浦賀和宏のレビュー一覧
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ー その瞬間、関東上空に、第三国から飛来した、無数の核ミサイルが炸裂した。
すべての事象には、始まりと、そして終わりがあ
った。地球はこれで役割を終えた。
地球とは天国移送が始まるまでの仮の惑星に過ぎなかった。我々の地球での人生の目的とは、即ち、ハルマゲドンの後、天国移送に参加することでしかなかったのだから。地球は言わば、そのためのテストとして人類に与えられた星に過ぎなかった。 ー
これはもう一つのエヴァンゲリオンなんだと思う。
9作まで長々と引っ張ったけど、ちゃんと伏線は回収してくれたな。まさか、こんな終わり方だなんて…。
主人公は最後まで好きになれなかったけど、最後に読み終えたと -
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浦賀和宏『殺人都市川崎』ハルキ文庫 。
41歳という若さで急逝した浦賀和宏の最後の小説。果たして『殺人都市川崎』という奇妙なタイトルの小説は最後にどんな世界を見せてくれるのか。
実在する川崎市を日常的に暴力や盗難、殺人が蔓延する治安の悪い架空の街として描き、作中には驚くほど過激な描写が多く見られる。意外に単純なストーリーと思われたが、終盤に思いも寄らぬ疾風怒濤驚愕の展開が待ち受け、読み手は『殺人都市川崎』という奇妙なタイトルの真意を知ることになる。
後藤一家を惨殺し、その後行方不明になっていた伝説の殺人鬼・奈良邦彦が魔都・川崎市に戻って来た。川崎市に暮らし続ける主人公の赤星は彼女と両親を -
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「絶対に騙される!」と帯にありますが、
まんまと騙されました。
Aの場合とBの場合ですすんでいくミステリー。
ネタバレはしたくないので、ぜひ読んでくださいとしか言えませんが、
最後まで読むと、よく計算された出来た物語だなぁと。
話がややこしいので、一気読みしたほうが内容がよく理解できます。
ちなみに、この本を貸してくれた友人は、
冒頭「プロローグ」を作者から読者へのメッセージだと思い、はやく本文を読みたいと「プロローグ」を飛ばしたら、全然意味わかんなかったと言ってました(笑)
プロローグは大事な冒頭です。ここから物語始まってるし、騙しトリックも始まってるので、最初から丁寧に読んでください(笑 -
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ネタバレ『彼女の倖せを祈れない』『彼女の血が溶けてゆく』で主役だったフリーライター・銀次郎が最後にチラっと登場する。
<あらすじ>
ミステリ作家の冴子は、高校卒業以来会っていない同級生・亜美と出会い、恋人タケルを紹介される。
第一印象からタケルに不穏なものを感じた冴子はタケルを調査する。
すると過去起きた一家殺人事件についてまとめたノンフィクション本と出合う。
その本には事件の生き残りで、それに群がるマスコミの1人を刺し殺した”T”という人物が記述されており、冴子はTの正体はタケルなのでは?と推察。
さらに最近タケルはストーカーの前科もあることが判明。
冴子は亜美の身を案じタケルと別れるよう説得する -
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ネタバレ恋愛ミステリー?いや浦賀節全開ぶっとび!”萩原重化学工業”暗躍話
<あらすじ>
敦士(17歳)は、糖尿病の妹・理奈(12歳)が群馬県に糖尿病の人だけが参加するサマーキャンプに行ったとき、夜中キャンプを抜け出し利根川でトラックに積んだイルカを発見し、そこにいた人と一緒にイルカを川に放流したことを聞く。
その話を誰にも信じてもらえず落ち込んでる妹を見たシスコンの敦士は数日後、親友の飯野を連れて妹と3人で現地に向かう。
着いた先の宿の娘・ユカの道案内で町の人々に話しを聞くがみんな聞く耳を持ってくれず。
トラックにイルカを積んでいた人の手がかりもつかめず。
しまいにはオモチャ屋の主人が、イルカの -
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戦慄が走りました…。
読み終えた後も、しばらく背筋がゾクゾクし、体の震えが止まりません。
あまりにも衝撃的なラストだったせいか、途中のストーリーが頭の中でうまくまとめられなくなってしまったので、裏表紙の内容紹介を引用します。
『一年前に別れた恋人が失踪してしまった。その行方を探し始めた私に起こったある異変。頭の中に誰かの声が聞こえる ー それは幼い頃に死んだ双子の妹が言っていた現象だった。頭に響く声は、いつも私を死体へと導いていく。そして私は愛する者たちの死の真相に辿り着こうとしていた…。哀しくも衝撃的な結末が待つ恋愛ミステリの決定版。』
親と子、男と女。罪とは、許しとは…。苦悩する主