砂原浩太朗のレビュー一覧

  • 黛家の兄弟

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    「神山藩」シリーズ第2作目は、本屋が選ぶ時代小説大賞など4冠を獲得した『高瀬庄左衛門御留書』以上の傑作。
    今まで読まずにいたのが惜しまれたと思わずにはいられない第35回山本周五郎賞受賞作。
    神山藩で筆頭家老を勤める黛家の三男新三郎が主人公。
    三兄弟それぞれに描き分けられ、どんでん返し的なミステリー性もあって、これぞ時代小説と堪能の読後感。
    「それはわれらが、黛家の兄弟だからでござる」に、カタルシスを覚える。

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    2024年03月26日
  • 夜露がたり

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    市井の人を題材とする時代小説で、これまでの架空の神山藩の侍とは違っているのですが、砂原さんの文章のファンの方には楽しめると思います。短編集なのですが、8編通して「夜露がたり」ですね。

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    2024年03月04日
  • 夜露がたり

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    時代物小説ながら勧善懲悪ではなく、人間の業を肯定する結末に満足できた。人の心の理不尽さを描くことで、登場人物への感情移入を容易にしてくれた。
    8編の中でも「死んでくれ」「さざなみ」「錆び刀」「妾の子」が好みだ。
    砂原浩太朗作品は追いかけていきたい。

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    2024年02月23日
  • 黛家の兄弟

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    前作が良かったからすごく楽しみにしてたんだけど、期待以上だった!
    前作はもうちょっとほのぼの感というか、日常感があったけど、今回は凄くドロドロしてるし、人もいっぱい死ぬし、騙し騙され…って感じですごかった。
    次も楽しみー

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    2024年01月04日
  • 高瀬庄左衛門御留書

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    まず、大変面白かったです。
    舞台は神山藩、北陸あたりか?架空の藩です。
    老年に近づく高瀬庄左衛門の周りで起きる事件や藩の闘争、多彩な伏線が物語の終わりに回収されて行きます。恋心、友情、剣と学問などを絡めてサスペンスのごとく物語は進む時代劇となっていましす?

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    2023年07月26日
  • 高瀬庄左衛門御留書

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    庄左衛門さんは、反省したり、悩んだり、忖度したりする凄く普通の人。それが凄く良かった。

    「人などと申すは、しょせん生きているだけで誰かのさまたげとなるもの」
    「されど、ときには助けとなることもできましょう……均して平らなら、それで上等」

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    2023年06月29日
  • 高瀬庄左衛門御留書

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    ネタバレ

    架空の藩、神山藩で役人を勤める主人公。いきなり息子を事故で亡くすところから始まり重たいなあ、と読み進める。
    独り暮らしの生活が始まるが、息子の嫁や夜鳴き蕎麦屋、藩の同僚など人が集まり、得意の絵を嗜んだりして穏やかな日常に戻りつつあるが、事件に巻き込まれていく。
    普段は落ち着いた様子である庄左衛門であるが、上司に詰問され凄く緊張したり、剣術がそれほど大した腕前でないところなど、平凡な部分に親近感を覚える。現代のサラリーマンの様。
    が、昔の友に言い出せない事、江戸に送り出した息子の嫁への思い、思い通りに描けなくなった絵、胸に秘めた多くの思いを抱えこれからも生きていく姿に強さを感じた。
    それでも最後

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    2023年06月29日
  • いのちがけ 加賀百万石の礎

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    長頼と利家の繋がりの強さ、読みごたえがあった。長頼が主と強く繫がる以前からのふたりをずっと追いかけていくのが楽しかった。長頼の成長が分かるのもまた楽しい。読み進めるにつれ、主従の絆が強まっていくのが分かる。

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    2023年06月26日
  • 読んで旅する鎌倉時代

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    「13人」の小説家が「鎌倉」時代について書いた作品集。どの作品も面白いし、最新研究や資料を読み込まれている感じがして、興味もそそられる。
    この本片手に鎌倉を歩きたい。

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    2022年04月09日
  • 読んで旅する鎌倉時代

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    ネタバレ

     歴史小説が苦手な人にも読みやすいと思います。
     
     様々な思惑がうごめく武家のはじまりの時代。その時代背景がよくわかりますし、素敵な話もたくさん。

     そして、何より出かけたくなる。あー、修善寺の温泉でゆったりしたい~。

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    2022年02月17日
  • いのちがけ 加賀百万石の礎

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    前田利家の忠臣・村井長頼が命を懸けて貫いた武士の本分。名だたる戦場を駆け抜け、利家の危難を幾度も救う。主君の肩越しに見た、信長、秀吉、家康ら天下人の姿。

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    2021年10月15日
  • 星月夜 藩邸差配役日日控

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     藩邸差配役シリーズ第二弾の短編集。今回は、藩内権力争い等でなく、主人公五郎兵衛の娘二人を巡る出来事等を中心に、父としての五郎兵衛の思い等が丹念に描かれている。
     今後も、著者の代表的な作品群になるものと思われる。

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    2026年04月25日
  • 星月夜 藩邸差配役日日控

