砂原浩太朗のレビュー一覧
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「高橋庄左衛門御留書」で直木賞候補になった作家。山本周五郎、藤沢周平の衣鉢を継ぐと言われるのが砂原浩太郎だそうだ。新シリーズ「差配役」の一作目。
言わば大会社の総務部部長みたいな里村五郎兵衛。「何でも屋」とも言われ謂わば中間管理職である。彼のの仕事を追った春から冬の初めへの物語。「衣鉢を継ぐ」と言われて、藤沢周平ファンとしては無視は出来ないが、判断は最後に述べる。
お世継ぎの失踪、入札騒動、部下の色恋騒動、正妻の猫探し、そして最後には、派閥の最終決戦に巻き込まれて行く。正に総務のお仕事です。
江戸屋敷は上屋敷は本郷、下屋敷は千駄木にあるらしく、亀千代ぎみの行方不明先は不忍池の弁天堂と、現 -
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歴史小説、時代小説と呼ばれるジャンルの本が好きで長年、読み続けています。
最初は歴史上有名な人物や事件を扱った作品が中心でしたが、近年は、日本史の授業では重視されない年代や、市井の人物を題材にした作品が多くなっています。
これまで触れたことのない著者の時代小説を探していたところ、『神山藩シリーズ』と呼ばれる作品群が、Audibleにラインアップされていることを知りました。
作品の舞台となっている時代や地方について、あえて事前には調べず、聴き始めることにしました。
題名になっている高瀬庄左衛門は、神山藩という地方の藩に仕えています。
息子も成人して神山藩に仕えており、自らが務めていた職を -
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「藩邸差配役日日控」シリーズ第2弾。
神宮寺藩江戸藩邸の差配役・里村五郎兵衛が、持ち込まれる様々な厄介ごとを整えていく姿を描く6つの短篇。
差配役とは総務部総務課のようなお勤め。他所がやらないことを全て引き受けるいわば何でも屋。
決して切れ者という風情ではないが、穏やかで、思慮深く、つい面倒を引き受けてしまう人柄は頼りになる上司って感じ。
妻を早くに亡くし男手ひとつで娘二人を育てた五郎兵衛は娘の行く末にも心配の種が尽きない。
強面の上司の顔色を伺い、やる気のない部下を温かく見守り、気難しい同僚といつのまにか心を通わせる勤め人としての姿や、気の合う道場仲間との飲み会の様子などどのシーンも微 -
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架空藩の江戸屋敷で起こる細々とした事柄を担う「差配役」の責任者、現代でいえば部長あたりの40代武士が主人公の藩邸差配役日日控シリーズの第二弾。第一弾はそれなりに大きな次元というか謀が裏で動いていたが、第二弾は新たなエピソードも加わりつつ、その後日談として、より日常の細々した事柄、事件ともいえないような事件を取り扱った6編の連作短編となっている。それでは地味にすぎないかと思うが、そうならないところが砂原節の真骨頂だ。心が穏やかなままちょっとどきりとしたり、ハラハラしたり、もちろん最後にはそうきたか!とおでこをペチンとしたくなる仕掛けも仕込まれている。NHKのBSとかで映像化してくれないかしら。