砂原浩太朗のレビュー一覧

  • 浅草寺子屋よろず暦

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    寺子屋の先生、信吾は生徒や親のトラブルを解決しているうちに江戸の裏を仕切る大物の怒りを買ってしまう。

    良かった。江戸時代の人が抱える様々な問題。本人にそんなにやる気があるようには思えないがさらっと解決する。

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    2024年12月04日
  • 浅草寺子屋よろず暦

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    旗本の次男でありながら身分を隠して下町で寺子屋を開いている信吾に次々と問題がふりかかる。一つ一つの話のボリュームがちょうどよく、四季折々の花や空、風景描写に心が和む。最後の話はこんなに登場人物が一同に会するか!?と大袈裟に感じた。シリーズ化希望。

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    2024年11月23日
  • 浅草寺子屋よろず暦

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    ネタバレ

    帯の惹句の「天命」や「心震える」を期待すると,やや肩透かしかも.もっと軽めの市井ものと思えば楽しめる.

    本当の悪人が出てこない.主人公は,妾腹だけど兄家族全員に好かれてる.黒幕,江戸の暗黒街を牛耳る閑右衛門も,たぶんできることなら跡継ぎにしたいと思ってる.手下の岩蔵も一目置いてるふう.これも彼の人徳というか.

    続編が出て,閑右衛門と敵対しながらどこかで通じ合うみたいな,面白い関係が展開したらいいなと思う.「ずんといい男」になった信吾が見たい.

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    2024年11月14日
  • どうした、家康

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    家康というただ一人の物語でも、こんなにいっぱいあるもんなんだなあ、って思った。王道系も、恋愛系も、色々あって、「家康」を楽しめる。

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    2024年11月09日
  • 浅草寺子屋よろず暦

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    大滝信吾は、寺子屋を開き町人の子らに字などを教え
    穏やかな日々を過ごす。

    静かな時間ばかりではなく
    物騒な事件が長屋の人々を巻き込みながら襲ってくる。

    砂原さんの時代小説は読みやすい。
    でも、本作は少しさらっとし過ぎだろうか。

    市井を精一杯生きる人たち。
    裏でしか生きられない悪人たち。
    深く掘り下げた作品をお待ちしております。

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    2024年11月04日
  • 黛家の兄弟

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    前半は、初々しい、少年の主人公の成長と父、兄達の様子がその時代の景色と共にいきいきと描かれているいて、読んでいてストレートに楽しい。そして後半。13年もの時が、経ってしまっていた。あれあれ?あれあれ?の連続。そしてこの変化の奥には何かあるぞ。と思わせる展開。時代小説を越えた、人間社会の絡み合いが、最後まで興味深く読み進めた。何か悔しさや納得のいかないもどかしさをゴクンと飲み込む。現代と変わらね人の世を実感。

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    2024年10月12日
  • 高瀬庄左衛門御留書

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    この作家の作品は凛とした清々しさが持ち味であるように思える。本作も、済々とものがたりが進んでいくが、その中に人と人との交わりがあり、隠された事実が明らかになり、読者を物語に引き込んでいく。
    江戸時代の武士の世界も清い世界ばかりではないだろうが、ここに描かれているような倫理観/生活感が秩序を生んでいるのなら、とても魅力的であるように思う。

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    2024年10月03日
  • 読んで旅する鎌倉時代

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    鎌倉時代の鎌倉をテーマにして鶴岡八幡宮や銭洗弁天など場所に纏わる短編集。
    鎌倉はよく行っていたので全ての場所が分かって面白かった。しかし源頼朝は好きになれない。

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    2024年09月16日
  • いのちがけ 加賀百万石の礎

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    『高瀬庄左衛門御留書』で山本周五郎賞を受賞した著者のデビュー作。
    信長・秀吉・家康とめまぐるしく覇権がが移りゆく時代を潜り抜け、加賀百万石の礎を築いた前田利家、彼を側近として仕えた村井長頼を主人公とした歴史長編。
    時に厳しく時に温かい利家と長頼との主従関係の固い絆が語られる。
    長頼が問う。
    「殿は・・・天下人になりたいと思われませぬので」と。
    それに対して利家は
    「・・・漢(おとこ)なら、だれしも天下を望もう。・・・だが、わしが目指すのは、天下一のもののふ」と答える。
    利家の性格・時代状況のなかでの彼の位置を著す箇所ともいえる。
    そして、秀吉と柴田勝家が覇を争う賤ヶ岳での戦いに臨み、どちらに着くか、利家が決断を下す場面は圧巻である。
    また、利家の側女であり長頼の妻ともなる「みう」も欠かせぬ存在であり、終盤、利家の正室まつ=芳春院と長頼との会合の場面も読み応えあり。
    著者の以降の作品とはまた違った感のある小説。

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    2024年09月15日
  • 黛家の兄弟

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    続きが気になって時間があれば読んでましたとてもおもしろかったので、他の作品も読んでみたいと思いました

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    2024年08月23日
  • 夜露がたり

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    町人ものの8つの短編集。神山藩シリーズ?で清涼な風のような物語を紡ぐ作者ですが、この短編はなかなか一筋縄ではいかない、心苦しくなるけど自業自得だよな、とかハッピーじゃないけど最悪ではないよな、とか微妙な感情にさせられる物語が続きます。ここらへんさすがの仕掛けだな、と思いつつ読み進めると、最後の最後で。。。あとは読んでのお楽しみ。

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    2024年07月04日
  • 高瀬庄左衛門御留書

