あらすじ
癌で入院中の父親と寝たきりの祖父、二人の介護とアルバイトで日々をすごす大学生の柊一。塗装工だった祖父の代理で、ある家の塀塗りを引き受けるが、同じ頃、謎めいた少女・李沙と出会って関係を深めていく。やがて町内で放火事件が発生し……。降りしきる雨の中で育まれていくのは愛か、殺意か。著者真骨頂の切ないミステリー。
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Posted by ブクログ
物凄いドロドロしているが、サラッと読めてしまう。
いつもの飄々とした主人公のせいだ。
ただ今回はちょっと違うけど。
ミステリというよりサスペンスか。じわじわくる。
Posted by ブクログ
借本。
著者の本はこれが初めて。
読みやすくて、一気に惹きこまれた。
面白いといえばそうだけど、ちょっと違う面白さがある。
少しおすすめ。
著者の違う本も読んでみたい。
Posted by ブクログ
ストーリーは全然おもしろくないけど私は好きだ。偏屈な主人公が大好きだ。ただその歳で何の躊躇いもなく人の死を傍観するのは…どうなのかな…人にはお薦めしないけど自分は読みたくなっちゃう、そんな樋口有介。(09.08.07)
Posted by ブクログ
2007/11/09地味だけど、好きな作家。コンスタントに出版されるので安心して読める。に、してもこの作品は数ある樋口作品の中でも群を抜いて地味な気がするんですが…
足を骨折して以来寝たきりの祖父と末期癌の父の介護に追われる主人公が引き連れる死の連鎖。淡々と進む物語に一切の救いが無い。それでも、読むのを止められない。地味なのにはっとさせられる比喩や美しい日本語が散りばめられたこの人の文章が好きだ。