若林正恭のレビュー一覧
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ネタバレ"誰かが「人間だもの」と言い続けている時、その人はその社会に慣れていこうとしています。たとえ息苦しいものであろうと、その社会を変えようとするのではなく、それに慣れようとしているのです。もちろん、いったいどうしてそれを責めることができるでしょう。そんなことは間違っています。その人はただ、人間的な精神の仕組みに忠実に、人間であろうとしているのです。 ところが、人間だれしも、「哲学者」になることがありうるのです。人間的な精神の仕組みになぜか抗ってしまうことが時折起こるのです。それは問いを発することとして、あるいは、何かを知ろうと強く願うこととして、その人に降りかかります"
このまえがきは、國分功一郎と若林正恭とを結ぶ共通の思考の根をよく表している。
特に、「目的の概念」に関するやりとりが非常に示唆に富む。人は、金を手段に人生という目的に到達するつもりがいつしか、時間という人生のほとんどそのものを手段に必要以上の金稼ぎに勤しんでしんでしまう。それ自体として目的となる快に、健康を含めていたカントの議論も刺激的だ。
暇でなければ民主主義は不可能だという議論を読み、私も高校生の頃から全く同じ考えを持っていたことを思い出した。民主主義がより金権的になるきらいがあるので選挙期間を延ばすことの是非はともかくとして、私たちは暇な時間がなさすぎる。 -
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ネタバレ"だって君はモノよりコト。コトよりもヒトに価値を感じる人間だから。何かモノを所有したり、消費することにあまり価値を感じない。例えば、漫才で客席の笑いに包まれるとか、収録で頭のネジが吹っ飛ぶぐらい笑うとか、まぁ、年に数回しかないだろうけど、そういう世界と自分の境目が曖昧になって、時間の感覚と自意識が吹っ飛んでいくような、そういう瞬間を心待ちにしているのだから。今はフロー状態なんて便利な言葉があるけど、謂わば君はそれのジャンキーだよ。だから、大事なヒトと何かコトを起こすのを目指すといい"
人はどんなものを買った瞬間よりも、どんな場所へ行ったときよりもやはり、心から愛する人間に会ったときの方が幸せを感じるようにできている。問題は、人間がかつていた場所を忘れやすい存在であるということだ。 -
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ネタバレ"東京にいると嫌というほど、広告の看板が目に入る。それを見ていると、要らないものも持っていなければいけないような気がしてくる。必要のないものも、持っていないと不幸だと言われているような気がぼくはしてしまうのだ"
"3ヵ国に行って感じた、サル山と資本主義の格差と分断から自由になる隠しコマンド。俺にとってそれは"血の通った関係と没頭"だった。傷つけば血が流れる、その繋がりのことを言っている。だから、似たようなことで傷ついてきた者同士が出会ったり、共通の敵と戦った者同士であったり。そういう絆には経済を超えて強い結びつきがある。そういう絆は何も実生活で繋がりがある人間とのものだけじゃない"
私たちが、「それでもなお闘わなければならない」と粉飾してしまう競争社会を卒業し、永遠の眠りにつく前夜、私は「生きていて本当によかった」と思えるだろうか。もしそうでないと少しでも感じたら、物理的にであれ精神的にであれ、私たちは競争から静かに降り、人間的歓びに興じるべきである。 -
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オードリー若林正恭のエッセイ。世界を斜めに見てきた著者が四十を前に体力の衰えや趣味、仲間との出会いを経て世界を肯定できるようになるまでの変化を描く。
書き下ろし17,000字!「明日のナナメの夕暮れ」収録
このエッセイは、2015年8月号から2018年4月号まで雑誌「ダ・ヴィンチ」に連載されたものと、この書籍用に加筆されたもので構成されています。
第一章
そして何より野心や欲望は衝動だから、自然に湧き上がってくるものであって、「持て!」と言われて持てるものではない。
話の途中で先生はホワイトボードに三分割にされたピラミッドを三つ書いた。 一つには昭和(戦前)と書かれていて、ピラミッドの順番はてっぺんから国、企業、個人。 二つ目は昭和(戦後)と書かれていて、企業、国、個人。 三つ目は平成(バブル崩壊後)と書かれていて、個人、企業、国の順番だった。
