砂原浩太朗のレビュー一覧

  • 烈風を斬れ

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    戦国の世とはいえ…どうして主に盲目的に従えるのか。損得の思惑だけの方が、よほどわかりやすい。この紙幅で大阪城攻防描けるのかと心配したが、砂原さんらしいオチ。殺伐としたストーリーに光と音が満ち溢れ、ホッとひと息。

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    2025年09月03日
  • いのちがけ 加賀百万石の礎

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    前田利家の家臣、村井長頼視点の話。
    有名な話(桶狭間とか本能寺とか)は全く触れずに、あまり有名ではない部分に焦点を当てた感じがよかった。信長や秀吉は晩年のふるまいは狂人ぽく書かれてるけど、利家は一貫してかっこよく書かれてた。
    読後感もすごく良かった。

    売る

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    2025年08月16日
  • 冬と瓦礫

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    私も被災した当時の経験を思い出しながら読みました。被災地から移動できなかった人もやむを得ず移動せざるを得なかった人もそれぞれの場所で様々な経験をしてきたと思います。あれから30年経ちますが次の世代のためにも決して風化させてはいけない、とあらためて思いました。

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    2025年06月29日
  • 烈風を斬れ

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    秀吉亡き後、秀吉の甥にあたる秀次の息子三好孫七郎が西国の有力者に、徳川との決戦への協力を依頼する旅を描く。
    秀吉は実子秀頼が生まれたことにより秀次一族は抹殺されてしまうが、皮肉にもその末裔の孫七郎だからこその出自を利用されての西国行脚であった。
    豊臣と徳川の歴史的な結末は周知されているので、孫七郎の行動の虚しさを予見できてしまうだけでなく、まさかの近しい者の裏切りによる展開は豊臣の滅亡は当然の帰結と思てしまう。
    あまり烈風を切ってはいないが、地味ながら読みでのある小説だった。

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    2025年06月27日
  • いのちがけ 加賀百万石の礎

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    文末の時制(過去形と現在形)をほぼ一文ずつ入れ替える丁寧さ。そこから生まれる作者独自の端正な文体。そして抒情と余韻。かつてのこの国の女たちと男たちを縛った窮屈さと生きづらさ。にも拘らず、それらを受け止めたうえでの「凛」とした生きざま…。また砂原浩太朗に泣かされた…。

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    2025年06月21日
  • 冬と瓦礫

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    川村圭介が阪神淡路大震災に際して取った行動を細かに記述した内容だが、神戸に住む母親と祖父母、友人の進藤とのやりとりが真に迫っていた.母親と離婚した父の車で祖父母を叔母の所へ避難させる場面と、進藤との再会が一連の話のハイライトと感じた.地震に際して個人の記録は次第に失われてくるので、このような形の小説は多少のフィクションがあっても残しておくべきだと思う.

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    2025年05月27日
  • 雫峠

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    ネタバレ

    一気に読んでしまわないように一編一編大切に読んだ。『江戸紫』に胸キュン。『華の面』は読んでいる間は響かなかったのだが、読後じわじわと登場人物たちそれぞれの深みに気付き余韻に浸った。

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    2025年05月09日
  • 雫峠

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    神山藩を舞台にしたシリーズの短編集。
    自分の思いがままならない時代に生きる人々。作品全体に流れる雰囲気が好きです。表題の雫峠が一番印象に残りました。

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    2025年05月03日
  • 雫峠

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    架空である神山藩のシリーズもの。間違って3作目を飛ばして読んじゃった。まあ続きものではないからいいか。
    田舎藩である神山藩を舞台とした短編集。しかし自分としてはこの方の作品は長編でじっくりと読めるもの方が好きだな。
    特に最後の表題作の雫峠は長編として欲しかった。
    ちょっと展開が駆け足過ぎたかな。

    雫峠
    この十年誰も幸せでなかった。
    身分と金と恋心、どれも噛み合っていなかった。相手の事もよく分からずに連れ添うとこうなるか。
    でもようやく求められる相手に気付いたのも束の間、友人にも裏切られた栄次郎、ゆうとの逃避行の見通しは良くないだろう。しかし二人の気持ちは晴れやかに感じた。
    二人の間に通じる感

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    2025年04月27日
  • 雫峠

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    こんな時代があったのよね、とそれぞれの立場の葛藤や思考に思いを馳せる短編集。
    なぜこうなるのか、と。今の時代ももちろん考えるけど、昔はより人の心や背景を慮って思考し、生きていたのかもしれない。

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    2025年04月20日
  • いのちがけ 加賀百万石の礎

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    「高瀬庄左衛門御留書」から神山藩シリーズを手掛けている著者の第一作。神山藩シリーズは全体的に抑えた雰囲気の中、巧みに盛り上がりと心情風景を描き出す作品群だが、本作は戦国時代を舞台としていることもあり、その後の著者の作風につながる雰囲気も出しつつ、いわゆる戦国時代小説的筆致もあるような作品になっている。特に最後の章が登場人物の心情をうまく表出させていて、面白く読むことができた。読み終わって、しんみりとした充実感を感じた。

