砂原浩太朗のレビュー一覧

  • いのちがけ 加賀百万石の礎

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    ネタバレ

    前田利家の家臣・村井長頼が主人公。その視点で語られる、信長、秀吉、家康、そして主君・利家の姿。
    当事者ではなく、一歩引いた視点で描かれているのがいい。決して聡くもなければ要領もよくない長頼の武骨な誠実さも好もしい。
    誰かを悪役にするのではなく、歴史の大きな流れを描いているところもいい。

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    2022年06月03日
  • いのちがけ 加賀百万石の礎

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    「高瀬庄左衛門御留書」が殊の外面白かったので、処女作を拝読。村井長頼が主人公という渋い設定時点で石川県生まれの私には垂涎。「高瀬~」ほどの小説としての醍醐味はなかったが、端正で流麗な文章は本当に読んでいてウキウキする。著者の優れている点は章の始まりの意表を突く見事さにもある。前章からの連続性を微妙にずらしながら入っていくところが新たな物語の進展をうかがわせ、とても興味をひく。本当に次回作が楽しみ。

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    2022年01月29日
  • 決戦!桶狭間

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    決戦!シリーズ

    木下昌輝さんの岡部元信の本当の忠義、宮本昌孝さんの今川氏真は、特に、面白かった。
    氏真に関しては、最近色々な作家さんが書き始めていて、評価も様々出されるようになり、興味深い。

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    2019年08月25日
  • 決戦!桶狭間

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    桶狭間の戦いをテーマにしたアンソロジー。前回読んだ関ヶ原に比べて戦の経緯が複雑で理解に苦しむ部分もあったが、一方で各話のバラエティも豊富で、それぞれの物語のレベルが高い。

    砂原浩太郎『いのちがけ』、富樫倫太郎『わが気をつがんや』、宮本昌孝『非足の人』がお気に入り。特に『非足の人』は桶狭間での今川氏真をピックアップするという非常に珍しいテーマの中、放蕩息子を無能の人と描きながらも彼の内面の覚悟の一片を光らせる演出が面白いと感じた。

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    2019年08月03日
  • 決戦!桶狭間

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    好きな「決戦 ! 」シリーズである。
    桶狭間については織田信長が奇襲戦で今川義元を討ち取ったと言う事は知っているが細かい事には知識が無かった。
    多少は作られている部分はあるとしても、細部を知りこの歴史を転換させる戦に思いを馳せる事が出来た。
    特に「いのちがけ」、「わが気をつがんや」、「義元の首」は秀作だと思う。

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    2019年05月07日
  • 決戦!設楽原 武田軍vs.織田・徳川軍

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    一つの戦いを多方面からの目線で描く短編集で読み易い決戦シリーズ、今回は武田勝頼vs徳川家康&織田信長連合軍との設楽原の戦いで世に言われる長篠の戦いを描く。長篠の戦いで戦国一の武田軍が敗れ滅亡する事は知れているがその詳細はこの小説で良く理解出来面白く読めた。信玄亡き後親方として跡を継いだ諏訪家の血を引く四男勝頼、名だたる武将の上に立ち実績を積み上げたい葛藤で徳川攻めに活路を見出そうとする。長篠城を囲み戦略上有利な持久戦で徳川勢を待ち受ける戦略を説く重鎮の武将に対し、徳川&織田連合軍が陣を張る設楽原への交戦に出ると決めた勝頼。対し織田は設楽原で3,000丁の鉄砲を手に入れ待ち受ける

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    2019年02月27日
  • 決戦!設楽原 武田軍vs.織田・徳川軍

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    佐藤巖太郎さんの勝頼が良かった。文章もスッキリとしていて、読みやすい。

    赤神諒さんの、真田昌輝の「表裏比興」っぷりも良い。二度読むと、伏線の張り方が秀逸なのもより分かる。

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    2019年02月03日
  • 決戦!設楽原 武田軍vs.織田・徳川軍

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    表紙の煽り文句にまず突っ込みたくなる。鉄砲が空を飛びってなんだよ、銃弾ならわかるが(笑)
    淵瀬のなんとかと表裏卑怯の者が良かった。

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    2019年01月18日
  • 烈風を斬れ

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    ネタバレ

    関白・豊臣秀次の遺児・孫七郎が、「大坂の陣」前夜、大坂方の密使として、全国に散らばる牢人たちを仲間に引き入れるため奔走する姿を描く。

    そんなこともあったかもしれないと思わせる。
    孫七郎の「父」探しとも、自我の確立ともいえる物語は、それでいいのかというラストに至る。
    いいのかもしれない。
    なんとなく、すっきりしないのだけれども。

    負け戦とわかっていてするしかない人たちがいるのはわかるけれど、巻き込まれる庶民はたまらない。

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    2026年01月06日
  • 武家女人記

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    武家に生まれし者は…
    馬廻りの娘、勘定方下役頭の妻、中老の妻、藩主の正室、番頭の娘、足軽の妻、筆頭家老の母(妻)、それぞれの立場で生きる武家の女人たちを描いた7つの短編。

