山田正紀のレビュー一覧

  • ミステリ・オペラ 宿命城殺人事件〔上〕

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    最初はいろいろ詰め込みすぎて意味不明の箇所も結構あって苦痛だったが、数十ページ読んでからは引き込まれる。
    とにかくそれ一つで長編が成り立つよ、といった謎が満載で、ほんまにちゃんと収束するんか、という一抹の不安も。「コズミック」みたいなんだったら怒るよ。

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    2016年12月17日
  • 人喰いの時代

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    戦前の北海道を舞台にした連作ミステリー…と思いきや最後の短編ですべてがひっくり返され青春ミステリーへと変貌する。しかし、青春ミステリーとするにはいささか老成すぎて、にんともかんとも。ぼくの感覚が青臭いだけなのか。

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    2016年08月28日
  • 人喰いの時代

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    日本に帰ったとき本屋さんを覗いて、ついつい帯の言葉につられて買っちゃったけど、なーーーんだかなぁ拍子抜けした。
    何が驚愕の真実なんだか。。。。

    昭和初期の設定は横溝っぽくて好きだし、赤の活動家ってのも昭和っぽくって面白いと思ったけど、なーんか中途半端な感じって、最後はすってんころり転んだよ。

    悪い意味ハメられたーー!

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    2016年08月10日
  • SF JACK

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    SFアンソロジー。
    新しい作品ばかり。こういうの読みたかった!
    苦手なのもあったけど、全体的には十分に満足。

    吉川良太郎「黒猫ラ・モールの歴史観と意見」:中世ヨーロッパ的な雰囲気とSFの組み合わせが斬新。
    上田早夕里「楽園(パラディスス)」:意識の移植?人格のお話?ちょっと切ない。
    小林泰三「草食の楽園」:別の惑星での文明の発達のお話。読みやすい。好き。
    新井素子「あの懐かしい蝉の声は」:第六感。哀愁漂う感じ。
    宮部みゆき「さよならの儀式」:ロボットとの別れ。切ない。
    夢枕獏「陰態の家」:オカルト。これはSF?ファンタジー?

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    2016年08月07日
  • 神狩り

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    かなり期待して読んだのだが。
    ・語り手の人物設定。
    ・語り手の大真面目な語り方。
    ・登場人物たちのぺらぺらした行動。
    ・≪古代文字≫の扱いの中途半端さ。
    ・そもそも≪神≫の上滑り感。
    ・≪神≫の実体に迫るのではなく、ただその「作用」しか見えない。
     作用をあれこれ勝手に解釈しているようにも。
    ・つまりは、みんなのシリアスな顔が滑稽に見える。
    ・結局は≪霊≫という概念に頼ってしまう。
    ・時代の変遷を差し引いて考えても、古い。
    ・学生運動世代にはぴんとくるのか? 押井守絶賛というし。
    ああ。合わなかったということか。
    一番苦手に感じたのは稚拙な文体。

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    2016年07月14日
  • SF JACK

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    いろんなジャンルのSFがある。
    楽しくてワクワクってよりも、ちょっと手を伸ばすのに躊躇してしまう怖さを含んでいるかのような。

    山田正紀著
    「別の世界は可能かもしれない」
    以降はそんな感じに思えた。

    宮部みゆき著
    「さよならの儀式」
    はホロってくる感動作

    夢枕獏著
    「陰態の家」
    有名で知ってはいたけど初読。読みやすいし、傀儡(くぐつ)屋の妖的な話に引き込まれる。

    新たな作家さんの発掘にもなったかな。

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    2016年05月11日
  • 人喰いの時代

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    ネタバレ

    第二次世界大戦直前のO市(小樽市)を舞台にした、共産主義者の主人公と探偵役によるミステリ短編集。
    と思わせておいて、前半の話は主人公の状況を基にした。作中作だった話。
    ちょっと思ってた結末とは違うところに連れて行かれた感じが良い。

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    2016年03月08日
  • 桜花忍法帖 バジリスク新章 (下)

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    ネタバレ

    面白かった、面白くなかったで言えばべらぼうに面白かった。しかし、期待させていた路線が(ミスリード意図かもしれないけど)雲散霧消したり、ロジックが逆転したりする所があったりとで兎に角混乱した。ラスト付近の壮大すぎるオチには少々理解がおっつかない所があったものの、まぁなんとか飲み込めた。

    しかし本作があえて山田風太郎忍法帖、あるいはそれを原作とする漫画作品を下敷きとしたことについては少々疑問。まぁ、死んだ20忍のことをものすごく湿っぽく扱ってる部分については『バジリスク』の系譜ともいえるかもしれませんが…

    面白かった部分については、恐らく主軸であろう「忍法合戦」のくだりで、忍法帖シリーズを愛読

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    2016年01月08日
  • 桜花忍法帖 バジリスク新章 (上)

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    いかにも山風忍法帖的な開幕から、何故かニンジャスレイヤーめいたコトダマ空間が展開され、果ては石川賢めいたメカ要素まで出てくるのだからもう。

