砂原浩太朗のレビュー一覧

  • 読んで旅する鎌倉時代

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    「13人」の小説家が「鎌倉」時代について書いた作品集。どの作品も面白いし、最新研究や資料を読み込まれている感じがして、興味もそそられる。
    この本片手に鎌倉を歩きたい。

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    2022年04月09日
  • 読んで旅する鎌倉時代

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    ネタバレ

     歴史小説が苦手な人にも読みやすいと思います。
     
     様々な思惑がうごめく武家のはじまりの時代。その時代背景がよくわかりますし、素敵な話もたくさん。

     そして、何より出かけたくなる。あー、修善寺の温泉でゆったりしたい~。

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    2022年02月17日
  • いのちがけ 加賀百万石の礎

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    前田利家の忠臣・村井長頼が命を懸けて貫いた武士の本分。名だたる戦場を駆け抜け、利家の危難を幾度も救う。主君の肩越しに見た、信長、秀吉、家康ら天下人の姿。

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    2021年10月15日
  • 小石川養生所青春譜

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    江戸時代、幕府が設置した小石川養生所。そこで働くひとひと見廻り役の武士の物語。
    ミステリーでもあるが、主人公と仲間の武士たちの描写が、清々しい。
    続編こありそう。

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    2026年10月29日
  • 小石川養生所青春譜

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    重たい人生訓もありながら、さわやかな読後感。砂原作品は、今日のような雨の日の読書があう。ミステリーでありながら、やさしく端正な文章が慈雨のように心に沁み入る。「猫の子なら年寄りにもなろうって年月だよ」「欅は木によって紅葉の色が異なるが…」そうなんだよなー、だから欅の紅葉が一番好き。「来る日も来る日も貧しい病人を診るだけで生を終えるのだと…。診ても診ても終わらない、病も貧しさも」「せめてもう少し、この手に何か掴んでも罰は当たるまいと…、」「捕まえても捕まえても終わらない、悪も咎も…たしかに、時おり気が遠くなり申す」「だからといって、不正をはたらいてよいということにはならない」「先生は世の闇に呑まれてしまったのだな」「ひとの世では、あらゆることが起こり得る。あり得ぬことなどないのだ」裁きもスッキリ。登場人物もキャラ立ちし、新しいシリーズ化かな。

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    2026年10月26日
  • 小石川養生所青春譜

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    父の急逝により「小石川養生所」の見廻り同心を継いだ主人公が、患者、看病中間、医師、同僚にまつわる謎を解いていく連作短編形式の作品。
    登場人物の造形は悪くない。特にクセ者・水分のレイアウトは面白い。時折見せる風景描写も良い。派手なエンタメ時代物では無く(剣劇シーンも一カ所だけ)、全体を通してしっとりとした情緒が感じられる。
    ただ、私の好みからすればミステリーっぽ過ぎる。様々な謎を最後にパタパタ回収していく。全体がそのための物語構成。そこに注力するよりも、もうちょっと人物像は磨いて行けば、もっと良い作品になった気もします。
    このエンディングからすれば、これも新しいシリーズかな?「藩邸差配役日日控シリーズ」やシリーズとは言えないけれど「神山藩」ものもあって、ちょっと大変そうですね。

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    2026年10月23日
  • 星月夜 藩邸差配役日日控

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    シリーズ1冊目を読み終えてすぐにこちらを読みました。相手を慮り話しすぎない主人公の姿勢に憧れます。人は誰しも事情を抱え、自分の人生と折り合いをつけながらて生きていくのだな、としみじみとした心持ちになりました。話に登場する人達全てが幸せになって欲しい。さらなる続編を望みます。

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    2026年10月21日
  • 星月夜 藩邸差配役日日控

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    里村五郎兵衛は神宮寺藩の江戸藩邸内の揉め事の差配役。“なんでも屋”と揶揄されるように、大小さまざまな揉め事や雑事をこなす。

    読み始めの段階では、時代物の小説でよく描かれる戦とか、仇討ちとか切腹とかそんな不穏なことが出てくるのではないかって思ったけれど、そんな要素はありませんでした。

    武士や庶民の日常、事件とも言えない事件が描かれています。
    それが不思議な感じがして、「こんな時代小説もあるんだ」と思いながら読んでいました。

    でも、ふと思いました。
    あの時代の人々だって普通の日常はあったわけで、それは現代を生きる私たちと同じ。

    時代も暮らしも、私たちとはまったく違う。
    けれど、人が誰かを思い、悩み、喜び、時には傷つけたり傷ついたりすることは、きっと昔も今も変わらない。

    時代小説を読んでいるつもりが、いつの間にか「人って、昔も今もあまり変わらないんだな」って、当たり前と言えば当たり前ですが、そのことに気づきました。

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    2026年10月19日
  • 5分後にお風呂に入りたくなる! 湯けむり文学

