樋口有介のレビュー一覧
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ボクさんは知能に少し障害がある。四十歳、アパート「幸福荘」の管理人。
住人や近隣の人々に支えられ、自然を愛し人を愛し、幸福な日々を送っていた。
ところがある日、アパートで殺人事件が起きてしまう。それを目撃したボクさんは驚いて梯子から落ち、次に目が覚めた時は病院のベッドだった。
そして彼は気づいた。自分の知能が正常に戻っていることに。
善良だと思っていた住人は全員失踪したという。ボクさんは一人、真実を追うため動き出す。
「僕がみんなに親切にして、僕がいい人になれば、まわりの人もみんないい人になるよ。」
人からは苦笑されてしまうような、この信条。
これは本当に、のちのボクさんが分析するような「逃 -
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矢口敦子の『償い』を読んで、ホームレス探偵という設定に興味を持って、こっちにも手を出してみた。この主人公は元敏腕刑事で、やっぱり過去に家族を亡くすなどという過去を持っていて、ホームレスになったっていう設定。このホームレス探偵のうちが面白いと思うところは、ホームレスらしからぬ言動に、まわりがびっくりしたりするところですかね。まぁホームレスらしいって何やねんっていえば、そうなんですが。話の展開も、二転三転し、ぜんぜん犯人がわかりませんでした。事件が二つあるんですけれど、どっちもなかなか確信持てなくて。そんな犯人でいいんか!?っていうのが正直な気持ちですがね。会話も面白いし、けっこう一気に読めてしま
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文庫本裏面の紹介文を読んで、興味を思った。「『誰もがなりたくないと思い、それでいて誰もがなれてしまう。そこがホームレスの面倒なところだな』。代々木公園のホームレスで元刑事の椎葉明郎は、女性刑事、吹石夕子に日当二千円で雇われ、一家惨殺事件の推理に乗り出す。考えるホームレス、椎葉の求めた幸せとは?ハートウォーミングな長篇ミステリ」警視庁きっての優秀な刑事だったのに、ある不幸な事件で世を捨ててホームレスになった男が主人公、という設定が良かった。で、読んだ。当たりだった。優れたハードボイルドには、良いセリフ・良い会話(お洒落orクスッと笑える)、ほどよい感傷、主人公独特の哲学がある。