山田正紀のレビュー一覧
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購入済み
何だこれは?
この著者の本をはじめて読んだのだが。これは一体何なのでしょうか?はじめて読むタイプの読みもので、少々面食らいました。面白かったのですが、読み終わってポカーンとしてしまいました。
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Posted by ブクログ
ネタバレレストランでフルコースを食したときのような満足感が残る。全てが緻密に計算されつくした厳格さが感じられる。
警察・検察との関係を神曲をモチーフにしてストーリー展開させていく筆力の素晴らしさには形容する適当な言葉が思いつかない。
主人公の佐伯は、メンタル面でダメージを受けて休職していた検察の立場から現代の問題点を突きつけている。警察の立場から考えれば反論もあるだろうし、警察も悪役的描かれ方をしていてフェアではないと言えるが、本作が描かれた当時から問題が解決していないのであれば日本民族の本質に関連しているのかもしれない。
人の死は日本人へと還っていくという死生観と神曲の比較。全ての犯罪者は神によって裁かれていく。それは至ってナチュラルな思想なのかもしれない。 -
Posted by ブクログ
文句なしに面白かった
3部作らしいけれどこれだけでも楽しめる。
でも、1作も読んでなかったことが悔やまれるほど。
能の隅田川の続編として描かれた能の出来の良さといい
解釈の大胆さといいなかなか好きです。
また、どこまでが真実でどこまでが虚構なのか。
文章のつくり方もどこまでが真実でどこまでが虚構なのか。
いろいろな演出が非常に野心的で引き込まれます。
ラストはあまり明るい終わり方ではないですが納得のいく終わり方で、再び再読したらまた違った味わいで読める作品。
多分懸命な読者の方は仕掛けには引っかからないのでしょうけれども、わかっててもあえて騙されるという心地よさが良かったです。 -
Posted by ブクログ
「どんな時代になろうと、罪のない子供たちが戦乱、貧困のために『人柱』に処される事実に変わりはない、というペシミスティックな歴史観が働いているのだろうと思います。それが室町時代であろうが、昭和の御代であろうが、あるいはまだ見ぬ未来であろうが、その時代なりの要請に応じて、いつだって子供たちは犠牲に処せられるのです。非常に殺される、無情に捨てられるーそれが未来永劫、人間にかせられた罪業であり、原罪でもあって、どんなに時代が変わろうと、ついにその悲劇が尽きることはない。」
面白い。第一部から読み直したいな。それにしても、どうにもならない歴史とは言え、こんな終わり方はないよな…。 -
Posted by ブクログ
「二十世紀の大都会ではおよそ人から、「自分」というものが剥奪されてしまう。もうこの時代には唯一無二の「自分」などというものはどこにも存在しない。写真であなたの「複製」が無数に作られる。あなたはここにいるのにあなたの声は電話ではるか遠方まで届いてしまう。ここにいたはずのあなたは電車に乗ってあっという間に遠方に運ばれる。本当のあなたはどこにいるのだろう。本当の自分はどこにいるのか。そもそも本当の自分などというものが存在するのだろうか。それは虚妄にすぎないのではないか。二十世紀のメトロポリスにおいてあなたがあなたである必要がどこにあるのか。そこにいるあなたはすでにあなた自身にとっても見知らぬあなたではないのか。あなたはどこまであなたなのか。」
第二部完了。ミステリーとしてはそれほどでもないが、面白かった。 -
Posted by ブクログ
私は緻密な襲撃小説が大好きです
大好きなきっかけがこの本で山田 正紀さんを好きになりました
【贋作ゲーム】
6分間の勝負、クリーニング屋のシーン(偶然にかけるのか?!)
この計画の真意と過去 そして、少ない登場人物だけの世界
俺に拘る文体 大好きになりました。
【スエズに死す】
実はこの話がもっとも好きなのです。
本当にノンフクションなんでしょうか? 詳しすぎる
当時 この本を読んだ私は中学生、この本を読んで、あるものを作って、実験した事があります
見事に成功してしまいました。 やばいと思います
そして隠語のプッシーーキャットとか初めて覚えました。中東のテロリストにも興味を持ってしまいました。
爆破処理にあこがれて、そおいう世界で仕事しようかと本気で悩んでしまった一冊です。
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Posted by ブクログ
読み終えたあと、まず残るのは物語のスケールではなく、頭の奥に沈殿する違和感でした。
人と獣、国家と暴力、理性と衝動が幾重にも重なり合い、世界が静かに壊れていく感触がじわじわ効いてきます。
上巻の荒々しいエネルギーと、下巻で深まる思想性の落差は刺激的で、SFでありながら戦争論としても読める重さがあります。
一方で、設定や概念が過剰気味で、感情が追いつく前に理屈が先行する場面も少なくありませんでした。
それでも、善悪を単純に切り分けない冷酷さと、人間という存在への不信と執着が同時に描かれる点は圧倒的で、読みやすさよりも、読後に考え続けさせる力を選んだ一冊でした。 -
Posted by ブクログ
読み終えたあと、まず残るのは物語のスケールではなく、頭の奥に沈殿する違和感でした。
人と獣、国家と暴力、理性と衝動が幾重にも重なり合い、世界が静かに壊れていく感触がじわじわ効いてきます。
上巻の荒々しいエネルギーと、下巻で深まる思想性の落差は刺激的で、SFでありながら戦争論としても読める重さがあります。
一方で、設定や概念が過剰気味で、感情が追いつく前に理屈が先行する場面も少なくありませんでした。
それでも、善悪を単純に切り分けない冷酷さと、人間という存在への不信と執着が同時に描かれる点は圧倒的で、読みやすさよりも、読後に考え続けさせる力を選んだ一冊でした。