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    エッセイ系がどれも好きだったかな。
    あと、寒い日の夜や心細い日の夜に温かいお風呂に入れることってなんてありがたいんだろうって思える作品たちもよかった。

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    2026年10月16日
  • 浅草寺子屋よろず暦

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    教え子の一家を救うために立ち上がった寺子屋の師匠・信吾を待ち受けるのは・・・。人の縁と人生の機微を濃やかに描く、これぞ時代小説の醍醐味!!!

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    2026年10月08日
  • 星月夜 藩邸差配役日日控

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    前作から久しぶりの藩邸差配役日日控。前作の内容をすっかり忘れかけていて、本作を読み進めていくうちに思い出してきたという体たらく。

    現代で言えば40代で中小企業の総務部総務課の中堅管理職=「何でも屋」が描かれていて、なんだかニヤッと笑えてしまうところもあってよかった。
    最初の二篇はテンポがあまりよくないようだったが、あとの三篇は筆者お得意のぐいぐい引き込むような展開で一気読みでした。

    あいかわらず作品の中に鳥の囀りや綺麗な花、そして美味しそうな料理が出てくるのでホッとします。
    文庫も出たので前作を再読するつもり。

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    2026年10月04日
  • 藩邸差配役日日控

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    歴史小説は好きで、時代小説はあまり好まないのだけれど、砂原さんの文章は好きでちょいちょい読んでる
    今作も、良き

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    2026年10月04日
  • 小石川養生所青春譜

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    またまた続編が楽しみな新シリーズ登場。養生所と役人の取り合わせが面白い。水分さん!いいキャラだなー。他にも魅力的な登場人物がたくさん。映像化しても面白そう。

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    2026年09月30日
  • 星月夜 藩邸差配役日日控

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    藩邸差配役日日控の続編。

    藩の差配役の五郎兵衛の日々を静かに描くこのシリーズ、やっぱり良いなぁ。

    御用大工の親方が言っていたという
    「神宮寺さまのお仕事では、いつもなにも起こらない」
    「なにも起こらないのは、起こらぬようにしているお人がいるからだ」
    なんて、差配役の仕事をうまく表していて胸に響く。

    今作でもまた、不穏な出来事があり五郎兵衛はまた心を乱しながらも実直に向き合っている。
    娘たちの今後を含めて、続きが楽しみ。


    今回も鳥たちが嬉しい
    鶯の囀り、頬白の啼き声、雲雀の囀り、
    松の梢に黄鶲、郭公の囀り、
    耳をかすめそうなほど低いところを燕が一羽、通りすぎていった。

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    2026年09月24日
  • 藩邸差配役日日控

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    「高橋庄左衛門御留書」で直木賞候補になった作家。山本周五郎、藤沢周平の衣鉢を継ぐと言われるのが砂原浩太郎だそうだ。新シリーズ「差配役」の一作目。

    言わば大会社の総務部部長みたいな里村五郎兵衛。「何でも屋」とも言われ謂わば中間管理職である。彼のの仕事を追った春から冬の初めへの物語。「衣鉢を継ぐ」と言われて、藤沢周平ファンとしては無視は出来ないが、判断は最後に述べる。

    お世継ぎの失踪、入札騒動、部下の色恋騒動、正妻の猫探し、そして最後には、派閥の最終決戦に巻き込まれて行く。正に総務のお仕事です。

    江戸屋敷は上屋敷は本郷、下屋敷は千駄木にあるらしく、亀千代ぎみの行方不明先は不忍池の弁天堂と、現代読者もイメージし易い様にと気配りをする作家だとお見受けした。差配役の仕事は、多くの点で総務部に似て、それも入り込み易い。最終章で伏線回収をきちんとするのも含めて、現代風、エンタメである。

    衣鉢を継ぐためには、藤沢周平の暗い心情や、不幸を背負った女性像を引き継がなくても良いということは承知している。明るくても良い。しかし、「引っかかるもの」が欲しいのである。単なるお仕事小説では読む甲斐がない。文章は端正さを保ち、合格点迄いっているので、あと一冊読んで判断したい。

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    2026年08月31日
  • 5分後にお風呂に入りたくなる! 湯けむり文学

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    何人もの作家さんが書いたお風呂にまつわるお話し。短編で読みやすいほとんど小説だった〜エッセイが2,3個とかだった少なかったなぁ...でも小説も面白い!いろんな作者さんのお風呂の世界を味わえて読書バイキング気分♪(?)