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    2025年04月20日
  • 雫峠

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    2025.04.13
    砂原浩太朗らしい一冊。
    どんなときも人間の持つ「心根の美しさ」に焦点を当てて人間を描こうと努めているのではないかと感じる。だから、どの作品も読後がさわやかである。
    これをワンパターンと皮肉に評価する読者もいるとは思うが私はそのワンパターンを極めていこうとする著者を描写したい。

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    2025年04月13日
  • 雫峠

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    6編からなる短編集。

    神山藩に繋がる物語。
    といっても、登場人物は武士に限らず盗人も。
    しがらみを抱えて生きるのは、どの立場でも同じということか。

    「華の面」
    能を舞う藩主の姿からは覚悟のようなものが感じられた。
    佐太郎は同じ舞台に立つことで分かったことがある。
    見えない強い意志が藩主の全身から放たれていると。
    重臣たちの思惑もあり、おもしろく読んだ。

    どの話も、その立場で生きる人々がいきいきと描かれている。
    そして、切なくもあり。

    次回作は長編をお願いしたいところ。

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    2025年03月26日
  • 浅草寺子屋よろず暦

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    清々しい読後感でした。最後の方。どうなるんだろうとハラハラしたけど展開にびっくり。毎回登場する岩蔵が何故か憎めない。

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    2025年03月19日
  • 冬と瓦礫

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    僕も震災後1週間はたっていただろうか、いくらかの水や食料を背負って親戚が暮らす西宮北口まで阪急電車に乗ってでかけた。この小説には一切書かれていなかったけれど、尼崎を過ぎた頃から車窓から見える景色が次第に尋常ならざるものに変わっていった。同じ車両に乗り合わせた人たちと重い重いため息がシンクロしたのを覚えている。そして西宮北口のトイレの状態も小説に表されている通りだった。僕は駅から親戚の家まで歩いたが、駅の周辺でも潰れてしまった家屋があちらこちらにあり、案内してくれた叔母には、「この家の下にまだ居てはるねん」と言われたことを覚えている。当事者は当事者なり、そうではなかったものたちにもグラデーション

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    2025年03月18日
  • 雫峠

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    神山藩シリーズの第4段だそうで
    登場人物(ちょい役の人とかね)とか背景とか地名とか前作と関係あるんだろうなあ ワシ細かいとこ全然覚えてないからわかんないや と思いながら読み進める

    他の方の感想読むと特に関連は無いみたいでちょいと肩透かし

    まあ他愛もない話の連続で特筆すべきことはないのだけれどどれも心地良く読めてこの人のこのシリーズ好きだなあ

    最終話が一番好き
    二人もころしちゃうかぁ なんまんだぶなんまんだぶ

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    2025年03月16日
  • 雫峠

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    砂原さんが好んで使う架空の神山藩を舞台にした時代短編集。同じ藩を舞台にしていますが、相互の関連は有りません。
    ◇半夏生:泥まみれの仕事を厭わぬ父と河川氾濫の根本対策を提案をした息子。神山藩の普請方の一家を描いた物語。
    ◇江戸紫:江戸家老vs国本の側用人の政争。そこに「あくび大尽」と称される筆頭家老の息子が絡んで。
    ◇華の面:養子として神山藩に入った少年藩主と同い年の藩のお抱え能楽者の交流。
    ◇白い檻:政変のとばっちりで僻村に追いやられた武士は深雪の中で刺客に襲われ。
    ◇しぐれ:商家に押入り腕に傷を負った泥棒が・・・二転三転する物語
    ◇雫峠:DVに耐えかねて高禄の夫を殺害した義理の妹との逃避行

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    2025年03月15日
  • 雫峠

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    神山藩シリーズの本編ではなく(元々連作でもないけど)、その世界観をさまざまな角度、人、場面で描き出してくれる六編からなる短編集。読むと神山藩の世界観をさらに豊かにしてくれるのと、物語のバリエーションがそれぞれ違うので、それぞれ六通りの楽しみがある。なかでも「江戸紫」は最後ちょいと甘すぎかなーっと思いつつも、特によかった。

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    2025年03月12日
  • 雫峠

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    神山藩普請方親子の思い。
    江戸詰藩士と神山藩藩士同士の糾弾状の顛末。
    若き藩主が自らの境遇を甘んじながら執政から遠ざけられ能に活路を見せる定め。
    藩内の政変に巻き込まれ山深く流罪になった男を狙った刺客との闘い。
    盗人が手下として使われている同心への意趣返し。
    家の家格違いから起きた夫婦間の溝と、そのなかを翻弄された兄妹の決断。

    相互に関連が無い六遍だが、神山藩の様々な人々を活写していた。

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    2025年03月11日
  • 雫峠

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    作者がずっと描く神山藩を巡る連作短編集。普請担当の父、藩内内乱、盗人など。

    良かった。んだけど、やはり長編でじっくり読ませて欲しいと改めて思ふ。

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    2025年03月05日