浦賀和宏のレビュー一覧

  • デルタの悲劇

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    度肝を抜かれた。ゲームで「真のエンディング」というものがあるが、それを小説内で味わえた。記憶に残る作品を残してくれた浦賀さんに合掌。

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    2020年08月31日
  • デルタの悲劇

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    ちょっと怖いけどめっちゃ面白かった。途中内容に違和感感じながら読み進めて、解説読んでやっと理解。2回読み直した。

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    2020年08月26日
  • 生まれ来る子供たちのために

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    ー その瞬間、関東上空に、第三国から飛来した、無数の核ミサイルが炸裂した。

    すべての事象には、始まりと、そして終わりがあ
    った。地球はこれで役割を終えた。

    地球とは天国移送が始まるまでの仮の惑星に過ぎなかった。我々の地球での人生の目的とは、即ち、ハルマゲドンの後、天国移送に参加することでしかなかったのだから。地球は言わば、そのためのテストとして人類に与えられた星に過ぎなかった。 ー

    これはもう一つのエヴァンゲリオンなんだと思う。

    9作まで長々と引っ張ったけど、ちゃんと伏線は回収してくれたな。まさか、こんな終わり方だなんて…。

    主人公は最後まで好きになれなかったけど、最後に読み終えたと

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    2020年08月04日
  • 松浦純菜の静かな世界

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    ー 人はなにかを失うと、違うもので埋め合わせるものよ。生きていく限り、それがずっと続く。大切な人を失っても、身体が不自由になっても、その代わりとなるものを生み出す《力》を、人間は持っている。あなたはあの瞬間、妹さんを失った。だから、《力》が目覚めた。人間なら誰しも、潜在的に眠っている《力》が。 ー

    特殊な《力》と猟奇的なミステリー。
    この独特な作風が面白いんだよな〜。

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    2020年06月09日
  • 彼女のため生まれた

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    銀次郎さんの魅力が増すお話でした。

    心の闇が深かったです。
    犯人の心理にぞっとしました。

    気付けば一晩で読み終える勢い。
    そんな作品です。

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    2020年06月05日
  • 殺人都市川崎

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    浦賀和宏『殺人都市川崎』ハルキ文庫 。

    41歳という若さで急逝した浦賀和宏の最後の小説。果たして『殺人都市川崎』という奇妙なタイトルの小説は最後にどんな世界を見せてくれるのか。

    実在する川崎市を日常的に暴力や盗難、殺人が蔓延する治安の悪い架空の街として描き、作中には驚くほど過激な描写が多く見られる。意外に単純なストーリーと思われたが、終盤に思いも寄らぬ疾風怒濤驚愕の展開が待ち受け、読み手は『殺人都市川崎』という奇妙なタイトルの真意を知ることになる。

    後藤一家を惨殺し、その後行方不明になっていた伝説の殺人鬼・奈良邦彦が魔都・川崎市に戻って来た。川崎市に暮らし続ける主人公の赤星は彼女と両親を

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    2020年05月16日
  • ifの悲劇

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    「絶対に騙される!」と帯にありますが、
    まんまと騙されました。
    Aの場合とBの場合ですすんでいくミステリー。
    ネタバレはしたくないので、ぜひ読んでくださいとしか言えませんが、
    最後まで読むと、よく計算された出来た物語だなぁと。
    話がややこしいので、一気読みしたほうが内容がよく理解できます。

    ちなみに、この本を貸してくれた友人は、
    冒頭「プロローグ」を作者から読者へのメッセージだと思い、はやく本文を読みたいと「プロローグ」を飛ばしたら、全然意味わかんなかったと言ってました(笑)
    プロローグは大事な冒頭です。ここから物語始まってるし、騙しトリックも始まってるので、最初から丁寧に読んでください(笑

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    2019年04月28日
  • Mの女

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    ネタバレ

    『彼女の倖せを祈れない』『彼女の血が溶けてゆく』で主役だったフリーライター・銀次郎が最後にチラっと登場する。

    <あらすじ>
    ミステリ作家の冴子は、高校卒業以来会っていない同級生・亜美と出会い、恋人タケルを紹介される。
    第一印象からタケルに不穏なものを感じた冴子はタケルを調査する。
    すると過去起きた一家殺人事件についてまとめたノンフィクション本と出合う。
    その本には事件の生き残りで、それに群がるマスコミの1人を刺し殺した”T”という人物が記述されており、冴子はTの正体はタケルなのでは?と推察。
    さらに最近タケルはストーカーの前科もあることが判明。
    冴子は亜美の身を案じタケルと別れるよう説得する

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    2017年12月12日
  • Mの女

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    一人の人間の視点からものを見ていると、見えないことってあるよな、ということを露悪的に表現した作品。
    妄想に憑りつかれると、現実がどんどん歪んでいく様を見るのは、ある意味怖いですね。
    でも本当に妄想だったのか、現実だったのか・・・

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    2017年11月12日
  • 姫君よ、殺戮の海を渡れ

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    久々に夢中になって読んだ。
    色々残酷感もあるけど、正義感の強い主人公への感情移入と、ストーリーに没入出来た。
    姫君ってあっちかと思ったらそっちか!っていうのと、オチの強烈加減が半端ない。

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    2016年05月12日
  • 究極の純愛小説を、君に

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    部活の合宿のため樹海に訪れた高校生たちが、謎の殺人鬼に次々惨殺されていくホラーサスペンス。……だと思っていたのに、まさかこんな話だったとは! このホラーサスペンス部分だけでも充分に楽しめるので、一冊で二度おいしい感じもします。
    そうかあ、タイトルの意味はそういうことだったのね。個人的にはバッドエンド愛好者なのですが。これだけチャレンジしても駄目なら何が何でもハッピーエンドにしてあげたくなっちゃいますよねえ。
    しかし。作中で出てくる作品ってもしやあのシリーズ? うわ、まだ読んでないや。ひょっとしてラストだけ知っちゃった?

