長月天音のレビュー一覧
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無料版購入済み
葬儀場でアルバイトしていて
主人公、就職活動で苦戦しているのは他人事とは思えないです。これ、連作集でしょうか。
主人公の産まれる前日にお姉さんが亡くなっていて、というのも辛いです。
遺体にも色んな事情があるのが垣間見える作品っぽいです。 -
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グリーフケアをテーマにした連作短編集。
幼い頃から霊感のあった清水美空が、都内の葬儀場「坂東会館」で葬儀に関わりながら日々成長を遂げていくさまを描くオカルトファンタジー。シリーズ2作目。
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坂東会館就職1年目の美空。一人前の葬儀ディレクター目指して奮闘する毎日だ。
美空が所属するのは漆原のチーム。ということは担当するのはワケありの葬儀ばかり。それだけに遺族の気持ちにいかに寄り添うかが問われる難しさがある。
先輩の陽子や椎名たちは温かく見守ってくれるのだが、上司の漆原がなかなか厳しい。
それでも漆原が取り仕切る葬儀の美しさや遺族に対する行き届いた心遣いは、美 -
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大きな事件や出来事はないけれど、大変あたたかな物語だった。愛情の感じる、人と人のつながりが人を救うお話の数々。よかった。
p.98 「姉の考えるスパイスは、刺激を与えるものではありません。料理を味わい深くして、じんわりと優しく作用する、体をいたわる料理に必要なものだそうです。私にはまだよくわからなくて、おいしければいいんじゃないかって思うんですけど」「だからこそ、美味しくなるんだよ。お客さんのことを思う、愛情のこもった料理だわ。きっと姉さんには、そういう料理を作るに至るストーリーがあるのね」…「でも先生、その人にとっての過去って、結局全部ストーリーじゃないですか」「そうね、生まれてから死 -
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キッチン常夜灯に通う、ファミレスの若き女性店長が主人公
日々のあれこれを抱える人々が行きつけのお店でホッと一息、といったお話
でてくるお料理がどれも美味しそう!
描写自体はシンプルで、言葉をくどく重ねたりはしません
でも伝わるんです、食べたいこの料理!と思わせてくれる文章でした
例えばシャルキュトリーなんて言葉が説明もなく当たり前のように登場します
(ちなみに食肉加工品全般を指すフランス語だそうです)
作中で説明がないんですよ、その言葉の
でもそれでも伝わるように書かれていて、そんなところが良いなぁなんて思いました
作者の長月先生は飲食店勤務経験があるようで、料理だけでなく、主人公が経験 -
Posted by ブクログ
やはり、食事処や居酒屋、カフェが舞台の本はほっこりするしお腹がすく。
ここ最近、同じような本を立て続けに読んだせいだろう。自分にとって「収穫」といえるようなポイントは特になかったけれど、ただただ、ほっこり。ぽわんとあたたかい気持ちに。
主人公の激務による疲労ピーク時の心身状態は私も身に覚えがあり、残業のたびに私も遅くまで営業してるイタリアンのお店やワインバーに通っていたことを思い出させてくれた。
不思議と当時のことを「うわ…思い出したくない…」とならなかったのは、私が通ったその店も雰囲気がいい店で、嫌なことを溶かす空気があり、美味しいものを食べることで心身の穴を埋めるに十分すぎるくらい助け