若林正恭のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
主人公のニックネームはアリ。
『普通過ぎる。成績優秀な優等生にはなれなくて、不良の真似事をやってみても、原付に無免許で乗るぐらいのチャチな事しかできない。クラスの一軍の人気者とかじゃなくて、元いじめられっ子の復讐でもない。すべてが中途半端。語るべきことが何もない』アリの言葉。
自分自身のことを言われているようなセリフだった。
アリは、高校三年生で一度は部活を引退するが、再度アメフトの秋大会に向け練習を再開する。
アメフトをやることで自由の本質を知り、生きる楽しさをつかんだように感じた。
私にはアメフトの用語がわかりにくかったが、主人公の気持ちは伝わってきた。 -
Posted by ブクログ
私が尊敬し共感する、数少ない人の一人、若林正恭さんの初小説作品。12月ごろにラジオで小説が単行本になると聞いてからずっと楽しみにしてたけど、もったいない気がして積読してて、今回やっと読んだ。
物語の大まかな流れは青春小説ど真ん中の内容だけれど、その過程で彼が感じる学校や社会、人間関係に対する違和感や疎外感のようなものが、物語に説得力を持たせ、強い共感を呼び起こす。スポーツで負けたことがある人なら誰もが主人公アリの気持ちになって没入できること間違いない。
主人公以外の登場人物も魅力的で、チョモはかわいすぎる後輩だし、ダイブツはかなり春日っぽい。近藤が1番懐かしく感じた。部活あるある過ぎるキャ -
Posted by ブクログ
シフトー、セッ、ダーン、ハッ‼︎
アメフトの用語もルールも知らないままでも、べらぼうに面白い青春小説だった。
主人公の「アリ」のような、何者にもなれない自分自身の置き場所を喪失してスポーツに居場所を見出すような、別にそんな高校時代を過ごしたわけではないのに、読んでいて共感に熱を帯びてしまうのは若林さんの天晴れな人物描写所以だと思う。
「アリ」が学生時代の若林さんを投影していようが誰をモデルにしていようがそんなことはどうだってよく、また細かい伏線や解釈の余白なども度外視して、グラウンドから見上げる青空や土が混じったぬるい風の感触、むっと鼻腔を突くような部室の黴の匂い、午後の教室の窓際で億劫そ