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    良いですね。藩邸差配役日日控シリーズ第二作。
    舞台は神宮寺藩江戸藩邸。陰では“なんでも屋”と揶揄される差配役の里村五郎兵衛が主人公です。
    前作から続く、五郎兵衛の二女の出生の秘密やお納戸方で起きた収賄事件を背景にしつつ、主人公の身辺で起きる些細な事件の顛末を綴った六つの連作短編です。
    前作の感想に「どこか茫洋とした味わいの若手・安西はもう少し活躍させたかった」と書きましたが、本作でも相変わらずの茫洋ぶり。一方で、どこか剣呑だった江戸家老の懐刀・波岡喜四郎が意外な一面を出してきました。今後の展開が楽しみです。
    五郎兵衛は今も道場通いを続けていますが、作中で「四十も半ばとなって、とうとう真剣での斬

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    2026年04月22日
  • 星月夜 藩邸差配役日日控

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    里村五郎兵衛の宮仕え日誌、その2。

    武士の堅苦しさや、武士ならではの意地や気遣い、そんな中で五郎兵衛の人情が滲み出て、物語の他の人物たち、五郎兵衛の娘たち(七緒、澪)、亀千代君、ちょっと今時な下役の安西主税、五郎兵衛と新しい関係を結ぶ浪岡喜四郎など、読み進むうち、だんだん魅力を感じてくる。
    「卒爾ながら(失礼ながら)」や「ご免候え」などの細かい言葉遣いなんかも、世界観として、グッとくるんですよ。
    そして今回も、大きな謎が一つ、潜んでいる。

    エピソードでは、安西の父、惣兵衛のちょっとした秘密や、梔子姫の思い、亀千代の心遣い、浪岡と五郎兵衛の関係など、それぞれの心の裡が、行間から伺えて感慨深い

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    2026年04月18日
  • 星月夜 藩邸差配役日日控

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    この作者の時代小説を読み続けていますが、今回は神宮司藩という中規模の老舗企業の部長クラスのサラリーマン日記だと思いました
    時代小説は心を癒す薬とか何とか言った人(北上次郎だったかなあ)がいたような気がするけど、年寄りは会社帰りに読むとゆったりした気持ちになれます

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    2026年04月11日
  • 藩邸差配役日日控

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    砂原さんといえば、の神山藩ではなく、
    こちらは神宮司藩という、
    こちらも架空の藩が舞台の連作短編。

    “何でも屋”
    藩のあらゆる雑用を引き受ける
    差配役を務める里村五郎兵衛が主人公。

    日常の中のちょっとした事件が繋がり、
    大きな思惑に取り込まれていく。

    砂原さんの描く日常と騒動の様子が好きで読んでいるけれど、
    大オチが一辺倒な感じがするのが惜しい。

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    2026年04月09日
  • 藩邸差配役日日控

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    7万石の神宮寺藩の藩邸に勤める差配役、里村五郎兵衛の物語。
    差配役とは、ありていに言えば何でも屋。海鼠塀の塗り直しとか、屋根の修理、書物の整理など、雑用ばかりと思いきや、事件が起こる。上野で花見の最中に、亀千代君が行方不明になったり、奥方の飼い猫探しが始まって、町中の猫を集める羽目になったり・・・。何やら権力争いの陰謀もあるようで、五郎兵衛の家族が巻き込まれる・・・。
    最後に意外なことが明かされて驚く。

    舞台と人物がしっかりしている、オーソドックスな時代ものだと思ったけれど、物語の仕掛けも面白かった。それぞれの人物もなかなか魅力的。実直だったり、堅物だったり、狸だったりするなかで、安西主税は

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    2026年04月08日
  • 霜月記

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    またまた今回も部分的に3回ほど再読した。詳しくは前回の感想に書いてあるが、総次郎の初々しさや友人の武四郎が良い味を出している。とくに最後のほうの武四郎が面白すぎ!

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    2026年03月30日
  • 藩邸差配役日日控

    H

    購入済み

    砂原浩太朗の著作としては5冊目。藩邸の差配役と言われる「なんでも屋」の話ですが、砂原節はしっかりと出ており、安心して読めます。
    現在に引き戻すと、企業の総務部庶務課の係長の物語と言えばよいのでしょうか。

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    2026年03月26日
  • 高瀬庄左衛門御留書

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    ネタバレ

    続編が出ていると知り、「まずは最初の作品から」と手に取った本書。
    物語の軸となる一揆騒動は、郡奉行としての庄左衛門の矜持を示す山場だが、個人的にはこれをより後半に配置し、緊迫感を持ったまま幕を閉じる構成の方がと思ったが、しかし、それは、大きな事件(一揆)が終わっても、日常は続いていくという残酷な人生の本質が描かれているのかもしれない。
    もう一つの軸は、亡き息子の嫁・志穂との関係。息子という共通の愛する人を失った二人が、絶望の果てに見つけた「縋るもの」としての関係性がある。道は間違っていると知りながらも抑えきれない志穂の恋情の激しさには、抗いがたい魅力があった。
    庄左衛門は決してヒーローではな

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    2026年03月21日