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    2026年08月30日
  • 小石川養生所青春譜

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    新たなシリーズ?大岡越前など昭和な時代劇を観ていた世代には身近な小石川養生所を舞台に、細々した出来事から、不穏が積み重なり、それを心根健やかな若手同心=主人公が悩みながらも大きな謎に迫っていく。安定の砂原節が楽しめるので、少し疲れた時やモヤモヤした時に読むと、なんだかスッキリします。

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    2026年08月25日
  • 高瀬庄左衛門御留書

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    歴史小説、時代小説と呼ばれるジャンルの本が好きで長年、読み続けています。
    最初は歴史上有名な人物や事件を扱った作品が中心でしたが、近年は、日本史の授業では重視されない年代や、市井の人物を題材にした作品が多くなっています。

    これまで触れたことのない著者の時代小説を探していたところ、『神山藩シリーズ』と呼ばれる作品群が、Audibleにラインアップされていることを知りました。
    作品の舞台となっている時代や地方について、あえて事前には調べず、聴き始めることにしました。

    題名になっている高瀬庄左衛門は、神山藩という地方の藩に仕えています。
    息子も成人して神山藩に仕えており、自らが務めていた職を息子に譲る途上の、老境に差し掛かった武士です。

    しかしその息子が、不慮の事故によって命を落としてしまいます。
    一人息子がいなくなり、自らそして高瀬家の将来への道筋が見えなくなってしまった庄左衛門。
    家に仕えていた小者に暇をやり、息子の嫁・志穂も実家に戻して、一人暮らしを始めます。

    しかし志穂がほどなく、「義父上に絵を習いたい」と申し出てきます。
    独学で絵を描いてきた庄左衛門ですが、「通いでなら」と、その願いを聞き入れて・・・という始まり。

    一人ぼっちになり、このまま寂しく人生を終える道を辿るのかと思われた庄左衛門。
    しかし、相手の話をよく聞く穏やかな人柄の彼の元には、老若男女問わずさまざまな人たちがやって来ます。

    物語の軸になっているのが、そのような人々によって庄左衛門が巻き込まれてしまう、藩内の騒動。
    どのような背景があるのか? なぜ、庄左衛門が巻き込まれてしまったのか? と、ミステリー小説を読むような感覚で聴き進めました。

    あわせての読みどころが、周囲に翻弄されることで生じる、庄左衛門の心の揺れ動き。
    嫁からの思わぬ申し出や、素性を知らない人との出会い、そして、旧知の人との再会。

    「大変だな」という同情とすこしの羨ましさのような感情を抱きながら、いつしか”庄左衛門目線”になって聴いていました。

    一度聴き終えてもういちど聴き直したので、序盤からさまざまな伏線が張り巡らされていたことに気づきました。
    2021年出版の作品ですが、「2020年代の時代小説というのはずいぶん、進化しているのだな」と感じました。

    神山藩というのは実在の藩ではなく、登場人物や事件はすべて、作者の頭の中で生み出されたもののようです。
    作品としては完結しているように思われましたが、次作もAudibleにラインアップされているので、続けて聴いていこうと思います。
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    2026年08月25日
  • 高瀬庄左衛門御留書

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    良作
    ハートフル時代劇といった内容か
    普通に喋る高倉健のような主人公を中心としたその取り巻きの物語
    それぞれのキャストが魅力的で、サスペンス的なストーリーの進行も面白い
    柔らかい書き筋がとても好き

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    2026年08月17日
  • 雫峠

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    今まで時代小説を読まずして遠ざけてきた人がどれか読んでみる気になったときに、もしかすると砂原幸太朗作品が最適なのではないかと思います。もちろん高田郁作品などが良いことは間違いないけれど、1冊で完結するから次を待ってヤキモキせずに済む(笑)。

    「静謐」という言葉がピッタリで、しかし胸を衝かれることもしばしば。そして「色」があり、目の前に情景が浮かんできます。たまに笑ってしまう描写もあって、『華の面』では「ドヤ顔していると師匠にこんなふうに指摘されるんだな」とふきました。

    長くずっと読みつづけて行きたい作家です。

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    2026年08月15日