやく読めました、劉慈欣の長編一作目!やはり一作目なので荒削りで、最初の盛り上がりから、途中でお?となり、おお?となって、なんか終わった笑という感じでした。
    14歳未満の子供たち以外が死滅するという設定は超面白いし、それまでに大人たちが必死に子どもたちに何かを残そうとした最初のパートはお涙頂戴のエンタメとしてはぐぐっと読ませる面白さがあった。ただその後の展開としては、超スーパーコンピューター最初だけしか登場しないじゃん…?とか、いくら子供でも戦争途中で止めるんじゃない?とか、こういうことしているうちに大人になっていくわけで、そうしたらやっぱり《西暦時代》と同じような習慣になるんではないか?と

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    2023年09月21日