長月天音のレビュー一覧
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霊感を持つ女子大生の美空が、父親の友人の社長が経営する葬儀場で大学1年からアルバイトをする。大学4年生で就職が決まらず、気分転換もあり人手不足の葬儀場に借り出される。
そこで出会ったいわく付きの葬儀を仕切る漆原と 、美空と同じように霊を見られる里見というお坊さん。2人の導きにより、霊が成仏できるように葬儀に関わっていく。普通の人には見えない霊が、意外と饒舌で、残された遺族に語るべき言葉を里見と漆原と伝えていく。
葬儀場に就職することになるのだが、まさしく天職。霊のみならず、残された遺族も新しい人生に向かうことが可能となり、悲しみの中にも心が温かくなる。 -
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『感想』
「ほどなく,お別れです」を読んで,お葬式は亡くなったからするものだと深い意味は,なく思っていた。この本を読んで、お葬式とは、「区切りをつけるための儀式」ということを改めて感じた。亡くなった遺族は、悲しみを感じている。この作品は,ありとあらゆる理由で亡くなった方がでてきており、どんな亡くなり方でも悲しみをもっている。「そんな遺族が前を向ける」「亡くなった故人が悔いなく、次のステージへ行けるように」というお葬式は、そんな意味を持つことだとこの本を読んで知れた。
今,仕事やお金や心配事など様々なことが自分にはあるがこの本を読んで生きているだけで幸せでそれ以上は,求めては行けないとも感じた。好きではない仕事だけどなんとなく仕事はできているし,友達もいる。不安なことは,未来を楽しくするための今の不安がある。いろんな悩みがあるが生きている証拠でそれを楽しまないとと思った。
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ネタバレ【あらすじ】
①コロナ禍の再会
美空が働く葬儀場『坂東会館』のそばで交通事故がありバイクに乗った写真好きの料理人の男性が死亡する。職場方面でない場所での事故に妻と娘は動揺するが、かつて世話になった料亭の主人がコロナ禍で鬱々としていたため気にかけて仕事前に会いに行っていたためだった。
②嵐のあとに
ショッピングセンターのエスカレーターで転倒し頭を打って亡くなった32歳の男性が死亡する。妻が葬儀場に訪れるが故人と会おうとしない。コロナ禍でストレスがたまりケンカが増え離婚を視野にいれた別居するタイミングでの事故だったのだ。美空と漆原のフォローで妻は喪主を努めあげる。
③春のおとずれ
かつて息子と中学生になったばかりの孫娘をトラックとの衝突事故で亡くした男性、東郷。夫婦で協会に通うようになり、10年前に脳梗塞で倒れた妻の介護を続け、妻の葬儀は喪主の希望で教会で行うことになる。
2人を亡くしたときの葬儀の担当は漆原の指導者でもあったベテランの水神と入社2年目の漆原だった。10歳の息子を亡くした水神は当時の東郷に「心のなかで失ったものを大切に守り続けていくしかありません。それが必ずあなたの支えになります」と語りかけ、それを機に東郷は教会に通うようになったと話す。
④遠くの空へ
自宅で亡くなった58歳の女性は美空の女子高時代の部活、美術部の顧問だった。友人の白石夏海(兄の海路を海の事故でなくし遺体も見つかっていない)と美術部に入っていたが、兄の死で夏海は部活に顔を出すこともなくなった。美空と夏海それぞれを気にかけてくれていた顧問の葬儀を美空が担当することになり、夏海の希望で卒業製作の代わりになる絵を美空と合作で描くことにする。
水神が漆原を指導するようになってすぐの頃担当した葬儀は、漆原の父親(浮気に借金、酒癖も悪い)のものだった。漆原の両親は漆原が小さい頃に離婚しており、孤独死しているところを発見されたのだ。水神と一緒に担当した漆原は父親と気づかせず淡々と仕事をしており、水神は葬儀屋としての素質があると確信したと美空に話す。
その後、美空に葬祭ディレクター2級の合格通知が届く。
⑤エピローグ
52年間坂東会館で働いてきた水神昇が引退を決め、水神の希望で会館で生前葬という名の送別会を美空の進行で行うことなる。息子も妻も坂東会館で見送った水神は見送られる側の気持ちを少しでも感じたかったと。
水神が葬儀を担当していた安藤家の夫人が水神の後を引き継ぐ美空ではなく「漆原に今後は担当をお願いしたい」と言ったのは、美空は資格試験を控えていて担当を断られれば悔しさをバネに頑張れるのではと水神が夫人に言ったからだと判明する。
ディレクター試験の合格祝い、美空は漆原とスカイツリーに上りたいと話す。
【感想】
コロナ禍の葬儀場をリアルに表記していて、あらためて故人と面と向かって(死を受け入れる時間をかけて)葬儀が行えることがありがたいと思う。コロナや核家族が増えたことによって葬儀のあり方も昔よりバリエーションが増えていて、家族とも事前に話し合っておく必要があると感じる。 -
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ネタバレ【あらすじ】
①思い出の箱
高齢男性で、心臓発作で孤独死した故人。清水美空は故人の「ごはん」という想いをくみ取り、生前こっそり団地の裏の公園で子犬を飼っていたことに気付き、後に三匹のうち生きていた一匹を故人の娘が飼うことになる。
坂東会館に社長の甥である小暮千波という新しい葬祭ディレクターがやってきた。専門学校で葬儀を学び、「こばとセレモニー」で10年以上経験を積んでいる。式場を案内する美空は、坂東会館の変革を促してくる小暮に嫌悪感を示す。
