砂原浩太朗のレビュー一覧

  • 夜露がたり

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    短編集8篇
    江戸の貧乏長屋の風景、人情が生きにくさの中できらりと光る。短編なのに最後まで分からない捻りの効いた落ちが面白い。「妾の子」が幸せなラストで良かった。

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    2024年06月10日
  • 夜露がたり

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    江戸の長屋で慎ましく暮らす人々を描いた八篇の短編集。行間に漂う、しめやかな冥さと心の機微が秀逸。恨みつらみに気が鬱ぎつつも、彼らの生への執着や人情に微かな希望が見えた。

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    2024年04月03日
  • 高瀬庄左衛門御留書

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    ネタバレ

    この回の直木賞は粒揃いで本作もとても楽しみにしていたけど、藤沢周平っぽい語りと設定は期待通りなのに、どうもストンとこなかった。読解力不足か亡き息子の嫁がなんで五十過ぎの舅を慕っているのかが最後まで謎、、、。
    2024-017

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    2024年03月30日
  • 夜露がたり

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    市井を描く八篇からなる短編集。
    砂原浩太朗さん、そう来たか!
    長屋に住む人々の物語。
    どういう展開になるのか楽しみにしていた。

    腰高障子を引けば全てが見渡せるほどの狭さ。
    井戸端でのかしましい声。
    全編を通して伝わる、長屋のじとっとした空気が重苦しい。

    「幼なじみ」
    P183
    〈いちど裏長屋に生まれたら、ふたたび表通りは歩けない〉

    「錆び刀」は、浪人に落ちた者の話。
    どうしようもなく自分の想いに流されてしまうが
    清々しさも感じられる一編。

    武士の矜持を描いた物語も読み応えありだが
    精一杯生きる市井の人たちも良かった。

    今作が初めてという読者のみなさん。
    既刊もぜひ。

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    2024年03月28日
  • 高瀬庄左衛門御留書

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    2024.03.22
    筆者の特徴は風景の描写にあると思う。特に静かな情景を描くのが得手ではないかと思う。
    筆者の本を読んでいると心が静まる読書は多いと思う。

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    2024年03月22日
  • 夜露がたり

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    江戸下町の長屋に生きる訳ありの人々の姿を通して、人の心のうちにある昏い部分を描き出す8つの短編。
    夫婦、幼馴染、親子、友達、好いた女、昔の男。共に長い時間を過ごしても互いに明かせない思いがある。好きな相手だからこそ言えない思い。相手を思うが故に苦しむ主人公たちのやるせない思いが伝わってくる。
    どうにもならない思いを抱えながら、それでも食べて、生きていかなければならない切なさは今も昔もなんにも変わらないんだろうなぁとしみじみ。

    どれもなかなかダークな物語だけど、それでも終わりに少しの希望が見える「半分」と「妾の子」に救われた。

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    2024年03月17日
  • 夜露がたり

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    市井物の時代短編集。8編「帰ってきた」「向こうがわ」「死んでくれ」「さざなみ」「錆び刀」「幼なじみ」「半分」「妾の子」
    初期のどうしようもなく暗かった頃の藤沢周平を思い出します。
    まあ、砂原さんご自身が「デビュー直後から藤沢周平への私淑を公言していた。」とおっしゃっているので影響を受けているのは間違い無いようです。
    そうは言っても「焼き直し」ではありません。短編ながらストーリーのヒネリがやや強く、クルリと反転する感じは周平さんと少し違います。また、最後の一編を除き、主人公が闇に堕ちて行くところは似ていますが、その闇は初期の周平さんの様な漆黒ではなく、やや月明かりが差す闇の様です。
    暗転ではなく

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    2024年03月11日
  • 夜露がたり

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    冒頭の「帰ってきた」以外は粒揃いで、流石砂原作品は市井ものも面白い。ただ神山藩シリーズのような傑作とも思わなかった。武士(浪人だが)が出てくる「錆び刀」はラストの展開含めやはり面白いので、武家ものがあってると思う。短編タイトルに込められた一筋縄でいかないストーリも良い。

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    2024年03月04日
  • 夜露がたり

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    「予想外の展開と結末を堪能できます」とあるが,個人的にはやりきれない結末が多い。

    朝のラジオで紹介されていて読んでみたくなってジュンク堂書店で購入

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    2024年03月01日
  • 読んで旅する鎌倉時代

    購入済み

    鎌倉三代将軍家の時代の13篇の短編アンソロジー。
    タイトルは『旅する』だけど、旅自体を扱った作品はなかったような?(^_^;)各作品の冒頭に、作品にちなんだ名所の写真と説明がついています。
    前半は頼朝と政子の逸話が多く、後ろになるにしたがって時代があとになります。
    砂原浩太朗さんの「実朝の猫」が好きかも。鎌倉に行きたくなりました(^.^)

