長月天音のレビュー一覧
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キッチン常夜灯に通う、ファミレスの若き女性店長が主人公
日々のあれこれを抱える人々が行きつけのお店でホッと一息、といったお話
でてくるお料理がどれも美味しそう!
描写自体はシンプルで、言葉をくどく重ねたりはしません
でも伝わるんです、食べたいこの料理!と思わせてくれる文章でした
例えばシャルキュトリーなんて言葉が説明もなく当たり前のように登場します
(ちなみに食肉加工品全般を指すフランス語だそうです)
作中で説明がないんですよ、その言葉の
でもそれでも伝わるように書かれていて、そんなところが良いなぁなんて思いました
作者の長月先生は飲食店勤務経験があるようで、料理だけでなく、主人公が経験 -
Posted by ブクログ
やはり、食事処や居酒屋、カフェが舞台の本はほっこりするしお腹がすく。
ここ最近、同じような本を立て続けに読んだせいだろう。自分にとって「収穫」といえるようなポイントは特になかったけれど、ただただ、ほっこり。ぽわんとあたたかい気持ちに。
主人公の激務による疲労ピーク時の心身状態は私も身に覚えがあり、残業のたびに私も遅くまで営業してるイタリアンのお店やワインバーに通っていたことを思い出させてくれた。
不思議と当時のことを「うわ…思い出したくない…」とならなかったのは、私が通ったその店も雰囲気がいい店で、嫌なことを溶かす空気があり、美味しいものを食べることで心身の穴を埋めるに十分すぎるくらい助け -
Posted by ブクログ
シリーズ2作目。
このシリーズを読んでいると、人生が終わるその人と家族にはそれぞれの死とその受け止め方がある。
幼い子どもと一緒に遺された家族、交通事故で突然高校生の息子を失った親、海から帰らなかった家族や恋人…いくら時間があっても区切りをつけることは難しい。無理に区切りをつける必要はなくて、前に進むためのそこにある種を見落とさないことなのかな。それを坂東会館のみんなは助けてくれる。
漆原さんは美空のいいところ、苦手なところををよく見ていて、もちろん自分の知識や経験も惜しみなく伝えてくれるけれど、自分と同じ通りにやる必要はないと思っていると思う。こんな上司部下関係は素敵。
これから美空 -
Posted by ブクログ
「ほどなく、お別れです」の3冊目。
美空が坂東会館の社員になって2年目の繁忙期に入ろうとする頃から始まる物語。
今回もまた、孤独死だったり、火災で亡くなった祖母と孫であったり、故人の妻と姉の確執が激しかったり、という訳アリの葬儀が描かれる。
前半は大手葬儀社でも働いたことがある小暮が入社してきてその言動が波紋を起こしたり、美空の気持ちが入りすぎて遺族を置き去りにした司会がクレームになったり、イラっとしたりザラっとしたり、ちょっとテンションが上がらない話が続く。
別れた夫が妻の葬儀に出席をしてくる顛末を描く四話目が家族の在り様を語ってなかなかいい話で、そこから小暮や漆原の家族の話につながってう -
Posted by ブクログ
キッチン常夜灯シリーズ第二巻。
こんなお店行ってみたいなあ。人生を変えるような料理と人々。常連になって、人生を好転させたいね。
主人公は仕事が忙しく彼氏とすれ違う適齢期の女性。会いたいだの、あの時の言葉にはこう応えてあげられればよかっただの、女性の思い悩む感情の描写は冗長で、おじさんには退屈だったかも。
また何でもかんでもキッチン常夜灯に行けば答えがあり、解決するというのも主人公補正のようで私としては面白くない。もっとうまくいかなくたっていいし、不幸であってもいい。
飲食関係で頑張る人、仕事にやりがいが見出だしたい人などは元気がもらえていいかもしれない。