②未来の約束
40代の独身女性の葬儀の司会を務めた美空は、故人の家族から「会社の人に向けられたスピーチに感じた」と演出過剰のクレームを受けて落ち込む。
火災で焼けた住宅の住人女性と小学1年生の孫の葬儀。子供の死を受け入れられない母親は、故人の弟である5歳の子供の「アイス(熱がっている人にあげたい)」という言葉でコンビニまでかき氷を買いに行った美空の行動で徐々に受け入れていく。
③故郷の風
群馬の妙義山で登山をしていた夫婦だが、夫が滑落し亡くなり葬儀をする。妻は義姉と不仲だったが、故人の癌の再発を初めて息子から聞き、故人が病気の再発を話すため地元の山登りに妻を誘い、いざというときに一人にさせないよう色々考えていたのではと美空から聞き涙する。
④絶対の絆
46歳ですい臓がんで亡くなった女性の葬儀。喪主は21歳の息子だが、離婚した父親に知らせたいと言った妹に激怒する。借金して母親を苦労させていた父親を許せなかった息子だが、妹は母親から子供達に苦労させないために離婚した経緯を聞いておりそれを知った息子は父親の葬儀の出席を受け入れる。
⑤エピローグ
4月半ば、隅田公園で小暮の歓迎会&花見飲み会が開催される。そこで小暮の妻は高校の同級生で工事現場の落下物があたり亡くなっていたと知る。その時すでに葬儀場で働いていた小暮はエンバーミングを提案したが妻の家族には受け入れられず、その経験が『選択肢のある葬儀会館でありたい』という想いに繋がっている。
そして椎名と赤坂陽子が結婚することが発表される。
【感想】
亡くなってから葬式までという短い期間、様々なバックグラウンドを持つ故人とその家族と親身に関わろうとしている葬儀場のスタッフの姿勢や言葉に感銘をうける。
実際利用する時が訪れたら、こちらの思いをくんでくれるスタッフに担当してもらいたくなる。 -
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ネタバレ【あらすじ】
就職先が見つからない大学生の清水美空は、東京スカイツリーの近くにある葬儀場「坂東会館」で大学1年の頃からアルバイトをしている。美空の父親と坂東会館の社長が高校の同級生で今でも親しい釣り仲間だからだ。仲が良い先輩の赤坂陽子や椎名、元坂東会館の社員で独立して業務委託を受けている葬祭ディレクターの漆原、坂東会館と契約している光照寺の和尚の息子で霊感持ちの里見道生達と葬儀を執り行っている(漆原と里見は同大学)。美空には生まれる前に亡くなった姉の美鳥がいて、美鳥が美空のそばにいること、美空に霊感があることを見抜いた里見が仕事のサポート役に美空を抜擢するよう漆原に進言する。遺体にまつわる複雑な事情を見抜く観察力と優れた現場対応力のある漆原が「生者」にとっての区切りを担当し、美空の霊感で死者の情報を得て「死者」にとっての区切りを担当する。
①見送りの場所
階段からの転落事故で亡くなった妊婦・柳沢玲子が美空にオムツの入った大きなバッグを渡す。それを喪主である夫に渡し、妻と子をしっかり送ってあげられるようサポートする。
②降誕祭のプレゼント
光照寺での葬儀。生前から疾患があって闘病の末亡くなった幼い少女・比奈の霊を里見や美鳥の協力を得て天国に行かせ、喪主である父親が母親にメッセージ(棺に入れようとしていたぬいぐるみのブルを比奈の代わりに大事にして一歩踏み出す気持ちをもってほしい)を送りそれを漆原が代読する。
③紫陽花の季節
結婚を目前に男性に進行癌がみつかるが、父親に反対され駆け落ちのように家を出た奈緒という女性。籍を入れた2年後に夫は亡くなり奈緒は夫の指輪をペンダントにして大事にしていたが父親にとりあげられる。心を閉ざして病んだ奈緒は結婚指輪をしていた薬指を食いちぎる。亡くなった男性がそばにいたことに気づかず死んでしまった奈緒の葬儀を漆原や美空が執り行う。一人になった父親は男性がしていた結婚指輪を棺にいれるが、自分が娘にした行動を悔いる気持ちは消えない。
④エピローグ
美空が産まれる前日の4/3に、祖母と一緒にいた美鳥は産まれてくる妹(美空)にタンポポをあげようと祖母の手を振りほどいて走り川に落ちて亡くなってしまう。心臓の悪い祖母が入院してから美鳥は美空から離れて祖母のそばにおり、「お祖母ちゃんは悪くない」と美空に伝える。祖母の死と共に姉美鳥ともお別れをする。
【感想】
葬儀場でアルバイト経験がありご主人を看取った経験もある著者さんだから書けるお話。
未練があるまま亡くなった人の話は悲しい。これからを生きる人のためにも死を受け入れなければならない故人のためにも、葬式というセレモニーは大切だと思うし、是非坂東会館の人達のように心を込めて執り行ってほしい。続編もあるようなので読みたい。 -
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ネタバレ1作目がみもざさん、2作目がつぐみさん、今回の主役はかなめさん。
製菓工場の話で前回のつぐみさんがよく出てくる。かなめさんの知らないつぐみさんの裏側知ってるからなーって思いながら読みました!
やっぱり常夜灯は癒されるしお腹が空く。ブラッドソーセージは知ってたけど、これって中滑らかなんだ!と知る。食べてみたい。
こういう群れて腐ってるような人材の会社はめちゃくちゃ多いし、こういう所はまじで人たらししかやっていけないんじゃないだろうか。
早く常夜灯に行ってーと思いながら読んでいました笑
でも後半のほっこり感がやはり素敵でした。
最後独立に向かうオチは今までで初めてですね!
面白かったです。