浦賀和宏のレビュー一覧

  • 記号を喰う魔女

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    本当にもう...最初の一文が「子供は、親の食べ物じゃないよッ」だもんな。
    おそらく初めて本格的にカニバリズムが登場する浦賀作品だろう。このシリーズはどれもどこかしら壊れているのだが、これはもう完全に狂気。でもその狂気にすぐに引き込まれて一気に読み切ってしまった。
    ミステリとして見ると連続猟奇殺人の真相は少しインパクトに欠けるところはあるが、逆さVの意味には驚かされた。

    そして、本作は『時の鳥籠』にちらっと出てくる事件を描いており、『頭蓋骨の中の楽園』での小林の自殺の真相や、シリーズの主人公安藤直樹の名前の由来も明かされる。シリーズものとは本来こうあるべきなのかもしれないと思わされる。シリーズ

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    2022年02月03日
  • とらわれびと

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    ネタバレ

    手に入れるのに手間取り、前作を読んでから少し時間が経ってしまった。
    安藤直樹はラストのワンシーンのみの登場で、本書でキーパーソンとなるのは『記憶の果て』で安藤と喧嘩別れした金田忠志。存在しないはずの妹が友人の兄を殺したのか?
    謎を追っていくとともに狂っていく、その過程を描くのが狂気的に上手く、この目眩感はなかなか味わえない。
    全体として見ると少しずつミステリの枠に近づいてきているが、内容自体は更に上の領域へと進んでいったように思える。"妊娠している男"という常軌を逸した謎から手繰る、倫理を超えた実験。
    この作家はどこまで行ってしまうのだろう。
    そんな風に思わされる。

    うー

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    2022年01月24日
  • 眠りの牢獄

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    コンパクトな作品だが、相変わらず構成は抜群、リーダビリティも高く、そしてしっかり驚かせてくれる。
    最後に立場が逆転し、互いに相手の夢を想う。このあたりはやはり巧い。
    前例があるのかは分からないが、カニバリズムの動機にも納得。そして本書の最大の肝となるあのトリックだが、一人称「僕」は(わかっててやっているような気もするが)やはりどうしても引っかかる。伏線に関しては性行為のシーン、編集者との旅行云々の話、「亜矢子みたいな女しか好きになれない」という台詞など十分すぎるほどある。ややわかりやすくはあるものの、「浦賀」という名前のミスリードには脱帽。

    本作の前に書かれた浦賀作品からすると少しシンプルで

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    2022年01月19日
  • 眠りの牢獄

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    ネタバレ

    初めての作家さん。
    評価に、何度この手に騙されるんだ…!て書いてあったのにすっかり忘れて読んですっかり騙された笑
    まあ内容に必要なトリックではなかったかな?
    でも、アヤコなんで男3人に自分1人なんてメンバーでお泊まり会?て思ってたから、そこも伏線だったかとすっきりした。
    ただ最後の吉野に襲われるシーンは、なんか男に都合いいように描写されてんなと思った。

    重量感はなかったけど、読みやすくてすっかり騙されたので満足度高め。

    (いまノベルスの背表紙見たら、監禁された三人の青年、って書いてあった。これはミスかな?)

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    2022年01月16日
  • 地球平面委員会

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    絶対に忘れられないタイプの本。
    まぁ一発ネタと言っちゃえばそれまでだが、謎があまりにも強烈。長さもコンパクトで、その謎に引き込まれたまま最後まで一気に読み切れる。
    「地球が平面であると信じている」理由なんて全く分からないし想像もつかない。
    倉庫を燃やしたり、街の一部分を凍らせたりというのが伏線になっているわけだが、この真相は見抜けるわけがない。
    奇想を本にしてしまった怪作。
    浦賀和宏がますます好きになる。

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    2021年11月30日
  • こわれもの

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    ネタバレ

    安藤直樹シリーズに比べると比較的オーソドックスなミステリかもしれないが、やはり終盤の怒涛の展開は本当に目が離せないし、相変わらずリーダビリティも超一級品で、読ませる力が本当に半端ない。

    背中にナイフが刺さる場面のカタルシスは響いた。
    神崎の正体、予知能力者のフリをしていた理由には肝が冷える。
    個人的にはラストも好き。

    だが、振り返ってみると、内容はそこまで独創的なものではないように感じてしまう。(もちろんそんなことはないだが)
    それをここまで読者をのめり込ませる作品に仕立てる作者の人間描写や構成の巧さには恐れ入る。
    まだ読んでいる数は少ないが、浦賀和宏という作家の凄さを改めて実感。

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    2021年11月22日
  • 時の鳥籠(下)

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    前作、『記憶の果て』ともはや一体化した物語であり、絶対に前作を読んでから読むべき作品。

    前作の伏線を回収している部分もあるが、謎はさらに増える。前作の謎もまだまだ残っている。

    前作と同じくSF、ミステリとしても面白いのは間違いないが、やはりこの言葉では言い表せない、捻くれているけれども地に足がついており、けれども現実とは一線を画すような世界観、雰囲気が素晴らしい。

    もうこのシリーズ読破するしかない。

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    2021年10月31日
  • 殺人都市川崎

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    初っ端から武蔵小杉への憎悪や羨ましさが表現されてて笑った。チネチッタやウェアハウスも出てくるから行ったことある人は楽しめる。

