山田正紀のレビュー一覧

  • 山田正紀・超絶ミステリコレクション#1 妖鳥

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    本書はその予定は全くなかった(存在も知らなかった)が、店頭でデザインにひかれ購入した。
    著者のことは前々から知っていて、最初に読むなら「ミステリ・オペラ」が良いのかとも考えていたが、つい、本書を購入してしまった。また、解説が阿津川氏であり、同氏が本書に「お墨付き」を与えてくれているようにも感じた。
    結果的に、とても楽しんで読めた。ハルピュイア、曼荼羅、臨死体験など、オカルティックというか、全体としてリアリズムというより幻想的な雰囲気で物語が進んでいく。
    一つ解決されても、また謎がどんどん展開されるようであり、最後にはこれら全て解決が示されるのか不安になるくらいであった(残りのページ数で全てに答

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    2022年02月03日
  • 不可思議アイランド(電子復刻版)

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    惑星物語シリーズで喚起されるイメージがよかった。
    以下収録作品。
    木星の赤い海-惑星物語1
    自殺省-奇妙な味の現代人挽歌
    恋と幻-ショート・ショート
    たらちねー幕末時代ロマン
    滅ぼす女-異色サスペンス
    別荘の犬-奇妙な味のミステリィー
    火星の戦士-惑星物語2
    ラーメン大好きー奇妙な味の現代人哀歌
    魚の研究-ショート・ショート
    狐ガ丘分譲住宅-奇妙な味の…
    狙撃プラス・ワンー異色サスペンス
    おれの影-ネオ剣豪小説

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    2022年01月23日
  • SF読書会

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    再読。読書会の楽しそうな雰囲気の中、読んでおきたいSF作品を紹介してくれる。おすすめ上手な会話にのせられ当然片っ端から読みたくなってくる。けど、なかなか手がつけられていないのはどうしてなんだろう…といつも思う。

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    2021年11月01日
  • 山田正紀・超絶ミステリコレクション#1 妖鳥

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    冒頭から立て続けに起こる事件の突飛さや、狂ったような語り口は、どう見てもニューロティック系のホラーや幻想文学のそれ。これを凄まじいまでの強引さで、そのほとんどを合理の範囲内に全て着地させてしまう、その途方もない力業に圧倒される。これ一作にぶち込まれたトリック、アイデアの総量たるや、これまたとんでもない。人ごとながら心配になるレベル。個々のトリックを子細に見れば結構雑だったりもするが、もうそんなことはどうでもいいや。まいりました。

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    2021年10月22日
  • フェイス・ゼロ

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    「トワイライト・ジャズ・バンド」と「逃げようとして」が面白かったかな。「冒険狂時代」は落ちがあってSF第一世代の作品みたいな感じ。

    収録作品一覧
    溺れた金魚/夢はやぶれて(あるリストラの記録より)/トワイライト・ジャズ・バンド/逃げようとして/エスケープフロムアクラスルーム/TEN SECONDS/わが病、癒えることなく/一匹の奇妙な獣/冒険狂時代/メタロジカル・バーガー/フェイス・ゼロ/火星のコッペリア/魔神ガロンー神に見捨てられた夜

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    2021年09月25日
  • フェイス・ゼロ

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    表題作の「フェイス・ゼロ」がすごく面白かった。
    本当に何の感情もない無表情って言われてみれば確かにない。
    そのほかの短編も面白かった、多ジャンルなお話を書くひとだなと思った。

    表紙がかっこよくて買ってみて良かった。

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    2021年07月20日
  • フェイス・ゼロ

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    山田正紀氏の未刊行作品から、SF・ホラー系統の作品を集めた短編集。最近の作がほとんどだが、「冒険狂時代」だけテイストが昭和だなあと思ったら、執筆年度が飛び抜けて古い作品でした。
    全体の色合いとしてニューロティックな傾向が強く、ホラー傾向の作ではアイデンティティの不安が恐怖の源泉になっていたり、オチのところで、語り手のそれが揺らぐパターンが多い。表題作の「フェイス・ゼロ」なんかは、メインのフェイス・ゼロとは? のところでうまくまとめられなくて、そっちに逃げたんじゃないのかと言う気もしますが。

