長月天音のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
美空は坂東会館で入社2年目を迎え、厳しくも優しい漆原のもとで成長し続けています。本作の最大の転換点は、社長の甥であり大手葬儀社出身のエリート「小暮」が坂東会館に加わったことです。
小暮がもたらした効率優先と利益追求の企業化改革は、一貫して「遺族に寄り添う」ことを大切にしてきた坂東会館の伝統と激しく衝突します。この理念の対立は職場の緊張感を生み出すだけでなく、事情を抱えた心温まる葬儀のエピソードを通じて、すべての人に別れの本当の意味を問い直させます。
作中では、孤独死や火災で亡くなった祖父母といった、切なくも温かい物語を通して、残された人々が悲しみの中で前に進む力が描かれています。冷徹なデータと温かな人間性が交錯する中で、小暮もしだいに会館の雰囲気に感化され、衝突の果てに融和と理解が生まれていきます。現実的でありながらも癒やされ、生と死の意味を改めて考えさせられる優れたお仕事ヒューマンドラマです。 -
Posted by ブクログ
主人公の性格がかなり自分と重なるところがあり、共感できた。
キッチン常夜灯は必ずハッピーエンドになるのが、リアリティがないといえばないのかもしれないけど、仕事の上でこうであって欲しいとかこうなっていって欲しいという希望を叶えてくれていてすごく嬉しい気持ちになる。
それが周りの人たちが勝手に良くなっていくわけではなく、まずは主人公たちのマインドがキッチン常夜灯との出会いで変わっていって、そのマインドの変化が周りにも伝わっていって職場にいい雰囲気をもたらすという構図が理想的で気持ち良い。希望を感じる。
こんな風に仕事ができたらどんなに楽しく充実しているだろう、と思うと同時に、やっぱり自分のマインドセット次第なのだとも思わせてくれる。
たまには現実から離れて希望に溢れた物語を読みたい方にとてもおすすめ。 -
Posted by ブクログ
霊感を持つ女子大生の美空が、父親の友人の社長が経営する葬儀場で大学1年からアルバイトをする。大学4年生で就職が決まらず、気分転換もあり人手不足の葬儀場に借り出される。
そこで出会ったいわく付きの葬儀を仕切る漆原と 、美空と同じように霊を見られる里見というお坊さん。2人の導きにより、霊が成仏できるように葬儀に関わっていく。普通の人には見えない霊が、意外と饒舌で、残された遺族に語るべき言葉を里見と漆原と伝えていく。
葬儀場に就職することになるのだが、まさしく天職。霊のみならず、残された遺族も新しい人生に向かうことが可能となり、悲しみの中にも心が温かくなる。