長月天音のレビュー一覧
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スイーツは季節毎に変わる気候と材料に合わせて色、味、五感以外の気持ちを満たしてくれる癒しの食べ物だと思う。シリウスの製菓工場が主な舞台となる。しかし甘味の製品と相反して働く人たちは苦汁を舐めている。そのギャップに悩むテラーのつぐみさん。自身も希望とは差異が大きな職場に苦悩中。
職人を目指し苦労を修行として積み上げた努力の末に身につけた腕前は立場が変わるとあっという間に素人になる。職人工場長が従える者からは見下されるのも無理はない。そんなギャップに気付けるのは活躍を期待され悩める女性の有志たち。頼りなさは些細なヒントで頼りがいに変わる。
前を向く頼れる中堅世代は自然とレジリエンスを教えてく -
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ネタバレ母親を大学生の時に亡くしている千種綺羅。綺羅の母方の祖母、美寿々は、銀座のはずれで「ちぐさ百貨店」を営んでいる。祖母がセレクトした様々な雑貨と共に、尻尾に秘密のあるたい焼きも販売している。ある理由から長らく疎遠だった祖母に呼び出された綺羅は、失業中だったこともあり、久しぶりにちぐさ百貨店を訪れた。そこには、90歳近くでなおかくしゃくとした美寿々と、たい焼きを焼くアルバイトの青年、皆月葵がいた。
美寿々は店を、綺羅に継いでほしいと言う。綺羅は驚きつつも、子どものころの美寿々と店の記憶を思い出したり、店を手伝うようになってからのお客さんとの交流などを経て、店を継ぐ決意を固める。
しかし、美寿々は綺 -
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前作をんでからしばらく時間が空いてしまったので最初に登場した"つぐみ"さんが主人公だと思ってしまった。チェーン店の店長さんが参集する会議で勇気をもって挙手してくれなかったら"みもざ"さんに気だけなかった。
チェーン店勤務の社員さんはパートさんやアルバイトの方々が主力となって店の運営を継続しなければならない。業界問わず大差はないと思う。となると責任が軽いパート・バイトの突破的な欠勤があると社員の方が中心に穴埋めをするしかない。休暇が急遽勤務に変わるのはザラではないかと思う。
互いに分かり合える者同士が距離を縮めるにはさほど時間を必要としないかも知れな