長月天音のレビュー一覧

  • たい焼き・雑貨 銀座ちぐさ百貨店

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    ネタバレ

    読み始めた時、銀座で、雑貨屋で、たい焼き屋?と。何が始まるんだ?と思いながら。
    読めない展開ですね。

    読み進めると、それぞれの価値観、個性の大切さ、銀座の歩き方までが、お客さんとのやり取り、たい焼きを齧ることを通して描かれている。
    潔い祖母の口調からは読み取るのが難しいけれど、たしかに感じる愛情。

    祖母と孫。18年会っていなくても、絆はある。
    そう無条件に考えてしまった私は浅はかで。
    絆以上の愛情と秘密を持って、祖母は「ちぐさ百貨店」を孫へと考えたのに。

    最後の手紙には泣きました。

    愛情深い、秘密があるたい焼き。
    私も食べてみたい。

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    2025年06月03日
  • ほどなく、お別れです それぞれの灯火

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    続編。

    美空が就職して1年後が描かれている。
    美空の成長を感じつつ、漆原も美空も、なんと情が深く、優しい人なのだろうと思う。
    訳ありの故人さまは安堵し、遺族は、2人の言葉かけで前を向き、これからを生きていく。
    おそらく、その言葉の力に気づいている遺族は少ないと思うけれど、2人はそれでいいと考えている潔さがあって、尊敬してしまう。

    文字が滲んで読みにくいことこの上ない。

    生きている今、どこかで誰かが亡くなり、その死を悲しむ遺族がいる。
    普通に過ごしていると忘れてしまうけれど「死」は身近にあるということ。
    今更ながら、そんなことに気づき、考えさせられる。

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    2025年06月01日
  • たい焼き・雑貨 銀座ちぐさ百貨店

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    『キッチン常夜灯』の作家さんなので気になって購入した。
    銀座はずれにある、雑貨店を舞台にしたお話。家族のつながりは血縁関係だけではないことを教えられた。
    たい焼きの尻尾に塩昆布が入っているのが、「ちぐさ百貨店」オリジナルらしく、いつか私も塩昆布入りたい焼きを作って食べてみたい。

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    2025年05月05日
  • たい焼き・雑貨 銀座ちぐさ百貨店

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    銀座のはずれにある雑貨とたいやきのお店。祖母が考えた秘密のあるたいやきは食べてみたくなる。そんなたいやきには祖母のがたいやき作りを始めるきっかけとなった孝治くんとの大切な思いが込められている。祖母から娘である綺羅の母に贈った手紙が泣ける。
    つげの櫛の話も素敵だった。

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    2025年04月11日
  • 失恋に効くローズマリー 神楽坂スパイス・ボックス2

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    シリーズ2作目。今回もスパイス料理にすっかり胃袋を鷲づかみされました。

    優しい姉妹とスパイス料理によって救われていく人たちのお話。とてもあったかくて勇気を与えてもらえる作品です。

    スパイス料理で身体が元気になるのはもちろんのこと、姉妹と常連さん同士の関わりで、来店したお客さんが心も元気になって帰っていくところがとても好きです。

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    2025年01月28日
  • たい焼き・雑貨 銀座ちぐさ百貨店

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    素敵な話だったー!
    続きが出たらいいな。

    銀座にあるちぐさ百貨店。
    人気のたい焼きにも、理由があり、たい焼きを焼く葵くんにもいろいろある。
    おばあちゃんも色々考える。
    お客さんもみんなすてき。

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    2025年01月27日
  • 神楽坂スパイス・ボックス

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    キッチン常夜灯シリーズ以来の長月天音さん作品。

    この作品も料理の描写がたっぷりで、とってもスパイス料理を食べたくなりました。
    いままでスパイス料理に馴染みはないつもりでいましたが、カレーはもちろんジンジャーエールやソーセージだってスパイス料理だったのだと、この作品を読んで改めて分かりました。

    あとこの作品で一貫しているのが、「料理でお客さんを元気にしたい」ということ。
    その思いが料理にスパイス同様たっぷり込められていて、お客さんが元気に笑顔になって帰っていってくれるという所がとても気に入ったところです。

    スパイス・ボックスが近くにあったら絶対に常連になる自信が湧いたほど、この作品を楽しむ

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    2025年01月19日
  • ほどなく、お別れです【単話】 18

    購入済み

    泣けます

    心温まる素敵なお話です。
    感情移入し過ぎてしまい、涙が止まらなくなりました。
    葬儀屋さんのお仕事ってどこか暗く、作業的なイメージでしたが、このお話のような葬儀屋さんだったら働いてみたいな。私もこんなお見送りをしてみたいし、されたいな。と思う素敵な作品です。

    #泣ける #感動する #切ない

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    2025年01月06日
  • 私が愛した余命探偵

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    読みながらとてもせつなかった。
    でも、すごくあたたかかった。
    なんともいえない読後感(⁠◍⁠•⁠ᴗ⁠•⁠◍⁠)

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    2024年07月16日
  • 世界をめぐるチキンスープ 神楽坂スパイス・ボックス3

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    ネタバレ

    チキンスープの話も、シェフゆたかの人生を語る上で大事なものだったが、今回作の中で私は1番タイ料理に惹かれた。スパイシーで、ヘルシーだからだろう。これからの時期、酸味とスパイスの効いた料理を堪能し夏バテにならないように過ごしたい。好き嫌いは激しそうだけど。

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    2024年06月29日
  • 私が愛した余命探偵

