碧野圭のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
シリーズを重ねるごとに優希ちゃんが少しずつ成長していく姿が本当に愛おしくて、川島さんとの関係もほんのり前進。
大きな変化ではないけれど、その“少しずつ”が丁寧に描かれていて、今回も優しい気持ちにさせてもらった。日常の延長にある小さな謎と人の温度が心地いい。
一方で「疑惑のカレー」はこのシリーズの中ではやや不穏な事件。
じわじわとした違和感と、珍しく完全解決ではない展開にゾクッとさせられた。
あの余韻はしばらく残りそう。
そして香奈さんがまさかのミュオタ設定(。・ω・。)
“マチネ”だからお店に来れたという一言で状況を伝えるあの表現には思わずにやり。
マチネとソワレで通じるかな?とくすっと笑ってしまった。癒しとほろ苦さが絶妙に混ざり合った、今回も大満足の一冊。 -
Posted by ブクログ
フィクションだけれどノンフィクションのような、今の現実の本屋さんの状況を土台とした、本に関わるいろいろな人たちのシリーズ最終巻。
このシリーズを通して、今手元にある本には本当に多くの方達の努力や苦悩や想いがあって届いているんだなといことを教えられました。
ネットではなく実際に本屋さんで本を買うことは経験みたいな一文があったけれど、今の本屋さんは店員さんも少なく自動レジに変わってきてしまっているので、本にあるような経験すらも難しい世になってきてしまったなと切なく感じます。
最終巻で特に印象に残ったのは、ビブリオバトルのシーン。中学生が自分の好きな本を発表しているのだけれども、実在している本を、登場人物を媒介として作者が感想を述べているわけで、その本に対する視点の持ち方だったり、考え方だったり、もちろん感想は人それぞれではあるけれども、その思いを言葉にして伝える力はやっぱりものすごいなと、読んだことのある本だったけど、もう一度読んでみようかなと思わされるました。
子どものときは何を書いたらいいのか本当に分からなくて、読書感想文は大嫌いだったけど、自分の考えや気持ちを言語化する力をつけるのにはとても重要だったんだなとこの本を読んで思いました。
そうやって学校でも教えてくれていたらよかったのにって思いながら、今の子たちはいろんな媒体で自分を表現する場があるから、読書をしなくなったと昨今言われる世代でも、言語化は上手なんだろうかと、老婆心ながら考えてしまった。