砂原浩太朗のレビュー一覧
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2022年第35回山本周五郎賞
歴史小説、時代小説から少し遠のいていましたが
一挙に引き込まれてしまいました。
架空の神山藩が舞台となります。
著者の時代シリーズに共通する舞台です。
そして、日本史ポンコツなので気楽にこの世界に入れる重要なポイントかもしれません。
筆頭家老黛家の三兄弟の物語、その中でも主人公は17歳の三男です。
家督は長男が継ぐ、三男は大目付の家へ婿養子へ、次男は藩政をめぐるトラブルに巻き込まれてしまいます。
若い兄弟は望まぬも藩の政争の渦中へ。
そして二部構成となっており、十三年後が描かれます。若者は三十歳となり藩政の中央に近づいています。
著者は、一貫してビルド -
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作者自身の体験に基づいた、ノンフィクショクションに近い小説になっている。舞台は阪神淡路大震災。(この)「作品を書いたのは、震災に見舞われた神戸市の出身だからに他ならない。東京で暮らしていた主人公が帰郷し、家族を親戚のところに避難させるという大筋は私じしんの体験にもとづいている。」あとがきより。
さらっと読めますが、主人公や家族の心情と神戸市の被災の絡みが、丁寧に書かれており、想像を超えた想いに至ります。実際私が、そういう立場に置かれたら、何ができるのか、そういった災害に遭遇しなければ、やはりわからないでしょう。てすが、この本で、その追体験が出来るような錯覚になりました。まあ、本当になった場合は -
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著者が自らの体験をもとに書いた小説です。阪神・淡路大震災発生の一報を受けた圭介の一週間が描かれていました。
こんなときでも両親の身勝手さを感じたこと、祖父に謝れなかったこと、そしてこの場から離れられることに圭介の揺れる思いを感じました。
友人とのやり取りも、努めて普通な感じでいたことが、余計にお互いを思う気持ちを表していたように思いました。
地元だけど、今住んでいないことが許されないことのように感じてしまうことは、震災が与えた大きな傷の一つのように思いました。
あのときから30年経ったけれども、私自身は経験していないからこそ、いつまでも忘れないことが必要なことだと思っています。どれだけ -
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この方の作品はとにかく文面が緻密で美しい情景が浮かんできて圧倒される。
導入部では黛の三兄弟が内記の策略により翻弄される。選択を迫られる苦悩に新三郎の未熟は罪だ、と至らなさを痛感する場面、分かってしまう。無知であるのが恐ろしいんだ。
第二話になると成長した織部正(呼び方が役職で引き継がれているのが新鮮)が内記の懐刀になっているのだからどうしても勘ぐってしまう。
本当に疑う余地がなかったのだけど、十年近くも一緒にいたら情か移ってこやんのかと。
読み進めてたら物語の締めにはやはり、師の様な存在でもあったとわかり敵でもあったが複雑な思いが垣間見えた。
後半はミステリー的な感じもあり、騙し合いとドロド -
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めちゃ面白かった。
庄左衛門には関係ないが、
同藩の立花さんや啓一郎が学んだ藩校が、まだ構想程度だった時代の神山藩。
そして、『庄左衛門』よりもエンターテイメント性が飛躍的に高くなっている。
ミステリ、ツイスト、アクション、そしてロマンス
こなれてはりますな。
個人的には『庄左衛門』のほうが好きではある。
というのも
今度の主役は黛家三兄弟、そしてその末っ子が主役である。
若い、、
しかし、育成系の楽しさがある。
そして、きっと腐味を見出す人が多そうではある(あははは)
前作の庄左衛門もそうだが、部屋住の武家の次男三男以下同文たちが
養子や婿に入って、そのお家を盛り上げたり、
主家の長男に不幸