樋口有介のレビュー一覧

  • 11月そして12月

    Posted by ブクログ

    不思議な作品だった。正直ストーリー自体はあまり面白いとは言えなかったけど、この文章が作り出す空気感、色、柔らかさに終始惹かれ続けた。
    この暖かさにもっと触れていたいと素直に思う。


    ☆3.8

    0
    2024年12月18日
  • 枯葉色グッドバイ【新カバー版】

    Posted by ブクログ

    警視庁刑事課に配属された夕子は、いきなり迷宮入り間近の家族3人が惨殺された羽田事件を任される。しかし、まったく手がかりもなく聞き込みをしている最中、かつて警察学校で指導を受けた椎葉が、代々木公園のホームレスの炊き出しにいるところを発見。椎葉に近づこうとした矢先、羽田事件の重要な関係者である女子高生が殺される…。

    樋口有介らしい、事件よりも日常感の充実したミステリ+αなドラマ仕立ての1本。夕子と元刑事で、事件と見ると虫のできない椎葉を中心に、解決に向けているんだか向けていないんだかという、人間の動きを見ることが中心の作品。

    まあとにかく、思っていたよりも長い。そして全然解決に向かっているんだ

    0
    2024年12月06日
  • ピース 新装版

    Posted by ブクログ

    帯の煽りに魅せられて購入。
    思ったより普通でした。
    食べ物だったり、情景描写がすごく細かい。逆に言うと説明過多で読むのが疲れる。
    後半から読むペースがあがったが、そこまでがちょっとしんどかった。
    もっと咲の事も知りたかったな。風呂敷広げて終わりな人物が多かった。
    動悸がちょっと弱いけど、ピースの意味はそういう事なんだなと納得。むしろ昔バージョンの表紙の方が、納得いくかも笑

    0
    2024年11月04日
  • ピース 新装版

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    キャラクターの生活はすごく惹かれたけど、この結末はありなのか?
    御巣鷹山とピースサインの繫がりがわかったときはハッとしたけど、うーん。ラストもう一章がすっぽり抜けてる感じがしました。

    0
    2024年02月19日
  • 夏の口紅

    Posted by ブクログ

    読んだのは、たぶん7月の中旬くらい。

    樋口有介にしてはイマイチかなぁー(^^ゞ
    たぶん、主人公たる二人(礼司&季里子)の魅力が、樋口有介の小説(のファン)としてはイマイチなんだと思う。
    普通すぎる?、…んだよね。

    ただ、この小説に出てくる二人が“普通すぎる”っていうのは、『夏の口紅』がミステリー小説(「事件」がテーマではなく)ではなく、文芸作品(二人が出逢った夏の話)であるということで、そうなった面があるような気がするかな?
    それは、たぶん、必然として。
    ミステリー小説というのは「事件」という、主人公たちが特異な状況に置かれる話であるのに対して、これはあくまで「日常」の話だ。
    「日常」とい

    0
    2023年11月21日
  • ピース 新装版

    Posted by ブクログ

    いいぞ!もっとやれ!清算だ!!
    怒り、潰し、粛正しろ!
    本当にガキという生き物は邪悪だ、性善説なんて信じないよ。
    事件そのものはもちろん、各人間たちの行動の方に興味が傾く物語だった。
    いや〜…それにしても新装版のあとがきがとても良い。人生。

    0
    2023年07月24日
  • ピース 新装版

    Posted by ブクログ

    終盤に入るまで犯人が全くわからない。
    犯行動機についても同様で、明かされて初めて「あぁ、なるほど」と伏線に気付く。それくらいさりげなく敷いてある。

    それに対してわかりやすく提示された謎はいくつも残っていて、少々消化不良。

    人物の表現が上手く、皆実体を持ったように感じるあたりがスゴいなと思いました。
    特に、秩父弁の刑事が良い味を出してます!

    0
    2023年05月16日
  • 探偵は今夜も憂鬱 柚木草平シリーズ3

    Posted by ブクログ

    やたら惚れっぽい元刑事のフリーライターが探偵役を務める、軽い語り口のハードボイルド。語り口に誤魔化されそうになるが、事件そのものは案外と重い。とはいえ、軽やかでユーモラスな口調が魅力なのは間違いのないところ。しかし、その彼の振るまいが時折無神経で癇にさわる感じになってしまっているのは、短い間に風俗が大きく変化したことの証しのような気がする。

    0
    2023年05月04日
  • 海泡

    Posted by ブクログ

    樋口有介先生の夏の描写はとてもいいですね。
    小笠原の空気やそこで暮らす人々の様子が伝わってくる。
    親しかった友人たちの変化、恋模様など切なさを感じられた。
    夏になると読みたくなる。

