樋口有介のレビュー一覧

  • 彼女はたぶん魔法を使う 柚木草平シリーズ1

    Posted by ブクログ

    女に弱いハードボイルド、と言った感じでしょうか。矛盾してるようなそうでもないような。ハリウッド的な「タフな私立探偵の元にブロンド美女」みたいなのとはまたちょっと趣が異なりますが。
    なかなか小説だとその辺りが難しいところではありますね。言葉で「絶世の美女」といわれてもなんとなくイメージしづらい。立ち居振る舞いで美女らしいところが表現されているとしっくりもきますが。
    そう言った意味では今回のヒロインは非常に魅力的に思えました。なにがどう、というわけでもないんですがどことなく。

    最後の真相判明部分が若干駆け足に感じたのも、どちらかというと主人公やヒロインの人物描写に重きを置いている作品ってことなん

    0
    2012年10月23日
  • 捨て猫という名前の猫 柚木草平シリーズ9

    Posted by ブクログ

    2冊目の柚木草平。

    相変わらずののらりくらりとしたキザな会話、登場人物は癖のある美女ばかり。それも、みんなどこか歪んだ人ばかりで辟易します。

    柚木の推理、というか物語の展開が強引だと思う。違和感を感じるのはわかる。でも、思いつきとか勘だとか、○○は不自然だろう?→○○はありえない、という決めつけとか、それで展開する物語は、ミステリーじゃないよね。まあ、ハードボイルドだからそれでもいいのかもしれないけれど、本で読むよりドラマで見る方が自然ではないかと思う。

    それでも、普段テキトーな柚木が、真剣に心を傾けることもあるんだというのが意外であると同時に、納得させられる。そして、そこに引き込まれる

    0
    2012年08月26日
  • 楽園

    Posted by ブクログ

     南海の楽園を舞台にした…。
     うーん、説明こまる。

     かつては日本軍に占領され、今はアメリカの影響下にある島国が舞台なんだけど、言葉が…。
     なまってるって設定で、なまってるんだけどこれに違和感がすごい。
     まぁ、話の本筋には関係ないんだけどさ。

     で、大量のプラスチック爆弾が行方不明になって、その島にいるCIAのスパイがその捜索を始めるんだけど。

     それがメインでくるのかと思ったらそうでもなく、島の気候と同じように、だらだらとまったりとしてるだけなのだ。まぁ、それでも水面下では動きがあって…。

     なんなんだろうなぁ。
     どこをどうとっても消化不足というか、物足りなさがあるというか。

    0
    2012年07月09日
  • 夏の口紅

    Posted by ブクログ

    文章の雰囲気が好きです。

    でも、ちょっと、何か、違う。
    なんだろな?

    物語の流れが、自分に、合わないのかもしれない。

    でも、嫌いな感じではない。

    0
    2012年07月06日
  • 夏の口紅

    Posted by ブクログ

    二十歳の男の子ってこんな大人びてたかな…?
    26の香織も私よりはるかに大人だし…

    季里子に一番共感してるあたり、自分は子供っぽいのかな。礼司が何故そこまで惹かれたのかよく分からない部分はあるんだけど、それが初恋ってやつか。

    0
    2012年06月28日
  • 月への梯子(はしご)

    Posted by ブクログ

    小学生並の知能であるボクさんは、アパートの管理人さん。良い人たちに囲まれて幸福に過ごしていたけど、ある殺人事件が起きてからボクさんはすっかり頭が良くなっちゃった。知らなかったから幸せなこともあったし、知らなければ解決しなかったこともある。ボクさんの変化が面白くてどんどん先に先に進みたくなる。ミステリとしての結末はあっけなくて、オチはがっかりとは言わないけど物足りないというか、さみしい。ミステリとしてじゃなければ悪くないかと。しかしいかんせんオチで評価を落としてる気がする。

    0
    2012年06月19日
  • 彼女はたぶん魔法を使う 柚木草平シリーズ1

    Posted by ブクログ

    ストーリーは結構好きなタイプのミステリー。時代のせいなんだろうけど、探偵役はやっぱり自分の足で情報を探してナンボと思うんです。携帯とパソコンで情報収集する探偵の話なんて、動きがなくて読んでる側にはつまらないですから(その分、トリックに凝ったり動機に凝ったり、心理描写で読ませてくれるわけですが)。