ヌードルハラスメントとは、ラーメンなどの麺類の店で日本人が「ズズズ……」と麺をすすることに、外国人観光客が精神的に苦痛を感じることらしい。
ゴルフは社交のイメージがあるけど、ぼくがハマったのは逆にゴルフが孤独に対する受け皿が大きいからだった。
力を抜いて、欲を捨て。結果を意識せず、今ここに集中する。まるで、禅のようだ。
日本語ラップ BUDDHA BRAND だよ」
第二章
そう思った時、悩むって体力なんだなということに気づいた。 「おじさんになって体力がなくなると、悩むことができなくなるんだ」
AI VS オードリー
ネガティブは、あり余る体力だ。
河合隼雄さんの『中年クライシス』
「あとがき」
これをもって2010年7月からの自分探しと社会探しを終了とさせていただきたい。
「考えるな感じろ」というブルース・リーの台詞が俺はあまり好きではなかった。
解説、朝井リョウ
一冊目の『社会人大学人見知り学部 卒業見込』
次作『表参道のセレブ犬とカバーニャ要塞の野良犬』
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恥ずかしくてスタバで「グランデ」を頼めない。ゴルフに興じるおっさんはクソだ!――
世の中を常に”ナナメ”に見てきた著者にも、四十を前にしてついに変化が。体力の衰えを自覚し、
没頭できる趣味や気の合う仲間との出会いを経て、いかにして世界を肯定できるようになったか。
「人見知り芸人」の集大成エッセイ。す -
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あなたのマイルールは?っていう質問が出演者にたいして投げかけられるのだけど、これが面白い。とても一般的なことを答える方もいれば、え?それってどういうこと?と答えるような内容もある。ただ、どの回答も、よくよく話を聞くと、なるほどそうか。と思う内容で、上っ面でなくきちんと腹に落としたマイルールがあることがすごいなと。
こうしたルールは最初からあるのではなくて、インタビューや内省の過程で形作られているんだろうけれど、きっと作家さんというのはそういう過程をごく自然なこととして普段からされているんだろうな感じたし、その過程と表出した事柄が、私の関心ごとなんだな。って気づけた。 -
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紀行文を面白いと感じたのは、今回が初めての体験だった。
これまで読んだ本が自分に合わなかっただけかもしれないが、
「東京の一流ホテル●●を彷彿させる豪奢な造り」といった読み手が知っていることを前提にした表現が多く、情景をまったくイメージできず、紀行文に面白さを感じられなかった。
しかし本著は、観光地や建物そのものよりも、
その土地の人や同行者にフォーカスする場面が多く、
描かれるシーンが自然と脳裏に浮かんでくる。
著者らしいウェットな笑いも随所にあり、最後まで楽しく読むことができた。
また、キューバの話から社会主義に興味を持ついい機会になった -
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◆心に刺さったワード◆
⚫一日の中に締切があると、規則正しく進む
⚫中途半端な人こそ自分を天才に見せようとして横柄になる
⚫仕事してる間は、自分の内側のことで悩まなくていい。それに、金銭が発生すると「社会に必要とされてる」と思えて、自分のなかの欠落感が埋まった気になる。その「必要とされてる感」を失う怖さ。今仕事がなくなったときに、その欠落とうまく付き合う 技術や、人間 力への自信がない。そこから来る 強迫観念かもしれませんね。
⚫強い心は強い肉体に宿る
◆読んでみたい本◆
⚫変な恋愛の短編を集めたアンソロジー 岸本佐知子 『恋愛小説集』
⚫肩の力を抜きたい人 森鷗外 高瀬舟
⚫世界の実相をつかみたい人 古井由吉 辻
⚫次から次に変人が出てくる 村上龍 ライン -
ネタバレ 購入済み
違っていました
旅行記だと思ったんです。
いえ、旅行記なんです…
若林さんが体験したキューバ、モンゴル、アイスランドがとても生き生き描かれていて、行きたくなります。
でもその旅は、若林さんが人生に向き合う旅で…
若林さんの生き方について書かれているエッセイは、自分にとって得意ではない分野だったというだけなんです。
ごめんなさい。