    終盤は想定外。賛否分かれそう。自分はこれも好き。

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    2021年09月03日
  • 眠りの牢獄

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    短いながらに様々なサプライズ要素があってよかった。
    何かと疑い深くなってしまってるため、叙述の1つは初めからわかった。
    もう1つも仕掛け自体は想像がついたが、完答にはいたらずフワッと読んでいた。
    非常に面白いのだが、物語としての重厚感にはやや欠けるのかもしれない。

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    2021年08月15日
  • 彼女のため生まれた

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    最後の最後まで誰が黒幕で事件の動機が一切分からない。最後の最後でやっとタイトルの彼女が誰なのか検討がつく。かなり長いし内容と重いため読むのは体力が必要だった。

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    2021年07月27日
  • 時の鳥籠(下)

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    前作の記憶の果てから繋がり、時の鳥籠もとても面白かった。そしてまたもや続きが気になります。
    次は頭蓋骨の中の楽園です。

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    2021年07月25日
  • 眠りの牢獄

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    ネタバレ

    2つの視点で物語が進み、最終的に繋がっていく物語。
    複数の謎が一つの線になっていく様は非常に美しい流れでした。
    私自身はそうだったが、ミステリーをある程度呼んでいる人なら大体のトリックはピンとくる可能性もある。
    最後の結末はリドル・ストーリーとしても取れる表現で最後に大きな謎と想像を与える展開にしっかり心を掴まれ、
    殺人トリック、叙述トリック、リドル・ストーリーと余すところなくミステリーが初めから最後までぎっしりと詰まった一冊。
    もしかすると様々なトリックに頭を持っていかれ、最後のオチに気付かない人もいるかも。
    多少のエログロ要素あり。

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    2021年06月27日
  • 眠りの牢獄

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    ネタバレ

    初っ端から性行為のシーンでおおうっとなったけど何となく違和感が。それが最後のどんでん返しの伏線だとは気付かなかった。
    まったく繋がりそうにない2つの物語、どうやって繋がるの?いつ繋がるの?と思いながら読んでいたから兄の名前出てきた瞬間わー!とうとう!!でもどういうことー!?って興奮した。そこからは北澤の下の名前にえー!?ってなり…主人公女性にまたえー!?ってなり…笑
    主人公の名字が作者と同じっていうのもまた読者に男性だと思い込ませる材料なのね。一人称が「僕」なのはちょっとズルくない?と思うけど読み返してみると伏線はいくつか張ってあってなるほどーと納得。気持ちよく騙され、叙述トリックとしてかなり

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    2021年05月17日
  • 彼女が灰になる日まで

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    ネタバレ

    このシリーズの最終巻。
    いや、本当は続きも考えていたのかなぁ?

    結局、元妻との関係がずっと続いている。
    ずっと直接会わずとも、電話で繋がっている。

    オカルトネタからどんどん現実的な話になっていくところが、
    途中で面白くなっていきました。
    どんでん返しは弱め。

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    2021年04月13日
  • 彼女は存在しない

    購入済み

    最後にどんでん返しでした

    最後の結末をわかってから、もう一回読み返したくなる作品でした。人の心はあまりに繊細なんだと思いました。

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    2021年03月01日
  • デルタの悲劇

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    2回は読む必要がある作品です。
    最後まで読んでから改めて読み返すと、改めて楽しめる小説だと思います。ただし初めてこの作家の作品を読まれる方は別の小説をおすすめします。他の小説の登場人物も顔を出すためです。

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    2021年02月28日
  • 殺人都市川崎

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    川崎での一家惨殺事件に絡むお話でした
    川崎にいる男子と武蔵小杉へ越した女子の視点でのストーリー展開
    終盤、ん?あれ?
    ってなるところから徐々に真相があきらかになる流れ
    まぁでもなんか設定が・・・って部分もあるような気がしてますがおそらくは回収はできてるんだろうなとは思います
    でも納得いかない部分もありました
    これのシリーズ化の構想もあったみたいですが実現できずとても残念です。それ以前にこの著者の新作がもう読めないと思うとそれが残念です

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    2021年02月03日
  • デルタの悲劇

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    面白かった。途中から、ん?ってなりながら最後まで読んで、また気になったところに戻って読み直しました。初めて読んだ浦賀さんの作品だったんてすが、亡くなったんですね。残念です。他の作品も読んでみようと思いました。

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    2021年01月04日
  • こわれもの

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    ネタバレ

    細野が殺人を目論み、それをひっくり返した神崎による犯行。最後の数ページに明かされた悲しい真実が、それらを些細なことに感じさせた。

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    2021年01月01日
  • こわれもの

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    主人公は売れっ子漫画家の陣内!
    唐突に婚約者の里美を交通事故で失ってしまう!?

    現実の死は伏線も何も無くある日突然に訪れる。
    里美を失った陣内は、自分が描く漫画のヒロイン【ハルシオン】をなんの前触れも無く殺してしまう。

    二次元を愛する全国のファンが其れに対して怒りをあらわし、陣内のもとに抗議のファンレター?が殺到する。

    その中に一枚の不思議な手紙が存在していた。
    それは里美の死を予言したかと思われる手紙であった?







    最後の展開は読めなかった・・・



    それと解説で知ったのですが作者が死んでいた(しかも今年)事に驚いた。非常に残念です・・・

    遺作となった作品を読んでみようと

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    2020年10月20日