【感想・ネタバレ】神狩りのレビュー

あらすじ

情報工学の天才、島津圭助は花崗岩石室に刻まれた謎の《古代文字》を調査中に落盤事故にあう。古代文字の解明に没頭した圭助は、それが人間には理解不能な構造を持つことをつきとめた。この言語を操るもの──それは神なのか。では、その意志とは? やがて、人間の営為を覆う神の悪意に気づいた圭助は、人類の未来をかけた壮大な戦いの渦にまきこまれてゆくのだった。

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Posted by ブクログ

まさにSF。とても好みな展開。なんだか小松左京、あるいは伊藤計劃をおもいだしながら読んだ。これが四十年近く前に書かれたとはね…すごいなあ

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2013年02月27日

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ネタバレ

 山田正紀の衝撃のデビュー作。関係代名詞が13個以上という<神>の言語のアイデアも面白いが、とにかく手に汗握るサスペンスで、そのエンターテイメント性の高さの方が僕は好き。なによりも<神を追う>行為自体がなにかいけないことのように思えてくる、禁断の世界に触れ続けている感じがわくわくする。快作にして名作

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2011年11月19日

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文字通り、人類に共通するあの「神」を狩ろうと闘いを挑む人間たちの物語。全体的にやや哲学的で読み手を選ぶ雰囲気はあるが、言語学の観点で神という存在を再定義する試みが非常に面白かった。数多の作品が曖昧に扱ってきた神に対して、ある程度納得のいく解釈を提示するのが本作の最大の見所だろう。文字通り人智を超えた存在である神という存在に近づけば近づくほど、人間的な様相を捨て去って狂気へと近づいていく。その無謀とも言える神に挑む人間の闘いを余す所なく描き切った傑作。

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2019年05月27日

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古代文字をとっかかりとし、神を暴こうとする作品。古代文字の特徴から理論的に神が証明されていく展開は面白い。神という絶対的な存在と主人公たちを襲う事件は証明途中であるはずの神をより強く表しているよう。展開に単調さも感じてしまったが、高みに上がっているのか、落ちぶれているのかが分からない主人公の行く末はぜひ見てみたいと思いました。

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2018年06月29日

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★3.5かな?
前回読んだ「最後の敵」同様、まったく勝ち目のない敵に臨んでいくというSF。
こちらの方が、まとまっていた気はする。
しかし、(予想はしていたが)最後がちょいとだったなぁ。
ま、勝ち目のない敵と戦うわけだから、しょうが無いといえばしょうが無いのだが。

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2013年06月11日

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続編を購入して、前の話を忘れているようだったので、読み直した。まぁ記憶が確かなら20年以上前に読んだのだから完全に覚えていないのは当然として、今でのこの作品の設定が古びていない感じがする部分と、昔の作品だなぁという部分が入り交じって楽しく読めた。SFが神とは何かを問いかける作品好きなんだよねぇ。

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2012年07月05日

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山田正紀の1974年デビュー作
前年の小松左京『日本沈没』など、この頃日本はSF小説のブームとなる。

「古代文字の解明」から始まる物語は、目に見えない〈神〉をめぐる勢力との戦いで、SF色は少なめ。

私には、日本で〈神〉をテーマにすることは、なかなか難しいと思ってしまう。
でも、高度成長期の矛盾を孕んだこの時代の雰囲気を持った物語でした。

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2024年08月26日

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情報工学の天才・島津圭助は機械翻訳を研究している。謎の《古代文字》の調査中に落盤事故にあい、不思議な体験をする。この《古代文字》を解明しようとすると、様々な事件に巻き込まれ、、、







三部構成なのだが、第一部で受けるイメージとそれ以降で受けるそれに違和感があった。特に終盤はあっさりした終わり方のように感じる。神狩りという題名そのものの物語だっただけに、得体の知れないものに挑むという結果はしょうがないのでしょうか。

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2020年10月11日

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うーん、どうもいろんな謎が回収されないまま終わった感があり、消化不良な感じ。ただ「神」をテーマとして扱ったのはなかなか面白かった

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2020年01月12日

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大好きな伝奇小説。
神に挑む人間と言った内容。
終わり方が気になるなぁと思っていたら、どうやら続編もあるようで!

このまま終わりにしてしまっても良いけど、何となく続きも気になる。
読むかどうか悩むところ。

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2019年03月10日

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【読書ノート】
・ニーモシネ1-30

【要約】
・しかしデビュー作とは思わなかった。本屋で「神狩り2」を見て、何かすごそうな作品だとタイトルで思って、しかも山田正紀だし、ということで興味を持ったのがきっかけ。

【ノート】

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2018年10月28日

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ネタバレ

善の象徴であるはずの神を「悪」と見なして、主人公たちが神と戦う姿を描くという発想の斬新さには感心するが、主人公たちは本当に神と戦っているのだろうか、いったい何と戦っているのだろうという疑問を強く持った。真偽不明の事柄を狂信している、ちょっと頭のいかれた人たちではないだろうか。
曰く、「古代文字を解読できた者は、世界を手中に収めることができる」「古代文字は神の世界のものである」「神はわれわれに悪意を持っている」「神の干渉があるかぎり、われわれが自由になれることもないし、真の意味での愛を手に入れることもない」「神さえ、その上にいなければ、人間はもっと善良にももっと幸福にもなれるんだ」等々。
主人公の島津は情報工学の専門家で言語学のエキスパートであることから、花崗岩石室に描かれた古代文字らしきものの調査に立ち会い、連鎖的に事件に巻き込まれ、「神狩り」に参加するようになる。諜報関係の人間、霊感能者といった非日常的な人物ばかりが登場し、怒涛の展開をみせる。
「神狩り」とはいうものの、神は登場しないし、神と戦う場面もない(芳村老人が霊能者ジャクスンの立会いのもとに面会したことになっているが)。
「神狩り」とは、「神の存在を証明して、その正体を人類の前に暴き立てること」らしい。神の実在を証明するために、古代文字の解読が続けられる。実際に「神狩り」と称してやっているのは、古代文字の解読だけであり、それを手に入れようとする諜報関係者や解読を阻止しようとする霊感能者との間のいざこざが物語の中心を占めている。
ラストでも古代文字の解読は終わっておらず、古代文字の解読を阻止しようとするジャクスンとの対決で終わっている。物語にはまだ続きがあることを予感させる終わり方である。