    ただ、やっぱりハードボイルドっぽいキザなやり取りとか、出てくる女性がみんな美人で主人公に関心もつとか、ないわーって思う。あーゆーのは、ボギーとかが、地理的にも時代的にも自分とは別世界でやってくれるからこそくーっとなるわけで、自分ちから片道◯分みたいな生活範囲でやられてもなぁ……

    登場する女性たちも

    0
    2012年05月01日
  • 捨て猫という名前の猫 柚木草平シリーズ9

    Posted by ブクログ

    元刑事のダメ記者が、少女の自殺を追う話。
    話としては、無駄に長くてちょっとめんどくさいけど、主人公の会話が楽しい。登場人物全ての会話が楽しい伊坂幸太郎とは全然違うけど、それだけでも読む価値は有るかもないかも。

    0
    2012年04月25日
  • 彼女はたぶん魔法を使う 柚木草平シリーズ1

    Posted by ブクログ

    うーん、草平のノリと女の人のノリがなんだかな~。男の人が書いてるありがちな設定のような気がしました。あんまり好きじゃないかも、、、。シリーズものみたいなのでもうちょっと読んでみようかと思います。

    0
    2012年04月05日
  • 捨て猫という名前の猫 柚木草平シリーズ9

    Posted by ブクログ

    少女たちの強い絆が柚木に深い悲しみを背負わせる。
    ひっそりと身を投げた少女に何があったのか?永遠の38歳を描く、シリーズ最高傑作。

    柚木草平シリーズの新作待望の文庫化です。前作から12年ぶりの長編だそうです。(刺青白書は番外編という扱い)
    作品の時間軸としては、前作、「誰もわたしを愛さない」から数カ月となっていますが、12年の歳月を感じさせる事のない、いつもの世界となっています。冒頭の娘の加奈子との会話には、思わずクスリとさせられてしまいますし、オールスター総出演は嬉しいものです。(無理なく登場しているのが良い)

    総じて、このシリーズ。ミステリー色が薄いのですが、本作では、何重にも

    0
    2012年03月22日
  • 風少女

    Posted by ブクログ

    読み始めてものすごい既視感。読み進めてそれは確信へ。
    主人公、斉木亮という名前だけど・・・君、柚木さんでしょう? 絶対柚木さんの学生時代でしょう(笑)。

    解説まで読むと、やはりこの『風少女』の設定は、のちにそのまま『彼女はたぶん魔法を使う』に始まる柚木草平シリーズへとつながる・・・というようなことが書いてあり、ああ、やっぱりなぁ、と思った。
    どことなく感傷的で、それでいて乾いたユーモア。どろどろまどろっこしいのに、青くさい爽やかさ。
    樋口さんのエッセンスがよく出ている作品だと思う。よくも悪くも、気障ったらしくナイーブで、それでいて女の子が可愛い。主人公はヒロインに翻弄されているようで、実は亭

    0
    2012年03月08日
  • 月への梯子(はしご)

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    知能がやや停滞している主人公が、梯子から落ちて頭を打ったことをきっかけとして、どんどん頭が良くなり、なんだか別人のように。亡き母の言いつけを守りながら、アパートの管理人として慎ましく暮らしていた主人公ですが、事故の後からは、周囲の人々の素顔がどんどん見え始めて……というお話。

    お膳立てはまるで『アルジャーノンに花束を』。作者はアルジャーノンを未読だそうですが、こういった類のお話は必ずアルジャーノンと比較されてしまうのがカナシイところですね。
    うーん、最後のオチは、アルジャーノンの勝ち。(←それネズミ)

    0
    2012年02月16日
  • 魔女

    Posted by ブクログ

    2月-6。3.0点。
    元彼女が、放火殺人で殺された、就職浪人の主人公。
    TV局勤務の姉や、元彼女の妹や、元彼女の不倫相手など、
    話を聞きながら、犯人捜査。
    樋口節。いろんな女に振り回されながら、真相へ。

