劉慈欣のレビュー一覧

  • 円 劉慈欣短篇集
    三体の中に含まれる要素が以前から散りばめられていたというのが分かる作品集。あとがきにある通り、三体が分厚すぎて中々手を出せない人にオススメ。作者の描く壮大な宇宙SF×個人レベルの手触り感のある問題の掛け合わせを体験できる。

    個人的に好きなのは、メッセンジャー、詩雲、円円のシャボン玉かなー。
  • 円 劉慈欣短篇集
    古き良きとでも言おうか。SFと言えばこういう風な話だった時代が日本にもあったね。変化にはそれなりの理由があるのだが、小難しくなりすぎた国産SFなどからは失われてしまった、物語の原初的パワーみたいなものがあるのも事実。それを改めて気付かせてくれるような作が並ぶ。こういうのって筆力とか馬力とか呼ぶんだろ...続きを読む
  • 三体III 死神永生(上)
    どれだけかかったか、かなり長時間で読み終えた。前巻でひと段落と思いきや、というのが今巻、一巻だけで随分といろいろなことがあった。もはや宇宙だけに収まらない凄まじいスケールの話になり、どう締め括るかと思っていればなかなか気になる展開で下巻へ。細部まで読み深めるのはとても困難だけど、なんとかついていけた...続きを読む
  • 三体III 死神永生(上)
    4世紀に渡る、1組の男女の、そして、人類と地球との、ラブストーリー…。
    面白く読み出すと止まらないのだけれども、読み終えたあとが、たまらなく、疲れる……。
  • 火守
    ・結果的に絵本になっているでしょうか。
    ・太陽の運行を司る火守は孤島でたった一人、一生続けねばならない過酷な仕事だがサシャは身体を壊した愛するヒオリの星を治してもらうことと引き換えに火守を引き継ごうとする。
    ・絵がとても美しいです。それだけでも手に入れる価値はあるかも。
    ・SF小説『三体』はいずれ読...続きを読む
  • 火守
    SFの人の作品だからSFかと思って読んだら、童話だった。SFと思ってた影響で、月やロケットのつくりが気になってしまった。最初から童話と思って読んでいればもっと違ったかもしれない。挿絵が好み。火守のタイトルに最後は納得。
  • 火守
    『三体』の著者による童話だそうで、SFとファンタジーによる素晴らしい物語でした。

    月を舟にして星の海を漕いでいく場面は幻想的でとてもよかったです。

    子どもの頃、アニメのエンディングで、月でブランコする場面があったと思うのですが、あれは何てアニメだったっけ…



  • 三体III 死神永生(下)

    意外な結末

    ここで終わりかーってところで終わられてしまった。電子書籍だと残りページがわかりづらいせいもあって、もっと続くと思ってたからなんだか拍子抜け。
    物語に隠されたメタファーを読み解く過程が推理小説っぽくて面白い。そして紙切れの発想が秀逸。
    スケールの大きな話だった。
  • 火守
    劉慈欣(Liu Cisin)という方が書かれた大人の童話?
    短い話なのだが、とにかく発想がユニークで面白い。
  • 火守
    日本でも大ヒットした中国発のSF小説「三体」の著者である劉慈欣さんによる物語絵本(大人の童話といった感じ)。病気の少女のため、地の果てに棲む火守(火を司る老人)の許を訪れたサシャが、火守と共に少女の星を探す過酷な旅に出る物語。あとがきに電車の中でiPadを使って執筆したとある、翻訳が声優の池澤春菜さ...続きを読む
  • 火守
    「三体」の著者が手掛けた大人向けの童話?絵本?です。

    ひとは死んだら星になるのではなく、ひとが元気でいるから星が輝いているってステキだなと。
    世界に太陽が昇り、星が瞬き、人々が平和に暮らしていくための大切な役割を担う火守。
    日々の営みは辛く孤独な仕事だけど、愛する人への思いの詰まった、ノスタルジッ...続きを読む
  • 火守
    大人向け絵本という感じ。
    美しい絵と、独自の世界観。海と陸、宇宙に繋がる空のシンプルな舞台。
    個人に対応する星があって、星に埃がかぶると病気になってしまう。火守は毎朝太陽に火を焚べる。

    ストーリーは少し物足りない。
    だが、現実と異なる仕組みで成り立つ世界への入口を提供してくれる本だと思う。
  • 火守
    あとがきに「童話」とあるが特に子供向けの文章ではないし、フリガナも少なく、実際には子供には難しいと思う。
    『三体』を書いた作家だが、これはファンタジー的な寓話という感じ。
    三日月は本当に三日月型、太陽は海の中では真っ黒で、火守が毎日火をつけることで燃え上がり空に浮かぶ、など小学生でも科学的事実と違う...続きを読む
  • 火守
    あの「三体」の著者がこんなに叙情的なファンタジーも書くのねぇ…と新鮮に感じたけれど、内容的には何処かで見たことがあるような感じだった。装丁はきれいで、イラストも素敵だったけど、もっと中国っぽい感じにしても面白かったのではないかと思った。
  • 火守
    鯨、海、月、星、太陽。
    散りばめられたモチーフの中、決められた役目を全うしようとする姿勢の美しさ。

    素敵な大人の絵本だ。