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    『ほどなく、お別れです』『神楽坂スパイス・ボックス』の各3巻を読んで長月天音さんファンになりました。
    『私が愛した余命探偵』は悲しいお別れのお話しだとわかっているのに美味しそうなケーキの描写と謎解きにワクワクして第五話で泣きました。
    長月さんも御主人様の長い闘病生活を支えられたからこそ、より胸を打たれた素敵な物語でした。

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    2024年06月28日
  • 私が愛した余命探偵

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    ネタバレ

    最近読んだ本で1番心に残った
    記憶を消してまた読みたいし、消さなくてもまた読みたい。

    自分が医療に関わっているからこそ、緩和ケアを受ける患者さんとその家族にとって1日1日がどれだけ大切なものかを感じて、尚更涙が溢れた。
    先が見えなくても、幸せな記録残して、幸せに居ることがどれだけ心の安らぎになるのか、と考えさせられた。

    私は病気を受け入れた2人のシーンがとても好きで、お互いを思いやるからこそすれ違っていた2人が、心が重なったなと思った。
    幸せだけど、どうしてもとても悲しい話。病気に向き合うってこういうことだよね、悲しくも思った。

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    2024年05月24日
  • 私が愛した余命探偵

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    腹部に肉腫を抱えて長期入院中の夫の「一星」
    妻の「二葉」は西荻窪のコイズミ洋菓子店で働く
    二葉は一星に身の回りで起こる謎を話して
    2人は謎解きをしていく

    甘いお菓子
    人を傷つけないミステリー
    病を患う家族への思い
    病を患い支えて貰う家族への思い

    一星の二葉への思いが深くて大きい
    じんわり優しい気持ちに溢れた作品

    初読み作家さんの作品
    『キッチン常夜灯』も読んでみたい

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    2024年05月16日
  • ただいま、お酒は出せません!

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    『「今日、東京の感染者が四千人を超えましたって。どうなっちゃうんでしょう」「四千人?」思わず訊き返してしまう。これでは、どこにウイルスがあってもおかしくないのではないか』。

    2020年に突如世界を襲ったコロナ禍。このレビューを読んでくださっている方で、このコロナ禍と無縁だったという方はいないでしょう。学校に、仕事に、そして家庭に…と私たちはコロナ禍によって間違いなく人生の一時期を翻弄されました。しかもその期間は数週間、数ヶ月というものではなく、実に三年もの間におよびました。

    これだけの長い時間影響を与え続けられる中には、望まぬ転職を余儀なくされた方もいらっしゃるかもしれません。特に飲食業に

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    2024年04月24日
  • 世界をめぐるチキンスープ 神楽坂スパイス・ボックス3

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    相変わらず美味しそう。
    しかしスパイス料理ならではの悩みもあるね。
    食べ物の記憶は結構残るけども、同じものを別の場所で、となったら難しい。だけどそれが不可能ではないのが料理の魅力なのかなあ。スパイスはインドのイメージ強いけどそうじゃないんだな。

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    2024年04月17日
  • 神楽坂スパイス・ボックス

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    個人的にとても好きな話でした。
    食べることが好きだからこそかもですが
    スパイス料理をすぐ食べたくなってしまいました笑

    また、話の構成が
    主人公とお客さんの目線それぞれ別れて書かれており、相手の心情がわかる描写が特に素敵でした。
    次の章も楽しみになり、食欲もそそり、
    色々刺激的でした!

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    2024年04月03日
  • 神楽坂スパイス・ボックス

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    スパイス=辛いってイメージがあったけど、それは一部のスパイスだけで、漢方に使われたり、体の調子を整えたりする効果があるって知ってスパイスにすっごく興味を持てた。
    世界各国の料理で来店客の心と体の調子を整えてくれる。
    1番のスパイスは作る人の"美味しく食べてもらいたい"っていう気持ちなのかも。読んでいる私も癒されたなぁ。

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    2024年02月21日
  • ほどなく、お別れです【単話】 1

    無料版購入済み

    しっとり

    丁寧な絵柄が情感を盛り上げている。題名からして泣かせる要素を十分に持っている。ヒロインが霊感を持っている という設定であるが、このようにしっとりとした足が地についたエピソードが中心の作品ならば、霊感設定を無しにしたほうがよりリアル感がましていいのではないか。

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    2024年02月04日
  • 私が愛した余命探偵

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    ネタバレ

    感動した。感動した。これほどまでに感情が震えたお話はかつてありませんでした。『私が愛した余命探偵』の題名からすると、読む前に命と尊さを感じる予感がしました。特に印象に残ったセリフが「こっちだって同じ心境だったからね。でも、君のおかげで一星は必死に生きようとしてくれている。本当にありがとう二葉さん」そして読んでいてケーキが食べたくなりました。特に「クレームブリュレ」と「コイズミ純白ロール」でした。物語に反しますが一星に長生きして欲しかった。あなたも読んで震えて下さい。感涙して下さい。

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    2024年01月18日
  • 世界をめぐるチキンスープ 神楽坂スパイス・ボックス3

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    第3弾。
    神楽坂の路地の奥にある、スパイス料理専門店「スパイス・ボックス」。料理が美味しいのはもちろん、心と体の不調を癒して整え、前向きな気持ちにさせてくれるお店。
    今巻もいろいろな人生の岐路に立つ人がお店を訪れます。

    前に進む気持ちと人間の成長を感じる1冊でした。
    そして、思わぬ所で誰かが誰かの為になっていること。
    自分の存在意義を無理に表現しなくても、そこに居るだけで誰かの為になってるかも。
    そんな風に少し肩の力を抜いてもいいよと言われているような気がしました。

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    2023年10月31日