浦賀和宏のレビュー一覧

  • 頭蓋骨の中の楽園(下)

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    脳内でグルグルまわる安藤シリーズ、しかし螺旋階段のような、メビウスの輪ともまた違う世界軸。
    『記憶の果て』『時の鳥籠』『頭蓋骨の中の楽園』を読むと最新作でありノン・シリーズ作『姫君よ、殺戮の海を渡れ』に通じるものが確かに感じられる。
    安藤が最後にこの事件を解く時に明かされるこの小説世界の構造は、著者である浦賀さんが時折自著で出してくるメタ構造と小説家が出てきて小説を書いているということに直結しているようにやはり感じられる。
    故に今だからこそ文庫化され読むことで伝わるものがあるのだろうとは思う。これが1999年ではやはりは速すぎたのではないか。あとこの安藤シリーズ三部作を読んでいると世界観は『リング』『らせん』『ループ』シリーズを思い出す。

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    2014年11月13日
  • 姫君よ、殺戮の海を渡れ

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    中盤までは群馬県の利根川のイルカを巡る青春ミステリーという感じなのだが、後半は物語の様相が一変し、驚愕の展開が待ち受けていた。

    前半はこれまでの浦賀和宏とは趣きの違うソフトでスローテンポな展開に少しイヤな予感がしたが、それは杞憂に終わる。作者の意図なのか、後半からはテンポが変わり、次第に物語の展開が加速して行く。本作は浦賀和宏作品の中でもハードな部類かも知れない。そして、タイトルの『姫君よ、殺戮の海を渡れ』の意味を最後の最後に理解することになる。

    妹思いの敦士は小児性糖尿病の妹・理奈が群馬県の利根川で目撃したというイルカの謎を暴くために友人と三人で現地へ向かうのだが…

    600ページを超える書き下ろし作品。

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    2014年10月13日
  • 姫君よ、殺戮の海を渡れ

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    "少年少女の切ない青春を描いた傑作恋愛ミステリ"とのことですが…
    当然のように、これだけでは表現しきれない壮絶な物語。

    主人公兄妹がちょっと感情的過ぎ、なかなか感情移入はできませんでした。
    少し長めですが、サクサク読めました。
    とにかく、結末の衝撃が大きかったです。
    浦賀さんの作品は、他の作家の作品とは次元が違うように感じます。

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    2014年10月10日
  • 彼女の倖せを祈れない

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    ネタバレ

    フリーライター・銀次郎シリーズ

    <あらすじ>
    銀次郎の同業者・青葉が殺された。
    青葉が特ダネを追っていたことを知った銀次郎はそのネタを追う。
    手がかりは青葉のカメラに写っていたボンテージの女性。
    写真の場所が秋葉原近辺だと突き詰め、銀次郎は友人の
    阿部に会い協力を仰ぐ。

    阿部は秋葉原に詳しくアニメ好き。写真の女性が着てたのは
    ボンテージではなく映画アベンジャーズのブラックウィドウの
    コスプレだったと判明し、コスプレショップで聞き込みし、
    銀次郎は女性の手がかりをつかむ。

    調査を終了し銀次郎は阿部の家で昼食をとることに。
    そこで突如、銀次郎は阿部に刺され、倒れる。。。
    青葉を殺したのは阿部だった!
    一体なぜ?(ここまでで全体の1/3)


    <オチ>
    残り2/3は銀次郎登場せず。
    保守派の政治家の息子・兼人に恋をした薫の物語。

    ある日、薫は青葉から兼人について聞き込みを受けた。
    そのことを兼人に報告し、兼人は周辺を調査して、
    青葉に情報を売ったのは兼人の友人・阿部だとわかる。
    兼人は薫を連れて阿部と会い、阿部を問い詰めた。
    その後、兼人は薫を誘い秋葉原でデートした。
    そして2人は付き合うことに。
    でも度重なるデートで薫は兼人に弄ばれるようになり、
    しまいには成人映画館内で犯されたりもした。
    それでも薫は幸せだった。

