浦賀和宏のレビュー一覧
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ネタバレ<あらすじ>
ライターの銀次郎が昏睡状態から目覚めると男が現れ、
「この病院で昏睡状態から目覚めた人は自殺する」と言われる。
その男の奥さんは同じ病院で昏睡状態から目覚め、半年後に自殺したという。
しかもその奥さんの前にも3人、昏睡状態から目覚め自殺したという。
そこで銀次郎が過去自殺した人の親族に会って話を聞くと、
「知里アシ」という霊能者の女性の魂が乗り移っていると言い出す。
知里アシ自殺→1人目が目覚めた後すぐ自殺→2人目が目覚めた後すぐ自殺→3人目が目覚めた後すぐ自殺→銀次郎が目覚める
という流れになっていて、それぞれ時間的に自殺した直後に次の人が昏睡状態から目覚めていることから -
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ネタバレ.
<あらすじ>
7年間行方不明の八木剛。
当時24歳で、高校時代の友達と樹海に旅行に行くと言って出て行ったっきり。
八木剛の母・法子は、息子は死んだと失踪宣告を申し立て、保険金を請求した。
八木剛の生死を調査することになった保険調査員・琴美。
その中で、八木剛は2年間まで小説家として生きていたことが判明する。
失踪した7年前から2年前までシリーズ物を出版。
ペンネームは浦賀和宏。
最後の作品名は『生まれ来る子供たちのために』
※作者本人が過去作・松浦純菜シリーズ(主人公の名は八木剛士)
さらに調査していく中で、八木の高校の同級生・矢沢も八木について調査していることが判明し、琴美は矢沢と -
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"記憶の果て"(上)(下) 浦賀和宏著 講談社文庫(2014/03発売)
(1998/02発売 講談社ノベルス、2001/08発売 講談社文庫)
・・・第5回メフィスト賞受賞作。自殺した父親の部屋のパソコンを立ち上げた高校生安藤直樹は、
そこに”裕子”と名乗る人工知能を発見する。
人間の物らしき記憶を持つ裕子を調査するうちに直樹は自分の過去とも直面する。
”裕子”の正体とは?
・・・”裕子”の正体はともかく、安藤直樹の過去については実際にありそうな話なんで痛々しい。
・・・あと、この作品には”キーボードのないライディーン”という珍妙な曲も登場します。
(実際に登場人物 -
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利根川でイルカを見たという少女。誰も信じないその事実を確かめるために現地を訪ねた少年少女たちの、4日間の冒険と思い出。
……だけならば少し苦くても爽やかな青春ミステリで終わったはずなのに。それを発端としてその後に起こる悲劇には絶句。まあこのタイトルだけで平和じゃないことは分かっていましたが。
なんだかどこかで見た覚えがある企業が登場したりもしますが。まさかそんな凄まじい真相が待ち受けているとは想像もできませんでした。うわああ、何これ。何この酷すぎる展開は(誉めてます)。でも読後感はなんとなく穏やかという気がしないでもなく。ある意味、純粋な愛の物語、なのかも。 -
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脳内でグルグルまわる安藤シリーズ、しかし螺旋階段のような、メビウスの輪ともまた違う世界軸。
『記憶の果て』『時の鳥籠』『頭蓋骨の中の楽園』を読むと最新作でありノン・シリーズ作『姫君よ、殺戮の海を渡れ』に通じるものが確かに感じられる。
安藤が最後にこの事件を解く時に明かされるこの小説世界の構造は、著者である浦賀さんが時折自著で出してくるメタ構造と小説家が出てきて小説を書いているということに直結しているようにやはり感じられる。
故に今だからこそ文庫化され読むことで伝わるものがあるのだろうとは思う。これが1999年ではやはりは速すぎたのではないか。あとこの安藤シリーズ三部作を読んでいると世界観は『リ