長月天音のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
新しく加わった小暮さんが巻き起こす嵐の中、
美空の失敗加え、取り巻く環境の変化もあってちょっと心がざわざわする1冊。
しかしその度に成長する美空や漆原さんの温かいサポートもあり安心できる。
今回は孤独死やおばあちゃんと孫という残された側の悲痛がこちらまで伝わり苦しかった。
ただ毎回納得のいくお見送りで終らせることが出来るのは遺族に寄り添うことが1番と考える漆原さんだからこそ。
その対照的な立ち位置であった小暮さんの印象がガラリと変わった最終章は涙なしには見れなかったな~
夫婦揃ってお酒を片手にスカイツリーを一緒に見上げる情景が目に浮かんだ。
これからも反発し合うだろう小暮さんと漆原さんの2人。なんだかんだ小言を言い合う感じ、実は相性良いのでは? -
Posted by ブクログ
2冊目でもおばあちゃんが登場してくれて嬉しかった。
そして、ようやくたい焼きの新作が完成し、評判も良いと知ってホッとした。葵くんも、やっと家族に本当のことを伝えられてよかったと思う。7年間、本当にお疲れ様。
中でも一番印象に残ったのは、フィナンシェの金型を買ってくれた入江さんのエピソードだ。
料理の話ではないけれど、子どもの頃に祖母と一緒に鶏やハムスターを育てていた記憶がよみがえり、思わず目が潤んだ。
2年前に祖母が亡くなり、最後に会えなかったことは今でも悔やまれる。けれど、その時間はこれからの人生の中でもかけがえのない思い出として残り続けるのだと思う。 -
Posted by ブクログ
「キッチン常夜灯」の4冊目。
今回の主人公は、池袋店の店長・鳥羽いつき。入社23年目、「シリウス」で初めての女性店長。40代も半ばで、店舗で働く女性社員の中では最年長となった今、会社の方針で登用される若い女性たちの存在に臆し、これまでの男性社員の中で必死に頑張ってきた自分の存在に不安を感じだす日々。
いやあ、性別年齢の違いはあれども、我が身にもつまされる境遇ですねえ。自分の店を磨き上げる先輩社員たちから徹底的に叩き込まれた自分の経験や働き方が、会社の方針ひとつで足元から覆されていくような不安感や焦燥感がよく分かる。
そこから、今回は誰かに連れていかれるのではなく、偶然に「キッチン常夜灯」に行き着くのだが、そこでシェフや堤さんの姿を見ることで飲食業界に入った初心を思い出し、かなめやつぐみやみもざと出会ったことで若い世代に対する自分の気持ちにも気が付いていく流れに。
私も辿ってきた、先輩に悩みを聞いてもらい励まされ、仕事以外のことも含めて色々と受け継いで、また休みの日でも頭の中には自分の仕事がある、みたいな働き方ではあるが、そうした今も体に染みついている働き方が間違っているわけでもなかろう。
ただ、昔を懐かしみこれまでのやり方に固執し新しいルールを恐れ知らず知らずのうちに忌避していくようではアカンということで、今の変化の中でこれまでの経験や来し方を会社のためにどう活かしていこうとするのかが大事なのだろうな。
そうした働き方のことに加えて、年齢的には親の健康状態を気にしながら働かなければならないことも描かれるが、その中では、退職を決めても最後まで店長を支える当麻くんや陰ながら現場に対する目配りが行き届く総務部の涌井部長の存在がgood。
仕事のことについてしっかり考えさせてくれるので良いお話と思いつつ、いつきの、悩んでいてもシェフのお料理を食べればケロッとするところや気後れしてた割には若い人ともすぐに打ち解けていけるのが、物語の運びとしてはいささか安易に思え、年下の女性たちを「ちゃん」付けして呼ぶのも私的にはどうかな。
今回もシェフの料理はどれもおいしそう。
料理の名前だけではまったくどんな料理か分からないのでスマホで検索しながら読むのだが、野菜のベニエにヤリイカのファルシ、牛タンのコンフィのサラダにそそられた。 -
Posted by ブクログ
前作の続きということで読みました。
前作を読んでいたので登場人物とかなどが大きくは変わらないのでとても読みやすかったです。
ただ、やはり内容が葬儀なので、明るい内容では全く無いですし、とてもハッピーになれる作品、とは言えなく、読む手は何度か止まりそうになりました。
前作を読んでいても、やはり辛い瞬間はチラホラと…。
ただ、それらは文章の綺麗さといいますか、没入のしやすさが起因していて、主人公目線で描かれてはいるもののどうしても遺族側の心情を考えてしまいますし自分だったらと重ねてしまう癖が私にはありますのでそれで辛くはなってしまいますね…。
それでも、やっぱり何とか前は向かなきゃ行けない。
じゃあどうやって前を向けるようにする?というのがこのシリーズの芯に当たるものかなと思いながら読んでいるので読んだあとはほっこりと、前を向かなきゃ…ってなりながら読める作品でした。
人生辛いなと思いつつ、時には消えたくもなる日々もありますが、この作品を読んでいると前を向ける、というと大袈裟かもしれませんが簡単に捨てるものでも無いなと思うことが増えました。
次巻も既に手に取ってあるのでのんびり読みたいと思います。