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    面白かった!!高瀬庄左衛門 、かっこええ、、。
    50歳で隠居、お役目(郡方)は息子に譲り、その
    いきなり息子が出張先で死亡する、というところから始まる。
    かなり大変な事柄であり、その後もたくさん事件があり
    事柄だけを並べると、どんなハードボイルドミステリ時代小説か?!
    って感じなんだが、
    全体的にほんと、どたばたしてなくて、
    とっても静かで落ち着いていて、
    スゥっと心が凪いだまま読める。文体の美しさと、
    情景のすばらしさもあるかと思うが、
    主役の庄左衛門はもちろん、志穂も弦之助も半次も余吾平も
    大変好ましく、魅力あふれる。次郎右衛門めちゃめちゃかっこいい。
    なんせ、年寄りが全員カッコ良すぎる。
    敵役もそんなに後味悪くない。
    神山藩の禄高は10万石、大名行列は300人弱
    騎乗は10人ほど、
    蟹雑炊が美味しくて、冬は雪に埋もれ、
    台詞のはしばしにたまに感じる、これはあの藩
    (まさに最近行ったあのサギコロニーの城のww)
    そして、
    なんといっても、庄左衛門の画を描くシーンが秀逸。
    志穂と最初に描く燕も素晴らしいし、
    文中に出てくる、鳥たちがまた脳内ビジュアル化を美しく彩る
    庭の松の瑠璃鶲、
    欅の影から聞こえる行行子
    志穂の絵を見ている時におどろくほど近くで鳴いた春告鳥
    装丁のヤマガラは最後の1ページを読み終わって、
    本を閉じたあとに、目のなかにぐわーーっと入ってきて
    すばらしい余韻をもたらしてくれた。

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    2024年06月14日
  • 夜露がたり

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    短編集8篇
    江戸の貧乏長屋の風景、人情が生きにくさの中できらりと光る。短編なのに最後まで分からない捻りの効いた落ちが面白い。「妾の子」が幸せなラストで良かった。

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    2024年06月10日
  • 夜露がたり

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    江戸の長屋で慎ましく暮らす人々を描いた八篇の短編集。行間に漂う、しめやかな冥さと心の機微が秀逸。恨みつらみに気が鬱ぎつつも、彼らの生への執着や人情に微かな希望が見えた。

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    2024年04月03日
  • 高瀬庄左衛門御留書

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    ネタバレ

    この回の直木賞は粒揃いで本作もとても楽しみにしていたけど、藤沢周平っぽい語りと設定は期待通りなのに、どうもストンとこなかった。読解力不足か亡き息子の嫁がなんで五十過ぎの舅を慕っているのかが最後まで謎、、、。
    2024-017

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    2024年03月30日
  • 夜露がたり

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    市井を描く八篇からなる短編集。
    砂原浩太朗さん、そう来たか!
    長屋に住む人々の物語。
    どういう展開になるのか楽しみにしていた。

    腰高障子を引けば全てが見渡せるほどの狭さ。
    井戸端でのかしましい声。
    全編を通して伝わる、長屋のじとっとした空気が重苦しい。

    「幼なじみ」
    P183
    〈いちど裏長屋に生まれたら、ふたたび表通りは歩けない〉

    「錆び刀」は、浪人に落ちた者の話。
    どうしようもなく自分の想いに流されてしまうが
    清々しさも感じられる一編。

    武士の矜持を描いた物語も読み応えありだが
    精一杯生きる市井の人たちも良かった。

    今作が初めてという読者のみなさん。
    既刊もぜひ。

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    2024年03月28日
  • 高瀬庄左衛門御留書

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    2024.03.22
    筆者の特徴は風景の描写にあると思う。特に静かな情景を描くのが得手ではないかと思う。
    筆者の本を読んでいると心が静まる読書は多いと思う。

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    2024年03月22日
  • 夜露がたり

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    江戸下町の長屋に生きる訳ありの人々の姿を通して、人の心のうちにある昏い部分を描き出す8つの短編。
    夫婦、幼馴染、親子、友達、好いた女、昔の男。共に長い時間を過ごしても互いに明かせない思いがある。好きな相手だからこそ言えない思い。相手を思うが故に苦しむ主人公たちのやるせない思いが伝わってくる。
    どうにもならない思いを抱えながら、それでも食べて、生きていかなければならない切なさは今も昔もなんにも変わらないんだろうなぁとしみじみ。

    どれもなかなかダークな物語だけど、それでも終わりに少しの希望が見える「半分」と「妾の子」に救われた。

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    2024年03月17日
  • 夜露がたり

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    市井物の時代短編集。8編「帰ってきた」「向こうがわ」「死んでくれ」「さざなみ」「錆び刀」「幼なじみ」「半分」「妾の子」
    初期のどうしようもなく暗かった頃の藤沢周平を思い出します。
    まあ、砂原さんご自身が「デビュー直後から藤沢周平への私淑を公言していた。」とおっしゃっているので影響を受けているのは間違い無いようです。
    そうは言っても「焼き直し」ではありません。短編ながらストーリーのヒネリがやや強く、クルリと反転する感じは周平さんと少し違います。また、最後の一編を除き、主人公が闇に堕ちて行くところは似ていますが、その闇は初期の周平さんの様な漆黒ではなく、やや月明かりが差す闇の様です。
    暗転ではなく、暗から明に転回する「妾の子」を最後に置き、少し晴れ晴れとした読後感になりました。

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    2024年03月11日
  • 夜露がたり

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    冒頭の「帰ってきた」以外は粒揃いで、流石砂原作品は市井ものも面白い。ただ神山藩シリーズのような傑作とも思わなかった。武士(浪人だが)が出てくる「錆び刀」はラストの展開含めやはり面白いので、武家ものがあってると思う。短編タイトルに込められた一筋縄でいかないストーリも良い。

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    2024年03月04日