    まあまあです。樋口初期作品。

    0
    2012年02月13日
  • 夢の終わりとそのつづき 柚木草平シリーズ5

    Posted by ブクログ

    これが、改稿された柚木草平のデビュー作品なんだそうで。
    柚木氏は私は基本好きになれないタイプだけれど、
    これは、人間ぽくていいな。

    今の、柚木さんは自信にあふれてる感じでちょっとな、と思う。
    迷って、だらしなくて、グダグダのほうが
    魅力的だと私的には感じる。

    0
    2012年02月05日
  • 誰もわたしを愛さない 柚木草平シリーズ6

    Posted by ブクログ

    1月-10。3.5点。
    まじめな女子高生が、ラブホテルの一室で殺害される。
    新編集者の元、柚木が調査。
    相変わらず、美女に振り回されながら真実へ近づいていく。
    今回は、意外な人物が犯人。ただ、途中から何となくこうかなという気が。
    普通に面白かった。シリーズ継続を望む。

    0
    2012年01月25日
  • 彼女はたぶん魔法を使う 柚木草平シリーズ1

    Posted by ブクログ

     刑事をやめ、妻と娘とも別居している柚木草平は気ままな一人暮らし。元上司だった吉島冴子と大人な関係を続けながら、仕事をまわしてもらって私立探偵もやっている。今回の以来は女子大生が轢き逃げされたという事件。警察は事故として処理するようだが、被害者の姉がそれに納得していないという。

     この柚木草平が出てくる話はシリーズ化しているようだが、事件自体はそれ程特殊なものでも引き込まれるものでもないので、このキャラクターを好きになれるか否かで物語の評価がだいぶ変わりそう。妻や娘をはじめ、聞き込みで出会う美女やおばさんにいたるまで、ありとあらゆる女性にリップサービスというか、口説き文句や誉め言葉を繰り返す

    0
    2012年01月18日
  • 楽園

    Posted by ブクログ

    楽園とは太平洋に浮かぶ島国のこと。舞台が日本でない作者の作品は珍しい。モデルとなっている国は容易に想像がつく。ただそこで日本の援助で橋が掛けられる工事が行われていて、大統領選を巡る陰謀が渦巻いていて、革命の熱が高まっているかどうかはわからない。さらに主人公がCIAの諜報員となると、美女と硝煙の匂いが立ち込めてきそうだが、引退をいつも考えている老軍人というのが作者らしいところ。カヌーが集まってくるくだりの盛り上げ方は良かったが、革命まで話が進んでしまうと今一つ落ちてくるものがなかった。もう少し何かなかったかなと思ってしまう。

    0
    2012年01月06日
  • プラスチック・ラブ 柚木草平シリーズ8

    Posted by ブクログ

    帯に柚木草平シリーズとありますが…ちょっとねぇ8作の短編のうち、柚木が出て来るのは1作のみ。いくらシリーズ番外編と書いてあってもどうかと思います。
    それはさて置き、本書は青春小説です。著者の他作品では殺人事件が起きますが、本書では一作のみです。ほとんどはありふれた話ですが、そのありふれた話を読ませるのが樋口作品でしょう
    読んでいて甘酸っぱくなるそんな短編集です。

    0
    2012年01月03日
  • 林檎の木の道

    Posted by ブクログ

    終わってみればトリックは単純。確かに伏線が用意されており、どんでん返しがそこに繋がっていたが、期待ほどのインパクトはなかった。作者の特徴である季節感もなぜかいつもほど伝わってこなかった。炎天下の中で穴を掘ると言う行為に共感が持てなかったからか。登場人物も今一つ。ただバナナ研究者の母親と言うキャラクターが忘れがたい印象を残してくれた。

    0
    2011年12月24日
  • 木野塚佐平の挑戦だ 木野塚佐平シリーズ2

    Posted by ブクログ

    これがなかなか面白かったです。シリーズ前作は僕にはイマイチでしたが、今回は壮大なスケールで一気に読んでしまいました。

    0
    2011年12月17日