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2017年09月24日

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かなり期待して読んだのだが。
・語り手の人物設定。
・語り手の大真面目な語り方。
・登場人物たちのぺらぺらした行動。
・≪古代文字≫の扱いの中途半端さ。
・そもそも≪神≫の上滑り感。
・≪神≫の実体に迫るのではなく、ただその「作用」しか見えない。
 作用をあれこれ勝手に解釈しているようにも。
・つまりは、みんなのシリアスな顔が滑稽に見える。
・結局は≪霊≫という概念に頼ってしまう。
・時代の変遷を差し引いて考えても、古い。
・学生運動世代にはぴんとくるのか? 押井守絶賛というし。
ああ。合わなかったということか。
一番苦手に感じたのは稚拙な文体。

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2016年07月14日

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面白いんだけど、こんなもんかという感じ。偉大すぎて実感が湧かないとは多分このことだろう。恐らくエンターテイメントとしては画期的だったのかもしれないが、今の時代に読んでもその革新性はよく伝わらない。ていうか、ここで終わっていいのかよって感じ。「想像できないことを想像する」は至言。

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2015年05月19日

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ネタバレ

神の意志を探ると、人間のことを嫌っているように
思えるけど、実は人間の理屈で捉えるからであり、
そんなのは神本人が意識しているレベルとは
違う人間の解釈で、神自身はそんなこと
考えてもいない、というのは他のSFでも読んだが、
それでも神は近づくと邪魔するのね。
信仰の対象としての神がいるとか
いないとかではなく、人間の論理で別の(上位の)
論理を持った存在とは相容れないことを超えようと
努力奮闘するイチ人類の話で、謎の国家的組織や
小さなレジスタンス組織が奮闘するあたりは面白いが、
霊能力者・超能力者が強く打ち出され始めると
急に興ざめ。いや話自体は面白いと思う。
神を狩るなんて、髪を刈るの悪いダジャレかと
思っていたが、全く関係なかった。

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2015年03月18日

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SFを楽しむには、こちらにも教養が求められることを再確認させられた作品

言語学がとにかく難しい

これをわかり易く解説した本はこれと同じだけの価値があると思う

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2014年06月17日

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日本SFにおいて伝説的な著者のデビュー作。人間が神の文字を解読することによって神を狩り出すという設定は興味深い。但、実際読んでみるとかなり不満。何故なら神が人格神、情報科学と言語学の力を駆使し神の正体を探ると思いきや霊感応者や霊という超自然的存在がぞろぞろ出てくる。古代文字というネーミングがダサ過ぎ。同じテーマで神は不可知神(高次元から漏れ出る重力もしくはダークマタ―的存在)にし最新の科学理論だけを使う。但、現代の技術水準は無視。つまり量子コンピューターなんか使い放題!こんな設定で誰か書いてくれないかな?

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2013年12月07日

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絶対デビュー作だ、そう思った。すごく詰め込まれていて荒々しく挑戦的な小説。普通に読みやすかったから、まさか70年代に書かれてたなんて驚きやった。神がなんの暗喩か考えずに神は神として読むのがいい、って解説に書いてて、ちょっと笑った。

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2013年04月14日

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神を狩る、という壮大かつ大胆なテーマを掲げている割にはボリュームが無い(本が薄い)ので大丈夫かいな?と思っていたら、案の定中途半端な所で終わってしまった。

でも続編があるそうなので早速購入したが、続編が出るまで30年もかかってるんですね。
当時の読者はどんなにヤキモキした事でしょう。それとも、記憶の片隅に追いやられていて、忘れた頃に続編が出た、といった所だろうか。
しっかり決着がつくことを祈って「神狩り2」を読みます。

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2012年07月07日

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新井素子「いつか猫になる日まで」を髣髴とさせると、言ったら双方のファンを逆撫でする事になるのだろうか。
神々との戦いは魅力あるテーマなので、無謀にもそこに斬り込んで来る作品はきちんと読んでおきたい。

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2012年06月30日

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漠然とした神と戦うってことにあまりハマれなかった。

人間には理解できない文字を使う=神だ! って流れは凄いと思うんだけどねー

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2012年01月30日

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ううーん。
こう云うSF読むと、私って本当にSF者にはなれないんだなーって思ってしまうのです。
半日もかからないで読めてしまえる程面白かったし興味深かったんですが、残念ながら凄さがわからなかった…。
日本のSFの至宝、とまで云われている名作中の名作らしいのですが…。
色々すいません、と云う気持ちになりつつ。

SFって奥が深いんだなあ、ってことが実感として感じられた今回の読書でした。

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2010年07月14日

Posted by ブクログ

読み終わって、解説読んで
「あ、めっちゃ古い小説なんだ」
と気づきました。(そう言われれば、学生闘争の頃の雰囲気だ)

「神」題材でデビュー作がコレってスゴイ発想力だなぁ、と。

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2010年07月04日

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