浦賀和宏のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
ー あなたは自分の《力》に気付いていなかったはずよ。〈力》があるからこうやって外に出ないで引きこもってるなんて嘘っぱちよ。あなたは《力》と関係なしに世の中と関わるのを諦めた。その後に自分の《力》に気付いたの。あなたはその時、心の底から喜んだでしょうね。世の中に負けて引きこもってるんじゃない。この《力》のせいで俺は外に出られないんだ。そう自分に言い訳することができるんですもの。 ー
《力》の存在が意外と事件と関係しているので、《力》の前提がミステリーの前提なんだな。《力》が本物かどうかの検証も必要なので、これは事件解決の難易度が上がるなぁ〜。まぁ、ミステリーの謎を解く気はあまりないので、これは -
Posted by ブクログ
途中まで面白く読めましたけれども、ラストがなぁ…まあ、浦賀作品はいつもラストが微妙なんですよね! 腑に落ちた、という感じにはならなくていつもお茶を濁されている感じがして…まあ、中途までは面白く読めたし、イイかな…社畜死ね!!
ヽ(・ω・)/ズコー
これが遺作となるわけですか…すごいタイトルだなぁ、と店頭で見かけた時には思いましたね。川崎は僕の住んでいるところから比較的近いんですけれども、そういえばあまり訪れることなく今日までやってきましたね。この本を読んで川崎と言う街に興味が沸いてきました! けれども、この小説にもあるように、実際悪いイメージ通りというわけでもなく、訪れてみれば普通の街な -
Posted by ブクログ
ある意味青春ミステリで、ラブストーリーになっていくのかな。シリーズを通して読むぞ、と決意。
事件に巻き込まれ、さらに自分の境遇から世間に憎悪と被害妄想を抱く八木剛士。彼と松浦純菜の出会いから始まる物語を彩るのは、女子高生連続殺人事件、そして桜の木の下に死体が埋まっているという噂。お互いに他者にない「力」を持っていると言う純菜に引きずられるようにして事件に巻き込まれていく剛士は本当に「不死身」なのかどうか。とにかく気になる要素がいっぱいで、これら全部うまくまとまるんだろうか、と思いますが。いくつかの謎は続編に残しつつも、ミステリとしてはオーソドックスな着地点でした。
あれやこれやのものに対する剛 -
Posted by ブクログ
最後は話が二転三転……
主人公、小説家の冴子の元に学生時代の友達、亜美から連絡が入り久しぶりに会う事になった、正直亜美はそんなに仲が良いとは言えない。顔もぼんやりとしか覚えていない、でも、わざわざ実家に連絡して自分の連絡先を聞いたと言っていた。
ある日亜美から彼氏タケルを紹介される。
タケルは見た目がカルい。あまりいい印象は持たなかった。
何か不穏な雰囲気に冴子はタケルを調べる事に。
色々調べていくとタケルの周りでは死人が多数出ている。
亜美にも伝えるが信用しない。冴子は独自で調べていくとタケルは自分と接触する為にわざと亜美と知り合ったというところまでたどり着く。
昔あった鈴木家殺人事件にも -
Posted by ブクログ
「もしあの時こうしていたらどうなっていたのだろうか」
――意味のないことだとはわかっていても、人は取らなかった選択の結末に想いを馳せてしまう。
そこから着想を得て、本書はなんと「Aの場合」「Bの場合」の2つの物語を交互に書こうというのだ。それも「犯人が事件後に目撃者を殺していた場合」と「殺さなかった場合」だというのだから、物騒な話である。
主人公は私怨から人を殺してしまう。用意周到に偽装工作を考え、計画的に殺人を実行したにもかかわらず、帰路の道中で目撃者を「ひき殺してしまう or ひき殺しそうになる」。物語はここからスタートする。
犯人視点で物語が進み、最初の辺りは2つの世界で共通する部分も -
Posted by ブクログ
ん?実際にあった事件の話?
作家、花田欽也は実妹を愛し体の関係を続ける。
しかし妹は勤めている会社の屋上から落ちて死んだ。警察の検証は自殺との事だったが花田は自殺という事に疑問を持ち妹の婚約者奥津に疑いをかけ独自に調べる。
奥津に妹との関係がバレ花田は奥津を殺害する。
奥津の死体を車に乗せてどこかに隠しに行こうとする途中、目撃者に出くわした。
その後話がAとBに別れる
A目撃者を轢き殺した場合
B目撃者を轢き殺さなかった場合
AとBが順番に続いていく。
初めて読む作家さんでした。
タイトル「if」の通り、もしもこうだったらというAとB別々の話が続いて行きちょっと頭がこんがらがったけどなんと -
Posted by ブクログ
ネタバレAB2つのIF話が交互に描かれる物語。
『彼女の倖せを祈れない』『彼女の血が溶けてゆく』で主役だったフリーライター・銀次郎が中盤以降登場する。
<あらすじ>
小説家の加納は、愛する妹・彩の自殺に疑惑を感じていた。
そして調査により、妹の婚約者で会社の同僚の奥津が、会社の同僚たちに加納と妹は肉体関係があると風潮したことが判明。
妹はそれを苦に自殺したと判断した加納は奥津を殺害。
その偽装工作を終えて家へ帰ろうとした時、加納の運転する車の目の前に突如男性が現れて、、、、、。
ここから物語は2つに分岐する。
A・・・男性をひき殺してしまった場合
B・・・男性を轢かずに済んだ場合
AB2つの話が -
Posted by ブクログ
医療事故を報じる裁判提訴の記事から始まる本書、文庫430ページを一気読み。二転三転するストーリーは読む者を引きずり込む。
元妻による医療ミスで死亡した患者の周辺を探る主人公・銀次郎。次々と明らかにされる患者の怪しい行動。患者の周りの胡散臭い人々・・・。いやぁ、謎が謎を呼び、飽きない。この手のミステリーにしては、人物の内面もよく描けてる方だと思う、
銀次郎が調査する過程で自殺者が一人だけ出るが、その他は医療ミスで死亡した患者しか死者が出てこないところも、なかなか新鮮。五人も六人も、次々と殺されるミステリーと違って、かなりリアリティのある描写だ。
中盤で、「あ~、そういう事だったのか!」と思