樋口有介のレビュー一覧

  • 八月の舟

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    まずまずです。
    やはり晶子と言う少女が魅力的ですね。蓮っ葉なようで、我儘なようで、でも別の面も持っていて、そうした二面性が魅力のようです。その他の登場人物もそれぞれ一癖あって、その辺りの造形は良いと思います。むしろ主人公が隠れてしまうくらい。
    最後の急展開はどう受け取られるか。収まったとも見えるし、逆にここに落としちゃうのという感じもするし。でも私は好きでしたね。逆にこれが無かったら、単なるけだるいだけの小説になってしまったように思います

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    2016年08月07日
  • 枯葉色グッドバイ【新カバー版】

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    矢口敦子の『償い』を読んで、ホームレス探偵という設定に興味を持って、こっちにも手を出してみた。この主人公は元敏腕刑事で、やっぱり過去に家族を亡くすなどという過去を持っていて、ホームレスになったっていう設定。このホームレス探偵のうちが面白いと思うところは、ホームレスらしからぬ言動に、まわりがびっくりしたりするところですかね。まぁホームレスらしいって何やねんっていえば、そうなんですが。話の展開も、二転三転し、ぜんぜん犯人がわかりませんでした。事件が二つあるんですけれど、どっちもなかなか確信持てなくて。そんな犯人でいいんか!?っていうのが正直な気持ちですがね。会話も面白いし、けっこう一気に読めてしま

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    2009年10月07日
  • 初恋よ、さよならのキスをしよう 柚木草平シリーズ2

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    この2作目は特に、ミステリとしてのトリックは弱いけど、それを抜きにしても充分面白いシリーズだと思う(予め、『謎解き』の部分に過剰に期待していなければ)。くさい台詞オンパレードの主人公のキャラクターが癖になる。

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    2009年10月04日
  • 木野塚探偵事務所だ 木野塚佐平シリーズ1

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    ハード・ボイルドに憬れるあまり老後
    探偵事務所を開いてしまった木野塚氏。
    美人秘書に翻弄され、大事件に関わることを
    夢見て(妄想して)いるのに依頼は金魚探しに菊荒らしの犯人

    木野塚氏の推理力の無さと無能さは微笑ましい。
    老後男性の青春小説と解説にあるけど、そのとおり。
    活躍奇譚じゃないところがまたよし。

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    2009年10月07日
  • 初恋よ、さよならのキスをしよう 柚木草平シリーズ2

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    前回の方が好きだったな。草平の言葉回しがなんというか…輝きが足りなかったというか。やっぱり相手がそれなりに年齢を重ねていた人だったからなのかな。
    草平の過去にちらりと触れられたので、またこれから色々明らかになっていくんだろうなぁと思いました。

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    2009年10月04日
  • 風少女

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    父危篤の報を受けて帰郷した斎木亮は、中学時代に好意を寄せていた川村麗子の妹・千里と偶然出会う。そこで初めて知った、麗子の死。事故死という警察の判断に納得のいかない二人が、同級生を訪ね、独自の調査を始めると・・・。赤城下ろしが吹きすさぶ風の街・前橋を舞台に、若者たちの軌跡を活き活きと描き上げた、著者初期の代表作。大幅改稿で贈る、青春ミステリの決定版。※林檎の木の道と大まかな設定が似ていて、やっぱり爽やかなイメージでした。読みやすい。人が死んでいるのに全然血なまぐさい感じがない。

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    2009年10月04日
  • 枯葉色グッドバイ【新カバー版】

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    タイトルに惹かれて初めて読みました。この方の作品。

    登場人物の言葉のやり取りがなかなか面白いです。
    そして主人公の椎葉がいい。元刑事で現ホームレスなんだけれども、一本筋が通っていて、何だかかっこいい。

    二転三転していくすとーりー展開で飽きさせません。

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    2009年10月04日
  • 枯葉色グッドバイ【新カバー版】

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    一家惨殺事件と、女子高生殺人事件をめぐるミステリー。
    関係の無さそうな人も無関係ではなく、一見何の問題も無い家にも複雑な事情がある。探偵役(?)の椎葉は際立った名推理をするわけではないけど、間違えたりしながらもじわじわと真相に迫っていく。
    疑わしい人は何人かいるものの、最後の方まで誰が犯人なのか予想できませんでした。長編だけど読みやすかったです。

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    2009年10月04日
  • 雨の匂い

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    樋口さんの本はやっぱり読みやすい。登場人物がみんな変わり者だらけな感じだけど、それでも疲れず読めるのはさらっとした文章のせいでしょうか?そして、いつも季節感の描写が丁寧で、思わず家にも色んな花を植えたくなります。

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    2009年10月04日
  • 風少女

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    2007/4
    続けて、これもツレから借りた。
    「主人公が停滞している」という理由がなんとなくわかってきた。
    町田康、織田作、牧野信一あたりが好きなひとから借りた理由もなんとなくわかったような気がする。
    田舎の都市の、鬱屈した気分がこごっているようすは、たいがいの人に思い当たる節がありそうに思う。

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    2009年10月04日
  • 初恋よ、さよならのキスをしよう 柚木草平シリーズ2

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    元刑事でフリーライターの主人公。ライターの仕事の他に私立探偵もやっている。今回の事件は娘と訪れたスキー場で20年ぶりに再会した高校の同級生(初恋の子)が、1ヶ月後に自分の経営する雑貨店で殺害された。彼女の娘は、自分に何かあった時は彼を頼りなさいと言われたといい、事件を調べ欲しいと依頼する・・・。
    シリーズ第2弾

    前作とは異なり今回はきちんと主人公が殺人事件の犯人を見つけたことで、前回のような「え?」というのがなくなって、気分的にはよかったかな。テンポの良い会話や読みやすいストーリー展開は前作同様で、とても読みやすいと思います。

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    2009年10月04日
  • 枯葉色グッドバイ【新カバー版】

    Posted by ブクログ

    文庫本裏面の紹介文を読んで、興味を思った。「『誰もがなりたくないと思い、それでいて誰もがなれてしまう。そこがホームレスの面倒なところだな』。代々木公園のホームレスで元刑事の椎葉明郎は、女性刑事、吹石夕子に日当二千円で雇われ、一家惨殺事件の推理に乗り出す。考えるホームレス、椎葉の求めた幸せとは?ハートウォーミングな長篇ミステリ」警視庁きっての優秀な刑事だったのに、ある不幸な事件で世を捨ててホームレスになった男が主人公、という設定が良かった。で、読んだ。当たりだった。優れたハードボイルドには、良いセリフ・良い会話(お洒落orクスッと笑える)、ほどよい感傷、主人公独特の哲学がある。

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    2009年10月04日
  • 風少女

    Posted by ブクログ

    中学校時代のアイドルが死んだ。事故だと思われたその無様な死が信じられなかった「僕」は彼女の妹と共に調査を始めた。
    ミステリーのスリルよりも、時間の残酷さや寂しさを感じさせられます。

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    2009年10月04日
  • 月への梯子(はしご)

    Posted by 読むコレ

    なんて哀しい話しなんでしょう...。
    もちろん泣きましたよ...でも...心地良い涙ではなく
    本当になんか哀しくて...ね。

    このストーリーってどう評価するのがいい事なんですか?

    決してイヤではないですが、大事で大切なことを
    突きつけておいて、フラっていなくなってしまうような...
    しかもわざとね。そんな感じの寂しい気持ちになって
    しまいます。

    決してファンタジーなんかでなく、凄い毒をかけられたような
    気分です。でも決して...悪いとは思いませんが。

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    2013年01月31日