    そんな中、遂に青葉は兼人と対峙し、兼人に写真を突きつけた。
    その写真は映画館内で兼人と薫がSEXしてる隠し撮りの写真で、
    『兼人が同性愛者である』
    というスクープだった。

    薫は実は男だったという叙述トリックで、
    兼人の前の恋人が阿部で、阿部は嫉妬で青葉に兼人の情報を売った。
    兼人は阿部に会うとき、阿部に自分のことを忘れさせるため、
    恋人同伴のフリをするため薫を連れてきたのだった。
    保守派の政治家の息子が同性愛者だという真実をマスコミに知られたくないため、そして兼人のために、阿部は青葉を殺し、銀次郎を刺したのだった。

    銀次郎が刺された現場に兼人と薫がやって来て、薫が通報し、銀次郎は何とか一命を取り留めた。

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    2014年09月26日
  • 頭蓋骨の中の楽園(下)

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    ネタバレ

    過去二作『記憶の果て』『時の鳥籠』は必読。
    登場人物の誰もが狂っています。
    特に、こんなに狂った探偵さんは初めて見ました。
    数多くの自殺、殺人の関係性が見どころ。
    どこまでも広がっていくシリーズの世界観にハマリまくっています。

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    2014年09月17日
  • 時の鳥籠(上)

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    ネタバレ

    感想は下巻にまとめて。
    それにしても長い前奏でした。
    帯に森博嗣さんの推薦文が載っていて、テンション上がりました。

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    2014年08月14日
  • 彼女の倖せを祈れない

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    唐突な出だし、途中淡々とした展開でどうかと思ったが意外な結末。ちょっと無理やりな感じもするがやられた感。

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    2014年07月05日
  • 彼女のため生まれた

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    主人公が、同級生が母親を殺した動機を解明していくんだけど、面白い!
    一度解明された真実が、終盤で覆されるのも、予想してなかったのでびっくり。

    でも、ラストはやっぱり切ない…

    「彼女は存在しない」みたいな読後感の悪さは無いけど、主人公が哀れで。
    事件は解決したけど、結局、ひとりぼっちになってしまったのが、ね。

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    2014年07月03日
  • 彼女の血が溶けてゆく

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    「彼女のために生まれた」の方を先に読んでしまっていたので時系列が逆になってしまいましたがそれでも楽しめました。
    このシリーズはテンポがよくて、ついページを読む手が止まらなくなってしまいます。とても面白い!
    この結末は本当によめず、まさにどんでん返しでした。そこまで乗り込むか、と。多少無理があるというか現実味のない結末だとは思いましたが、それでも面白かったです。
    気づけば最近このシリーズばかり読んでます。これは当たりでした。

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    2014年05月26日
  • 彼女の倖せを祈れない

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    桑原銀次郎のシリーズ。前回登場したとあるライターの死から始まる事件。なんと三分の一くらい読んだところで、シリーズ最大の衝撃と驚愕が! え、なんなのこの展開はっ! 愕然。
    で、続きが気になってだーっと一気読み。うわあ、やられた! まさかね、この期に及んでこのネタに騙されるだなんて思いもしませんでした……おそらくミステリを読み慣れてる人ほど、これに引っかかって悔しい思いしちゃうかも。

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    2014年05月12日
  • 彼女の血が溶けてゆく

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    若い女性が医療ミスで死亡したとして主治医の女医が提訴された。
    その死亡事故がミスではなかった事を明らかにしようとするフリージャーナリスト。
    彼は提訴された女医の元夫であった。
    調べていくうちにさまざまな事実が発覚する。そして最後に明かされる人為的なリード。

    ジャーナリストの独りよがりなところも見られるが、次々と明かされる事実にページをめくる手が止まらない。

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    2014年03月06日
  • 彼女の血が溶けてゆく

