山田正紀のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ山田正紀の本が角川ホラー文庫から出ていたので、驚きと嬉しさでつい買ってしまった。
ガーゴイルの出てくるシーンなどは、SFの世界で、妖しく幻想的な世界をさんざん書いてきた著者のお手の物という感じでいいのだが、おまけという感じがする(メイン設定でもあるのだが)。
物語には4人の登場人物が登場する。それぞれの特殊能力を生かし、それぞれの目的に向かって生きていくが、意外なところでその人生は交錯し殺意を抱く。著者がミステリの世界などでよく使う書き方で流石である。視点が次々に変わる話は好みだ。が、いささか読むのが辛かった。メインとなる老人の殺害自体があまり面白くなく、真相がわかっても「うーん」と -
Posted by ブクログ
「超・博物誌」山田正紀
SF連作集。砂色。
遠い未来、ある惑星を舞台として架空の宇宙生物を観察する一人の老人を巡る物語。一話一話は読み切りで完結し、それらが更につながって作品全体を描き出していくという形になっています。
全てが一人称で語られるので、物語の背景が徐々に分かっていくというところが面白いところ。山田正紀独自の宇宙観に惹かれる方は少なくないのでは。
「メロディアスペース」「プラズマイマイ」などなど、奇妙な宇宙生物(=虫?)たちの生態がまるで見てきたかのように語られる。一級の妄想作家(笑)だと思いました。
もうひとつ、予想だにしないオチに一本取られました。というかオチると思っていなか