    0
    2023年04月29日
  • 亀と観覧車

    Posted by ブクログ

    どこか達観しているような女子高生・涼子の視点で進んでいく物語。淡々とした語り口で進んでいき読みやすい。

    俯瞰して人生を生きている様子だったので、家庭環境から自分の境遇を辛いと捉えないのかと思っていたら、亀の餌をやるシーンで涙を滲ませていた時にこの子は考えないようにしていただけなのかとハッとさせられた。

    先生との描写が生々しくてビックリした。
    親に反旗を翻してどう着地するんだろう〜とワクワクしたのに沖縄行ったので肩透かし食らった感じがあった。

    0
    2023年02月04日
  • 夏の口紅

    Posted by ブクログ

    昨年亡くなられた樋口さんの青春小説。数々の青春小説から探偵小説等、様々楽しませてもらいました。謹んでご冥福をお祈りすると共に、残された作品を読み続けたいと思います。
    本作はとにかく義妹の李里子がかわいいので、翻弄される主人公が見所。謎があるような無いような。

    0
    2022年07月26日
  • あなたの隣にいる孤独

    Posted by ブクログ

    なかなか 面白い キャラの設定でした。
    戸籍がない 主人公ですが
    最後には 戸籍があったわけだけど。。。

    もしかして、こういう人って
    意外と多くいたりして。。。。
    そして 本の中でも 
    生きていくだけなら なんとかなる。。
    確かに。。。
    名前とか 捨てても どうにか生きていけるんですよね。。
    但し 病気や怪我は 極力避けなくては いけませんが・・・・

    結構 重そうなテーマでしたが
    軽めの キャラがいたり 
    川越の町並みなどが 描写されていて テンポ良く読めました。

    0
    2022年06月16日
  • 少女の時間

    Posted by ブクログ

    晩節を汚してしまったな、という印象。
    後半に差し掛かるまで、登場人物の会話全部に、変なところで言葉を区切るという共通の癖が表れている。それはさすがにヘタクソすぎでしょ。主人公の会話が厨二病レベルのハードボイルド崩れであることは覚悟して読むのだけど、全員の会話がヘタとなるとしんどい。
    差別主義的なネトウヨ思考がところどころで出てくるのもつらい。といっても、自分が左翼だから著者の思想が気に入らず作品の評価を低くしたいというわけではない。著者の思想が複数の登場人物によって語られるというのが小説のキャラクター造形として誤っているということ。ウヨ的な思想の登場人物がいるのはいいけどそれは一人であるべき。

    0
    2022年06月15日
  • ピース 新装版

    Posted by ブクログ

    謎が多い♪

    最後の最後までどうなるのか予想がつかなかった…

    方言が最初は気になったものの♡
    徐々に内容に引き込まれていく♥︎
    最後までよく分からない部分も多い♪
    何回も読んだらもっと分かるかも?

    0
    2022年06月13日
  • 片思いレシピ

    Posted by ブクログ

    片思いレシピ
    内容と題名が一致しないなぁ
    柚月草平シリーズの1冊
    加奈子ちゃんの通う学習塾で殺人事件が発生
    そんなストーリーより 友達の柚子ちゃんの行動が不思議で興味深い

    0
    2022年03月01日
  • 遠い国からきた少年

    Posted by ブクログ

    2作目にして少しこのシリーズに慣れてきたかも。
    相変わらず息子への執着は度を超えているけれど、周りを固める人たちの人格が固まってきて個性が輝き出した印象です。物事に完全に白黒を付けない落とし所が良いかも。

    0
    2021年12月19日
  • 猿の悲しみ

    Posted by ブクログ

    樋口作品で初めて女性が主人公のものを読んだ気がしますが、優しいけれどどこか厭世的な男性が主人公じゃないと持ち味が出ないのかな。
    いつもの緩さというより冗長さを感じ、またサエが頻繁に見せる息子への執着もクドく感じてしまった。
    また、登場人物の関係性もややこしくて、内容を盛り込みすぎた印象です。

    0
    2021年12月05日
  • 夢の終わりとそのつづき 柚木草平シリーズ5

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    久々のトレンディでした。
    今回は嫁と娘ちゃんがあんまり出てこなかったですねー。元々が柚木さんじゃなかったからかもですが。

    途中でSFチックになってきておろろ?と思ったけど、一応戻ってきてよかったです笑

    続き、また読もうー。

    0
    2021年10月21日
  • 風景を見る犬

    Posted by ブクログ

    沖縄って本州と全く違う生活が出来てるのに驚き。
    そして興味をもった。
    登場人物がしっかりしてるけど最後まで犯人は分からなかったなぁ。

    0
    2021年10月02日
  • 彼女はたぶん魔法を使う 柚木草平シリーズ1

    Posted by ブクログ

    1990年の作品。当然携帯電話やネットのない時代なので主人公の捜査や生活もそれが前提となっている。読んでるこちらがその時代を知ってるいい歳のおっさんなので、瞬時に昭和〜平成初期に戻れるけど、今の若者には辛いのではないかといらぬ心配をしてしまった。電話ボックス?なに?

    0
    2021年09月09日