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    人間関係が複雑。このオチにするためにやむえない構成。面白いと思うがもっと展開が早く、謎も多い方がジェットコースタームービー的でよかったかも。

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    2014年02月02日
  • 眠りの牢獄

    Posted by 読むコレ

    以前に読んだ作品がイマイチ自分には
    合わなかったので以降...スルーして来たのですが、
    何故か気になって手にした今作...。
    うーむ..面白いです。

    主人公は講談社ノベルスを主舞台に執筆する
    ミステリ作家「浦賀」。なんだか私小説を
    思わす設定ですがその更に上を行く奇妙なストーリー。
    かつての恋人「亜矢子」とともに階段から落下した
    浦賀と亜矢子だが、亜矢子だけが昏睡状態に陥り
    数年経ても意識は戻らず。その亜矢子の兄に
    呼び出された、当時、同じ夜を過ごした友人3人と
    ともに地下シェルターに監禁される。
    さらに同時進行で恋人に振られた女性による
    交換殺人が進行。この2つの接点。そして
    監禁された浦賀たちの行方...。

    交互に2つのストーリーが進行し、後半に
    突如として2つが交わるのですが、そこから先に
    更に異様な展開が待ち受け、こちらを困惑させます。
    骨格もシンプル、登場人物も極端に少ない中、
    クロースアップマジックのような手際で見事に
    騙されてしまいました。鮮やか。

    ひとまず、ノンシリーズものから追っかけて
    読みたくなってしまいました。

    ただ、以前に読んだ作品「記号を喰う魔女」で
    苦手意識を持ったあるシーン...は今作でも出てきましたw。

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    2013年04月09日
  • 眠りの牢獄

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    ネタバレ

    トリックは衝撃的というほどではないけど、しっかり騙されました~
    構成や伏線など、よくできた小説だと思います。
    結末は、この後を想像すると…個人的にはかなり切ない。
    短めで、文章も読みやすく、一気読み。満足です。

    ※多少、グロい描写・刺激的な描写あります。

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    2025年09月19日
  • 学園祭の悪魔

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    確か、この話の前の話を読んでいたはず。何となく記憶があります。その話をもう一度読みたくなりました。この話の続きがあるのだろうか。

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    2012年11月16日
  • とらわれびと

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    ストーリーよりも表紙について語っていいかしら?
    これ、すごいよね。
    よく出版できたな、と。
    ドグラマグラと同じくらいの衝撃でした。

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    2012年02月28日
  • 女王暗殺

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    なんというか、もしかしたら傑作かもしれない。
    しかし、浦賀だからこその作品ですね。
    もしかしたら動き始めたのでしょうか?
    安藤直樹が登場しましたね。まだちゃんと登場していないですが…

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    2012年01月17日
  • 地球平面委員会

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    電波な美女に電波なサークルに誘われる話。SOS団かよと突っ込みたくなる本作は、あの作品の一年前に刊行された。
    しかし、まあ、浦賀作品とは思えないほど健全でびっくりした。これはこれで好きだけれど。

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    2011年02月04日
  • 女王暗殺

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    一見何の繋がりも無い人々が、ラストに向けて収束していくのが浦賀流。最後のどんでん返しもさすがの一言。ついに出てきた安藤君が気になります。続きを早く!

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    2010年12月04日
  • 地球平面委員会

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    この作品はクルッテル作品ではあるけれども
    十八番表現は一切なしです。
    性表現も未遂どまりですので
    比較的健全(?)かな。

    まあ、基本ジョーク作品です。
    彼のハヤカワ文庫に対する
    知識に関して脱帽です。
    よくあの有名作家の背の色を
    知っていましたな。

    事件は起きますが、
    はっきり行って動機は稚拙です。
    まあ、メインがジョークですから
    そこのところは元から
    期待するものではないです。

    それと最後はどうなった?
    と怒り出す人がいるかもしれません。
    最後のあれの最後の項目を
    よくご覧ください。
    それが最後の結果です。

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    2010年10月21日