若林正恭のレビュー一覧
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まず、タレント・芸人上梓作の最高峰といっておこう。本作を前にすれば、又吉もAマッソ・加納もヒコロヒーも色褪せてみえるぐらいの大傑作。エッセーも面白いが、小説は比較できないぐらい抜群に面白い。段々と凄みが増していく心情描写と主人公の魂の軌跡は職業作家も真っ青の出来。シーシュポスの神話の解釈を倫理の岩崎教諭と対話するところは、思わず上手い、と声を出してしまったほど。NFLが好きなので、アメフト用語もすんなり入ってきて(河瀬の特異なキャラもとても良い)読み易いが、ラップを中心とした90年代音楽が全くわからず(ハイスタしかわからんかった)そこだけが没入できず非常に残念。若林の凄みを改めて認識させてくれ
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本屋で目に留まり購入。めちゃくちゃ面白かった
、というかカッコよかった本です。でもアメフトを知らないとあんまりこの面白さもカッコ良さもわからないかもです。何がすごいってオードリーの若林さんがこんなにかっこいいフレーズを次々に繰り出してるところです。若林さんがアメフトをやってたのは知ってたし、オードリーがやってるアメフトの番組を見てるので、若林さんがアメフトをめちゃくちゃ好きなのは知ってましたが、でもアメフトが好きなのと、小説を書くのは別物だし、こんな文章を書けるのは、そもそも才能があったのではと感心しました。オードリーの二人は高校時代にアメフトをしてたので、きっとその時のことがベースになってる -
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ネタバレオードリー若林初の小説という事で早速購入。個人的に今までの「社会人学部人見知り学科卒業見込み」や「ナナメの夕暮れ」などこの著者の書き方や表現の仕方、人間の面倒臭さを実体験や思考を含めてすごく分かりやすく簡素に表現してくれるので、期待大の小説でした。
内容はアメフト青春系の話?という位置づけで良いだろう。主人公(若林の少年時代なのかなぁ、なんとなくの予想)の葛藤を見事にアメフトという媒体を使ってぶつかり合うことで見事に表現している。スポーツにしても何をするにしても上には上がいて、しかしその自分とのギャップにもがき苦しむ自分、諦める自分、だけど前へ進みたい自分など色々書かれていてとても読みやすかっ -
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ー もちろん、カストロもゲバラも魅力的だ。男として心酔したくなる部分も多い。しかし、革命博物館でぼくの心をとらえたのは彼らの政治的なイデオロギーではなく彼らの"目"だった。バティスタ政権を打倒しようとする、あのような若者の目をあまり見たことがなかった。
「明日死ぬとしたら、生き方が変わるのですか?あなたの今の生き方はどれくらい生きるつもりの生き方なんですか?」というゲバラの名言がある。ぼくは革命博物館で涙を流さなかったし、今の生き方も考え方も変えるつもりはなかった。だけど、ぼくはきっと命を延ばしている」人間の目をしていて、彼らは命を「使っている」 目をしていた。
ゲバラ -
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アメフトの経験がある自分として、アメフトというスポーツの魅力と負けているのに最後まで足掻いていたあの異様な空気、雰囲気、気持ちを言語化してくれて非常に感銘した。
潰されるの分かっているのに、自分よりも一回りも二回りもでかい相手に突っ込んでいく。
ぶつかっていないと生きている気がしないと読んでいて確かに…と思った。
正にその通りで、野球ではコールドゲームがあり
サッカー、バスケも仮に大差がついていたとしても、人にぶつかるというスポーツではない。
人と対峙する武道でも多くは個人競技でアメフトはチームスポーツ。
ラグビーとは違って、一回一回、作戦会議をする競技。
唯一無二で、チームスポーツの喧 -
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舞台は1999年だそうで、懐かしさいっぱい。
Potcastで「あの本、読みました?」を聞いて、著者が色々語っていて良かった。
文藝春秋社の編集さんは本書のタイトルは書店さんが読みにくいという理由で読み方を「セイテン」にしましょうと大真面目に言っていたという話はちょっとびっくり。
Noteで書かれていた際は伊部視点の章があったそうで、それは加藤千恵氏も担当編集さんも書き換えた方がいいとの意見だったようだ。
ただ、その影響で伊部が「気に食わない」といった理由が分かりづらく、自分にはPotcast聞かないとちょっと分からなかったなあ、、、。
「気に食わない」の一言も担当編集さんは削除しようと -
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オードリー若林さんの初小説。めっちゃくちゃ面白かった。
これは共感なのか何なのか、とにかく切実で、お前もそんなことあったよなって耳元で囁かれているような読み心地だった。
主人公は「アリ」こと、中村昴。弱小のアメフト部に所属しており、何と敵校の練習を偵察に行くシーンから始まる。普通に試合をしても勝ち目がないのはわかっているので、部の頭脳で、戦術を担当しているメンバーと二人でスパイをしている。あっけなくバレてしまい、取り囲まれ、「練習見ていくか?」と挑発される始末。
それでも試合当日は、偵察データをふんだんに使い、奇策を考えて挑むも惨敗。悔しさすら感じることができず、引退することになってしまう