    山風忍法帖でもSF、ファンタジーじみた忍法は出てたけど基本スルーして、医学知識で語れそうなやつだけ解説してますが、本作山田正紀忍法帖では全く逆にSF的解説やってるせいで作品の印象、ジャンルすら全く変ってしまいそうな勢いになってるには面白いなぁ。

    しかし、この上巻で描かれるストーリーとしても充分面白かっただけに、次巻への引きとして、唐突気味にそれらが打ち切られてしまったのが残念。敵の目的が、それまで目指していたものより優先順位の高いものに推移した、という

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    2015年11月25日
  • 人喰いの時代

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    ホラーとかサスペンス的なものを期待していたけれど、その意味で期待外れだった。
    帯にも全てを覆す驚愕の真実とあるけれど、驚愕するほどのものではなかったし、覆すと言えるのか分からないし、と、読む前の想定からかけ離れ過ぎてて残念。
    お話としてみても、ミステリの読み方が違うのかもしれたいけれど、あくまで普通という印象しか受けなかった。
    150921

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    2015年09月23日
  • 神狩り

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    面白いんだけど、こんなもんかという感じ。偉大すぎて実感が湧かないとは多分このことだろう。恐らくエンターテイメントとしては画期的だったのかもしれないが、今の時代に読んでもその革新性はよく伝わらない。ていうか、ここで終わっていいのかよって感じ。「想像できないことを想像する」は至言。

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    2015年05月19日
  • 人喰いの時代

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    驚き、と言うよりは予想外に始まり予想外に終わった、という感じ。

    まさかの続編があるよう。

    新たな予想外がありそうで少し気になります。

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    2015年04月21日
  • 神狩り

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    ネタバレ

    神の意志を探ると、人間のことを嫌っているように
    思えるけど、実は人間の理屈で捉えるからであり、
    そんなのは神本人が意識しているレベルとは
    違う人間の解釈で、神自身はそんなこと
    考えてもいない、というのは他のSFでも読んだが、
    それでも神は近づくと邪魔するのね。
    信仰の対象としての神がいるとか
    いないとかではなく、人間の論理で別の(上位の)
    論理を持った存在とは相容れないことを超えようと
    努力奮闘するイチ人類の話で、謎の国家的組織や
    小さなレジスタンス組織が奮闘するあたりは面白いが、
    霊能力者・超能力者が強く打ち出され始めると
    急に興ざめ。いや話自体は面白いと思う。
    神を狩るなんて、髪を刈るの悪

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    2015年03月18日
  • 人喰いの時代

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    昭和初期を舞台にした不可能犯罪連作短編集。
    横溝正史的匂いがしますわな。
    連作短篇を読むときのコツとして、できるだけ一気読みした方が印象深くなるのは、本作でも成り立ちますね。
    山田の推理小説に特徴的な部分がこの作品にも出ていますので、作品的に合うかどうかは他の作品から判断できるんじゃないかな。
    メフィスト賞の作品が好きな人は、この作品も好きになる確率は高そうですが。

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    2015年03月09日
  • 最後の敵

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    ネタバレ

    時代や部隊がくるくる変わるのが仕掛けとしてあるが
    読み終わってから冒頭に戻り永遠に循環する物語か、
    それともこれが四次元人の世界の捉え方なのか。

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    2015年01月05日
  • 人喰いの時代

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    どこかの書評かPOPかでやけに煽っていたので(驚愕の最終章とか)読んでみました。ちょっと変な感じの連作短篇集。それなりに楽しめましたが、どうなのだろう?戦前の良い雰囲気を漂わせつつ、もっと最終章は色々とやりようがあったのでは。ちょっと物足りない一冊。その雰囲気が逆に良いと言われれば、それはそれで合意してしまう。

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    2014年10月24日
  • 人喰いの時代

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    日中戦争の引き金となる盧溝橋事件の起きた頃を時代背景としているので現代とはかけ離れた時間の流れの中での人と事件を感じる。
    思想犯と特高が軸に展開するあたりも現代からのワープ感覚たっぷり。

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    2014年08月30日
  • 人喰いの時代

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    舞台は戦前、それを思えば文体が少し古臭く感じるのも致し方ない。
    驚愕するほどの事実は無かったかと思う。

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    2014年08月13日
  • 人喰いの時代

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    短編5編とそれを束ねる最終章であり、
    短編自体登場人物も限られ、謎解きもあっさり気味で
    最終章まで含め全体を推理小説として読んでしまうと
    う~ん・・・という見方もできるかもしれないけど。
    あえて言えば、これは全体を通して物語の姿を借りた
    ある一人の人間が抱え続けた
    消えきらない恨みからの解放と、
    秘密に対する贖罪を描いた青春小説だ!

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    2014年08月07日
  • 神君幻法帖<新装版>

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    風太郎の甲賀忍法帖へのオマージュ。
    舞台、設定共にそっくりな話です。
    ぶっちゃけ、忍法の種類が違っているだけな感じでもありますな。
    残念ながら、風太郎の方が面白かったんだけどね。(^^;
    ま、そこはオマージュの難しいところというところでしょうか。
    元を知らなければ面白いと言えるんだけれど、甲賀忍法帖って今現在入手しやすいから、どちらかといってしまえば、そっちを。(^^;

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    2014年07月13日