    ひと口に武家といっても大名家から足軽まで、その立場はかなり違っているのだなぁと。

    好きなのは学問を希求する娘を描いた「深雪花」。一心に求めた先にこそ道が開けるという展開に希望が。
    「家とはなんだろう」と問いかける「あねおとうと」もしみじみいい。家とは単なる名ではなく、人の集まり。だからこそ身を投げ出しても守ろうと思えるというくだりは心に響いた。

    短編もいいけど、やはり神山藩シリーズの新作を期待しています。

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    2026年01月05日
  • 烈風を斬れ

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     これまで読んだ砂原作品に比べ、物足りなさが否めない。「梟」が異母兄であることが判明してから、土壇場で水木兄妹が主人公を弑しようとするまでの展開に「取ってつけた」感がある。

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    2025年11月18日
  • 夜露がたり

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    時代小説の短編集。時代物は馴染みがなかったが、言葉選びが現代風で、読みづらさを感じさせなかった。
    昔は親が決めた結婚なのか、不倫は死罪なのか、極刑は決まってなかったのか、と、昔を知ることもできて、小説➕歴史を学べた気分だった。昔はどこもかしこも臭いそうだ。

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    2025年11月05日
  • 烈風を斬れ

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    なんとも勇ましいタイトルだけど、作者の作風である爽やかさが際立つ。豊臣秀吉から関白を譲られたものの、実子秀頼が産まれた後、自害に追い込まれた甥の豊臣秀次。その生き残った遺児が主人公の孫七郎で、その名を見込まれて、関ヶ原後に軟禁状態となったり、放逐された戦国武将達を、豊臣家に味方するよう説得に行く役目を受ける。
    というわけで、説得に行く旅の過程で諸々あったりでロードムービー的な要素もあり、謎の刺客がいたり、一筋縄でいかなそうな武将との交渉など、様々な要素が詰まっていて、決して派手な展開ではないが、じっくり楽しむことができた。

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    2025年10月29日
  • 夜露がたり

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    著者の作品では初めて読む「市井物」であり、やはり藤沢周平を彷彿とさせる。藤沢作品に比べると、若干ユーモアと朴訥さが足りない印象。

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    2025年10月22日
  • 烈風を斬れ

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    筆者、デヴュー時は好きで追ってきたが・・些か、手探りの状態の作品が散見してきて、ちょいと離れていた。
    久しぶりに読んだこの作品、細かいところの情景描写は味を見せているものの、設定が危うい感じもあってか、迷走が続いているように思えた・・申し訳ないが失敗作と言えなくもない。

    エラそうな感想を述べたのは、筆者が好きだから

    でもこれは歴史というよりエンタメ、怪奇ではないモノの時代浪漫読み物。
    今日の河原で末裔迄惨殺された関白・・殺生と呼び名名の真偽を語る場面はあれども。。

    真田、長曾我部(柴も含め)・・土佐に向かったものの幽閉の首謀者たる柴、筋の流れに粗が目立ち一貫しない。特に梟‥存在的には納得

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    2025年10月16日
  • 雫峠

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    神山藩を舞台にした短編集。
    標題作の「雫峠」などは、もう少し膨らませて長編にした方が良かったのではないか。全体に、あっさりし過ぎの印象。

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    2025年10月06日
  • 烈風を斬れ

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    豊臣秀次の遺児、孫七郎。

    秀次の妻妾子女は残らず斬殺。
    そこからこぼれ落ちた、ということか。
    生き残った子がいることは知らなかった。

    大阪方の味方となる牢人たちとつなぎを取る。
    それが孫七郎に課せられた役目。
    源蔵、水木左門との道中の掛け合いは
    読んでいて楽しかった。

    真田幸村など、すでに知れ渡っている武将などは
    イメージが付きすぎているためか、どうも違和感がある。

    秀次の遺児を描く発想は面白く、新たな発見があり
    楽しく読むことができた。

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    2025年09月26日
  • どうした、家康

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    色々なエピソードを基に作られた家康の話。13人の作家さんの家康なのに違和感なく同じ家康。それが家康
    明智光秀の謀反を事前に知っていた!?ありえるかも

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    2025年09月18日
  • 雫峠

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    砂原浩太朗氏の神山藩シリーズ。
    本作は、これまでの長編作品とは異なり短編〜中編集。いずれ、ここで書かれたプロットが長編に取り込まれるのだろうか。
    物語の舞台をより鮮明にしたいファンには、魅力がある作品だろう。
    これまでの作品は、私には清々しい文体と世界観が魅力に思われただが、本作は普通の小説であるように思われた。
    長編にあったような多層的で推理小説的なストーリーの展開、難しさもなく、あっさりと読める作品群。

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    2025年09月07日
  • 冬と瓦礫

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    阪神淡路大震災から1週間のお話。
    地元を離れていたからこそできることやできないことがあって、そこでしか生きられない人に対する想いや家族への想いがリアルに描かれていた。
    当時の自分を思い出しながら読んだ。

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    2025年08月19日