武家女人記

武家女人記

1,980円 (税込)

9pt

江戸時代、さまざまな身の上を生きる武家の女性たちを、山本周五郎賞作家があざやかな筆致で描く、傑作時代小説集。
馬廻りを務める高梨家の娘・織江は、縁談の話が来てもおかしくない年齢になっている。あるとき彼女は、城下のはずれで行われる荒神さまの祭礼に出かけるのだが、思わぬ事態になり・・・・・・(「ぬばたま」)。
茅乃の夫・保科定八は勘定方の下役頭を務めているが、このところ顔色が冴えない。ある日彼女は夫から、藩政に関わる一大事を知らされて・・・・・・(「背中合わせ」)。
中老を務める小野寺家に嫁いだ雪絵は、兄から若い長身の男を小者として抱えるよう頼まれる。この男の出現が、彼女に思いがけぬ影響を与えていく(「嵐」)ほか全七話。
収録作品:ぬばたま/背中合わせ/嵐/緑雲の陰/深雪花/縄綯い/あねおとうと

【著者略歴】
砂原浩太朗(すなはら・こうたろう)
1969年生まれ。兵庫県神戸市出身。早稲田大学第一文学部卒業。2016年「いのちがけ」で第2回決戦!小説大賞を受賞。21年『高瀬庄左衛門御留書』で第9回野村胡堂文学賞、第15回舟橋聖一文学賞、第11回本屋が選ぶ時代小説大賞を受賞。22年『黛家の兄弟』で第35回山本周五郎賞を受賞。他の著書に『藩邸差配役日日控』『霜月記』『夜露がたり』『浅草寺子屋よろず暦』『雫峠』『烈風を斬れ』『冬と瓦礫』など。

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武家女人記 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    文章に美を感じると共に女性の武家の奥ゆかしさの中に芯の強さや家を守るために友の裏切りやあきらめなど各々の内面を描いている。
    この作家は女性をすごく高めている理想的な人物が多く別世界に行ったような気持ちになる。

    0
    2026年02月28日

    Posted by ブクログ

    毅然とした、武家女の姿が目に浮かぶような7つの短篇集。江戸時代の風景、習わし、言葉、衣食住等、著者らしい細やかな描写が絶妙。状況は違えど、御家存続のため、どの武家女にも強い意志と覚悟を感じた。

    0
    2026年02月05日

    Posted by ブクログ

    男女、身分差、家の家格、年齢など、武家社会で自由気ままに振る舞えない女性のそれぞれの立場から、精一杯生きる武家の女人を描く。

    どのような、時代背景であっても砂原浩太朗作品は、人間の心を見事に活写する。
    あまり扱われる事のない武家社会の女に焦点をあてた本作、作中の女性たちの心情に絆されてしまった。

    0
    2025年12月29日

    Posted by ブクログ

    淡々したと暮らしの中の不条理。植物だけでなく季節ごとの鳥や昆虫が彩りと音を添え、砂原さんらしさ、短編にも溢れる。いつの時代もヒトの世は生きづらくままならない。でもささやかな喜びも。

    0
    2026年03月09日

    Posted by ブクログ

    武家の女人を描いた短編7篇。
    雪が大好きな武家娘の「深雪花」が好き。木内昇の『雪夢往来』で出てくる書物も登場。
    小太刀をたしなむ奥方の「背中合わせ」もいいなぁ。貧しい足軽一家の「縄綯い」も読んでいて辛いけど死に物狂いで縄を綯う未亡人がいい。

    0
    2026年02月17日

    Posted by ブクログ

    p246
    〈武家は家を伝えるもの〉
    〈家とは結局ひとの集まりでしかない気がする〉
    『あねおとうと』より

    引き継がなくてはいけない名がある。
    それぞれの顔を持つ者が集まり家族として成り立っている。
    ときに窮屈で、守ることの意味を考えてしまう。

    静謐で芯を持った話が続き楽しい読書の時間だった。
    少し

    0
    2026年02月10日

    Posted by ブクログ

    表題通り武家の女性たちの美醜両面の感情を描いた短篇集で各話短いなかバランスよく巧みに纏められているなと感じました。彼女たちの心模様の変化は武家という立場にあることで起こる出来事に端を発するわけですが、一方でその感情の根本的な部分にじっと焦点を絞ってみれば、そこに映るのは現代のわたし達にも覚えのある普

    0
    2026年02月02日

    Posted by ブクログ

    タイトルの示す通り、武家の女性~藩主正室から下級武士の妻まで身分も年齢も様々~を描いた短編集です。短編「深雪花」は木内昇さんの『雪夢往来』にも出てくる江戸時代のベストセラー『北越雪譜』やその中に描かれた雪の結晶図にまつわる話です。
    読み始めてすぐに、山本周五郎/藤沢周平の遺沢を継ぐという言葉が頭に浮

    0
    2026年01月10日

    Posted by ブクログ

    砂原氏の復調の兆しが少し伺える武家の女性にスポットを当てた短編集。「背中合わせ」「深雪花」「あねおとうと」あたりはなかなかの佳品。「嵐」のような生臭い話は砂原氏には似合わない。「高瀬庄左衛門御留書」のような傑作をお待ちしております。

    0
    2025年12月27日

    Posted by ブクログ

     読者をほのぼのとさせる暖かな話の連作を期待していたが、案に相違して、人の醜悪さが曝け出された「汚い話」がいくつか混じっており、作品集としての統一した印象がなかなか抱けない。

    0
    2026年03月03日

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