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    2015年08月05日
  • 萩原重化学工業連続殺人事件

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    まさにこの作品を求めていた。
    現時点で浦賀和宏さんの最高傑作と確信。(『女王暗殺』と『彼女の倖せを祈れない』のみ未読)

    僕はこの小説を書くために生まれて来ました。
    あなたもきっと、この小説を読むために生まれて来たのです。―――浦賀和宏

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    2015年04月29日
  • 姫君よ、殺戮の海を渡れ

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    ネタバレ

    恋愛ミステリー?いや浦賀節全開ぶっとび!”萩原重化学工業”暗躍話

    <あらすじ>
    敦士(17歳)は、糖尿病の妹・理奈(12歳)が群馬県に糖尿病の人だけが参加するサマーキャンプに行ったとき、夜中キャンプを抜け出し利根川でトラックに積んだイルカを発見し、そこにいた人と一緒にイルカを川に放流したことを聞く。

    その話を誰にも信じてもらえず落ち込んでる妹を見たシスコンの敦士は数日後、親友の飯野を連れて妹と3人で現地に向かう。

    着いた先の宿の娘・ユカの道案内で町の人々に話しを聞くがみんな聞く耳を持ってくれず。
    トラックにイルカを積んでいた人の手がかりもつかめず。
    しまいにはオモチャ屋の主人が、イルカの

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    2015年03月28日
  • 彼女の血が溶けてゆく

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    「彼女は存在しない」を読んでいたので 少し不気味さを感じながらも読んでみたい気はずっとあった

    とっかかりも読みやすく、中盤で種明かしがあったかと思えば 二転三転と結末が変わっていく面白さに後半どんどんと、引き込まれていった

    溶血という言葉から、血を連想するのでまたグロい内容なのかと思ったが、溶血症という病気を背景に 愛を取り巻く様々な人間模様の話である

    愛と言う人間がものすごく不憫でならない

    他の作品も読んでみる価値がありそう

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    2015年03月16日
  • 学園祭の悪魔

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    安藤直樹シリーズ6冊目。
    『頭蓋骨の中の楽園』『とらわれびと』と密接に関係。
    このシリーズの探偵役は安藤直樹だと思うんですが、彼は最狂の名探偵だ…
    今まで読んだミステリーの常識が覆されました。

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    2015年03月01日
  • ファントムの夜明け

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    戦慄が走りました…。

    読み終えた後も、しばらく背筋がゾクゾクし、体の震えが止まりません。

    あまりにも衝撃的なラストだったせいか、途中のストーリーが頭の中でうまくまとめられなくなってしまったので、裏表紙の内容紹介を引用します。

    『一年前に別れた恋人が失踪してしまった。その行方を探し始めた私に起こったある異変。頭の中に誰かの声が聞こえる ー それは幼い頃に死んだ双子の妹が言っていた現象だった。頭に響く声は、いつも私を死体へと導いていく。そして私は愛する者たちの死の真相に辿り着こうとしていた…。哀しくも衝撃的な結末が待つ恋愛ミステリの決定版。』

    親と子、男と女。罪とは、許しとは…。苦悩する主

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    2015年01月30日
  • 姫君よ、殺戮の海を渡れ

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    今年はじめて小説読んで泣いたかもしれない。タイトルの意味はラストにわかるがさすがメフィスト賞デビュー作家だし青春編というかイルカを探しにいく辺りが終わった後にもすごいページが残っていてどうなるんだ?と思ったら確かに想像していなかった終わり方になった。そこでタイトルの意味がわかるわけだが。
    浦賀さんは人の「記憶」について書き続けていく作家さんだな。僕は大好きな小説でした。 僕はこういう作品がすごく好きだと再認識した。

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    2014年11月02日
  • 頭蓋骨の中の楽園(下)

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    安藤直樹シリーズ第三弾の下巻。笑わぬ男・安藤直樹により連続首なし殺人事件の真相が解き明かされていくのだが、穂波留美の悲鳴と涙が読者の反応を象徴しているかのよう。

    複雑な人間関係と混迷極まる事件の真相は、安藤直樹自身に関係するシリーズ第一作、第二作の『記憶の果て』『時の鳥籠』にも関わっていく…

    もしも、この三作が最初からの構想だとしたら、物凄い事だと思う。常識では考えられぬ驚愕のミステリーと言ったところ。

    登場人物の中で一番まともなのが、安藤直樹であり、安藤直樹が神のようにも見えた。

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    2014年09月23日
  • 頭蓋骨の中の楽園(上)

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    安藤直樹シリーズの第三弾。美人女子大生首なし殺人事件に端を発し、次第に明らかになる連続殺人事件の全容…

    相変わらず、安藤直樹を初めとする登場人物は皆、一癖も二癖もある奴等ばかり。誰もが怪しく、誰一人善人は居ないようだ。上巻は事件を描くというよりは、次第に増えていく登場人物の関係を非常に丁寧に描いたストーリーで、下巻ではこの辺りに何か仕掛けがありそうに思う。

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    2014年09月23日
  • 記憶の果て(下)

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    ネタバレ

    ミステリー。SF。青春。
    最初から最後まで、ひたすら暗い。
    1998年に発表されたものとは思えない。
    とにかく好きです。
    このシリーズ、文庫化したら全部集めると決めました。

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    2014年08月10日