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    2021年06月26日
  • デス・レター

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    山田正紀の最近の作品で「戦争獣戦争」を読んで、作者独特の時空の概念に感動したが、本作品も時空に纏わるからくりが所々に散りばめられている。ただ、ほとんどのエピソードではそのからくりの深堀があまり見られなかった。その反動で、最終話でのネタ晴らしが浮いていたことは否めない。加えて言えば、最終話における時空域の扱い方の比重が幾分大きすぎるようにも思える。

    若い頃に「神狩り」を読んだ時のインパクトが余りにも大きすぎて、その頃よりのファンなのだが、途中で推理小説のジャンルに行ってしまった。もう若い頃の様な作品には出会う事はないと思っていたが、最近こちらの世界に戻ってきてくれて感謝している。推理小説の時空

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    2020年12月17日
  • バジリスク ~桜花忍法帖~(1)

    購入済み

    甲賀忍法帖のアニメのみを視聴済みで、原作小説や漫画版も読んだ事はありませんでした。
    桜花のアニメ版も未視聴です。

    初めてこの一巻目を読んでみて、前作を超える迫力満点の展開にびっくりしました。

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    2020年06月20日
  • バジリスク ~桜花忍法帖~(3)

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    ますます激しさを増す甲賀・伊賀 対 成尋衆。
    成尋衆が、作り上げた巨大な城、鳳輦車。
    その各階層に飛ばされた、甲賀と伊賀の忍びたち。

    甲賀・七弦(しちげん)、伊賀・涙(るい)のペア、彼らに対するのは、恐怖の魔獣使い。

    果たして、彼らは、『響』の四肢を取り戻すことが、出来るのか?
    激しい『忍法五番勝負』の闘いが、今、始まった。
    そして、桜花の隠された秘密とは?

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    2019年09月15日
  • 神狩り

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    文字通り、人類に共通するあの「神」を狩ろうと闘いを挑む人間たちの物語。全体的にやや哲学的で読み手を選ぶ雰囲気はあるが、言語学の観点で神という存在を再定義する試みが非常に面白かった。数多の作品が曖昧に扱ってきた神に対して、ある程度納得のいく解釈を提示するのが本作の最大の見所だろう。文字通り人智を超えた存在である神という存在に近づけば近づくほど、人間的な様相を捨て去って狂気へと近づいていく。その無謀とも言える神に挑む人間の闘いを余す所なく描き切った傑作。

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    2019年05月27日
  • SF JACK

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    計11作収監。どれもコンパクトながら、難しくて・・・。だけど、どの作品にも流れているのは、”人はどう在るべきか”という問いなのだと思う。難しかったが、面白かった。

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    2019年05月07日
  • カムパネルラ

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    「何度も改稿される『銀河鉄道の夜』の世界に僕は迷い込んだ」という文庫本の帯の文句が私の眼に飛び込んで来た。それだけで、私は購入を決めた。

    山田正紀のSFによる宮沢賢治論のようなので、かなり難解になることは目に見えているのだけど、それもまた良し、48年に渡る賢治ファンとしては、山田正紀の「神狩り」を読んで44年、そんな簡単には負けないぞ!という気分だった。

    賢治ファンならば知っていると思うが、『銀河鉄道の夜』は未完の作品である。しかも、第4次改稿まであり、3次から4次にかけて何故か大きな改稿がされている。謎はいくつもある。

    (1)最も大切な場面のひとつ、ジョバンニが銀河鉄道に乗る場面の原稿

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    2019年03月31日
  • カムパネルラ

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    『銀河鉄道の夜』を読むより先に、999のアニメを楽しんじゃったり、詰め込み教育で「雨にも負けず」を無理くり暗唱させられたりしたので宮沢賢治の文学って素直に読んだことなかったなぁ

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    2019年03月27日
  • バジリスク ~桜花忍法帖~(5)

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    天海配下・阿吽坊vs成尋衆・雑魚部隊雨衆戦、 新甲賀五宝連・甲賀八郎vs成尋衆・雑魚部隊雨衆戦、 新甲賀五宝連・甲賀八郎+新伊賀五花撰・滑婆+新伊賀五花撰・現+新伊賀五花撰・涙vs天海配下・阿吽坊戦、成尋衆・成尋vs天海配下・阿吽坊戦が描写される。