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    2024年02月09日
  • 逆転の戦国史 ~「天才」ではなかった信長、「叛臣」ではなかった光秀~

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    ネタバレ

    作品紹介・あらすじ
    新しい戦国を伝える、英傑たち21篇の真説

    戦国時代は日本史の華である、といってよい。
    織田信長を筆頭とする「三英傑」、前田利家、明智光秀ら武将たちの活躍、北政所、帰蝶(濃姫)、芳春院(まつ)など女たちのあでやかな逞しさが、さまざまな小説やドラマ、映画などに描かれてきた。
    しかし、ここ数年、戦国史は様変わりしてきた。歴史研究の進展や新史料の発見などにより、これまでの通説がつぎつぎと覆され、まったく違った相貌を見せていたのである。
    本書は、そうした「新しい戦国」を伝えるべく編まれたものである。歴史小説家・砂原浩太朗が、小説家らしく、フィクションや逸話の面白さも尊重しつつ、近年

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    2024年02月15日
  • いのちがけ 加賀百万石の礎

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    前田利家の家臣の目線からの本。時代が駆け足で進み、読み始めは物足りなさを感じたが、気づくとそれぞれの岐路での決断に心動かされていた。武士の生き様。命がけ。に感動。

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    2024年01月30日
  • 高瀬庄左衛門御留書

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    慎ましく己の信念に従って生きること。
    日々の変化の中に幸せはあること。
    わかっていても小さな喜びだけを燃料に生きていくことは自分にはできない。憧れつつも自分の業の深さを再認識した。
    武士の矜持、日本人が忘れている日本の心を見た気がした。

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    2024年01月28日
  • 黛家の兄弟

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    未熟であるが故に大切なものを守れない。
    聞いた時は理解出来ていない言葉も、自身が経験することで腑に落ちる。そして、人へと引き継ぐことができる。人を理解するには時間がかかるが思いは伝わる。そんなことを感じ一冊。家族、親から子へ、人から人へ、といった人の繋がりを感じ、読後が心地よい。

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    2024年01月19日
  • 黛家の兄弟

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    この作品にも、いわゆる「悪人」は登場しない。誰もが、自分にとっての「正義」のために行動している。結果的に、勝利したものが正しいことになってしまうのは、「歴史」ってのは、そういうものだからなのかな?

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    2024年01月07日
  • 高瀬庄左衛門御留書

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    終始穏やかな物語
    それなりに山あり谷ありの人生だが
    主人公の人柄のせいか
    あまり物語の波を感じない
    でも退屈せず読めてホッとした心持ちになれる作品

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    2023年09月12日
  • 高瀬庄左衛門御留書

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    主人公が初老のオジサンで、剣が強いわけではなく、頭脳明晰というわけでもない。歳の割には、意外ともてるけど、どっちかというと小心者というところが、親近感が持てる。最終的に、大きなことを成し遂げたわけではないのに、なんか、凄い人物のように思えるのは、作者の筆力だろう。

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    2023年08月01日
  • 高瀬庄左衛門御留書

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    ネタバレ

    受け入れざるを得ない息子の死、それは家の存続ができなくなるということ。一人になってしまっても自暴自棄にならず淡々と生きていくが、生来の優しい性分は自然と表に出てくるもので人とつながり騒動に巻き込まれていく。
    人生は悪いことばかりではないと思える。

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    2023年07月22日
  • いのちがけ 加賀百万石の礎

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    ネタバレ

    前田利家とその家来、村井長頼。信長の怒りをかって尾張を放逐されていた時期から物語は始まる。砂原浩太郎の作品を神山藩シリーズから読んだので、実在した人物を描く作品を初めて読んだ。信長から疎んじられていた時期から百万石の大大名になるまで利家に従った長頼の目を通して、主君たる寿栄のほか、信長、秀吉、家康という天下人の「ある日ある時」の様子を描いている。英雄たる利家そのものではなく、豪傑でもなく、知将でもない、忠義の家臣の長頼を描いたところが砂原浩太郎ののちの作品を思わせる。

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    2023年07月14日
  • 高瀬庄左衛門御留書

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    描かれる一つ一つのエピソードが、長短さまざまな起伏を持って収斂していくような、複雑な設計図に基づく小説という感じがする。構成の技巧というべきか。
    登場人物も数多く、それぞれに背景とキャラクターを明確に与えらえてもいる。こういう人物が出てくるだろう、と予想しながら読むと、予想に違わず、出てくるし。

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    2023年07月01日