楽園とは太平洋に浮かぶ島国のこと。舞台が日本でない作者の作品は珍しい。モデルとなっている国は容易に想像がつく。ただそこで日本の援助で橋が掛けられる工事が行われていて、大統領選を巡る陰謀が渦巻いていて、革命の熱が高まっているかどうかはわからない。さらに主人公がCIAの諜報員となると、美女と硝煙の匂いが立ち込めてきそうだが、引退をいつも考えている老軍人というのが作者らしいところ。カヌーが集まってくるくだりの盛り上げ方は良かったが、革命まで話が進んでしまうと今一つ落ちてくるものがなかった。もう少し何かなかったかなと思ってしまう。