劉慈欣のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
ネタバレ三体文庫化楽しみ!というところでウォーミングアップとして短編集を読もうかと。表題作の流浪地球は映画版があるそうで、知らなかったんですがまぁ面白かったですね。太陽の膨張に飲み込まれないために地球を太陽系外に逃す、ノアの方舟じゃなくて地球ごと移動ってのはスケールがでっかい。地球が自転をやめ、公転をやめ、地球から離れていくことの過酷さ、その問題がしっかり描かれていてハードSFって感じでした。めちゃくちゃスケールがデカくて設定もしっかりしてこの読み応えでこれしかページ数がないのが本当に不思議。分量と読み応えがまったく一致してなくてその作者の想像力の大きさに感服しました。生きることに精一杯で感情が平坦に
-
Posted by ブクログ
ネタバレ⚫︎感想
「三体」の著者によるSF短編集。
二十億もの老神が地球に降りたって、人間の世話になるという話から始まり、全体を通していろんな視点を持たせてくれ、最後までたのしませてくれた。
⚫︎あらすじ(本概要より転載)
●突如現れた宇宙船から、次々地球に降り立った神は、みすぼらしい姿でこう言った。「わしらは神じゃ。この世界を創造した労に報いると思って、食べものを少し分けてくれんかの」。神文明は老年期に入り、宇宙船の生態環境は著しく悪化。神は地球で暮らすことを望んでいた。国連事務総長はこの老神たちを扶養するのは人類の責任だと認め、二十億柱の神は、十五億の家庭に受け入れられることに。しかし、ほ -
Posted by ブクログ
恐竜と蟻がもし思考力を持っていたら
面白かった!
恐竜と蟻が思考力を持っていたら、白亜紀はどうなっていた?
というIFのお話。
思考力がある恐竜と蟻は、
お互いの特性を活かして高度な文明を築き、
話したり、書いたり、お互いがコミュニケーションをとって、共存を図る。
作者の劉慈欣さんの想像力がすごいです。
物々交換、貨幣制度、筆記技術、蒸気機関、電気、通信と、
ある意味人間の歴史を学べるし、恐竜や蟻についても学べる。
恐竜にしかできないこと、蟻にしかできないこと、をしっかり住み分けして、
それを、劉慈欣さんらしい科学設定満載のSF要素に落とし込む。
とにかく面白くてスラスラと読めま -
Posted by ブクログ
風呂敷ではなく魔法の絨毯だ
こどもたちだけの世界になる。潤沢な生活が送れる日常からゲームへ、戦争へ。ここまでは多少の眉唾を感じながらも、「こども」の理解が深いことに驚きながら読み進めることができた。「エンダーのゲーム」を思い起こしながら。
そこからの展開が、まさに風雲急だった。少しダレてきた感じの戦争ゲーム終結からの展開は、風呂敷ならぬ絨毯をひろげたものだった。これには驚いたなぁ。
その狙いや効果についてあまり理解が追い付かなかったのは事実なんだけれど、着眼点というかゲームの延長としての発想に、純日本人である私は驚愕したわけだな。地や血が知を上回るという島国感情かなぁ。
ラスト -
Posted by ブクログ
ネタバレようやく読めました、劉慈欣の長編一作目!やはり一作目なので荒削りで、最初の盛り上がりから、途中でお?となり、おお?となって、なんか終わった笑という感じでした。
14歳未満の子供たち以外が死滅するという設定は超面白いし、それまでに大人たちが必死に子どもたちに何かを残そうとした最初のパートはお涙頂戴のエンタメとしてはぐぐっと読ませる面白さがあった。ただその後の展開としては、超スーパーコンピューター最初だけしか登場しないじゃん…?とか、いくら子供でも戦争途中で止めるんじゃない?とか、こういうことしているうちに大人になっていくわけで、そうしたらやっぱり《西暦時代》と同じような習慣になるんではないか?と