    八郎と響は弦之介と朧の子供という設定だが、朧が十ヶ月妊娠してる時間は無かった筈とツッコム『甲賀忍法帖』ファンへの回答も語られる。

    正紀の原作の説明不足をしっかり説明した見事な漫画化。

    シヒラ竜也の構成力が素晴しい。

    原作ではなく、原案者として風太郎と正紀を表記するべきでR。

    柳生十兵衛も遂に影だけで登場した。

    『魔界転生』も融合しそうな

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    2019年03月16日
  • バジリスク ~桜花忍法帖~(4)

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    新甲賀五宝連碁石才蔵+新伊賀五花撰現VS成尋衆夜叉至戦と

    新甲賀五宝連根来転寝+新伊賀五花撰滑婆VS成尋衆孔雀啄戦が

    同時進行して、終にゲームのルールは破られ、カオスな合戦に突入!

    成尋衆夜叉至VS成尋衆孔雀啄戦、

    新甲賀五宝連根来転寝VS旧甲賀五宝連+旧伊賀五花撰(色衰逸馬・水連秋月・蔦法悦・七斗鯨飲・草薙一馬・遊佐天信)戦、

    新甲賀五宝連根来転寝VS成尋衆輪廻孫六(ゾンビとして復活)戦

    が描写される。

    原作小説のストーリーに戻る道はなくなった。

    鳳輦車は健在なのに、アレは居なくなった。

    一人で12人倒した原作の根来も印象深かったが、漫画版は更に根来の強さが引き立っている素

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    2019年03月16日
  • バジリスク ~桜花忍法帖~(3)

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    新・甲賀五宝連蜩七弦+新・伊賀五花撰涙VS成尋衆涅哩底王戦全七話と、新・甲賀五宝連碁石才蔵+新・伊賀五花撰現VS成尋衆夜叉至戦序盤三話を収録。敵の成尋衆は正紀のオリキャラだった筈だが、シヒラ竜也は実在人物が変装し名を変えた設定にしてます。

    という事で成尋衆の過去の史実事件も戦闘途中に挿入されます。

    カットバックで語られる事件は、大坂夏の陣と本能寺の変。

    成尋衆の驚愕の正体に喝采せよ!

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    2019年03月16日
  • バジリスク ~桜花忍法帖~(2)

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    ネタバレ

    「たとえ神であっても忍法で倒して見せる」と豪語する甲賀八郎の名台詞とともに、成尋衆の五階建て移動城攻略戦が始まる。甲賀伊賀の10名を男女のペアにして各階に同時突入!今巻は1階の甲羅式部+蓮VS輪廻六郎戦が描かれる。

    正紀より正紀らしい漫画家オリジナル描写に燃えた。

    風太郎ものとして柳生十兵衛も出てきそうな雰囲気。

    柳生宗矩は陰謀を企んで登場してます。

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    2019年03月16日
  • バジリスク ~桜花忍法帖~(1)

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    ネタバレ

    原作小説は原案に近い。小説の上巻のエピソードはほとんどカットして、①巻のラストで早くも新・甲賀五宝連(甲賀八郎・根来転寝・甲羅式部・碁石才蔵・蜩七弦)。新・伊賀五花撰(伊賀響・滑婆・現・涙・蓮)にメンバーは交代する。

    旧メンバーの全滅シーンは全部描写されてないが、作画者オリジナルエピソードに男同士の大ゴマキスシーンがあるのが、21世紀の傑作忍者漫画である。

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    2019年03月16日
  • バジリスク ~桜花忍法帖~(1)

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    甲賀対伊賀の忍び同士の壮絶な戦いを描いた『バジリスク』。更に、パワーアップして戻って来た。

    10数年前、互いに戦いに殉じた甲賀 幻之介、伊賀 朧。
    そして、2人の子供に当たる甲賀 八郎、伊賀 瞳。

    封印された2人の矛眼術、盾眼術
    かたや、忍びの技を自分に返す技、そして一切の技を無効にする技。

    それらの技が重なる時、凄まじい『桜花』の技が発動する。そして、その技を狙う強大な力を持つ謎の組織『成尋衆。

    想像を上回る激しい戦いが始まる...

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    2019年03月10日