浦賀和宏のレビュー一覧

  • 時の鳥籠(下)

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    「記憶の果て」の後日譚ともいえる内容(すでに本書を読み終えた方にとっては、この表現には違和感を覚えられるでしょうが)で、前作を読んでから読むのが必須だと思います。
    前作で投げかけられたままの謎が明かされたり、脈絡なく見えたエピソードが思わぬところで相互にリンクを見せる様が、読んでいて快感を覚えます。
    詳しく話そうとすると、どうしてもネタバレになり兼ねないので、あとは読んでくださいとしか言えません。
    ラブストーリーであり、SFでもあり、そしてやはり疑いなく紛れもなくミステリーである本作。
    オススメですよ。

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    2014年06月02日
  • 時の鳥籠(上)

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    前作の「記憶の果て」と同様、読み始めたら自分でもビックリするほどのハイペースで、上下巻を読み切ってた。
    詳細レビューは下巻で。

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    2014年06月02日
  • 彼女の倖せを祈れない

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    なかなか面白いミステリーだった。ライター・桑原銀次郎シリーズ第三第。

    銀次郎が、元ライバル誌の同業者の殺害事件を追ううちに事件の背後にある暴いてはいけない秘密へと近付いていく…

    ストーリー展開が非常にダイナミックであり、結末へと雪崩れ込む怒涛の展開に思わず物語に引き込まれてしまう。

    『彼女の血が溶けてゆく』『彼女のために生まれた』に続く、驚愕のミステリー。

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    2014年04月15日
  • 記憶の果て(下)

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    「姑獲鳥の夏」と「すべてがFになる」に「フリッカー式」を足し合わせたような衝撃。
    エンディングを二回読み返したけど、まだ全てを理解できていないし、解説にもあるとおり「最後まで読んでも説明されない重要な謎が少なくとも二つある」。
    当然、それは二人のある女性に関連することやと思うんやけど…
    シリーズ!?続編で初文庫化となる「時の鳥籠」(上・下)が5月に刊行されるらしいので、とりあえず悶々と、それを待つしかないみたい。
    それでも、全てが理解できるかの不安はあるけど…

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    2014年04月06日
  • 記憶の果て(上)

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    ネタバレ

    読み進めるほどに、先がどうなるのかにワクワクすると言うより、よからぬ物が待ち受けているような漠然とした不安が募ってくるのに、読むのが止まらない。

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    2014年04月06日
  • 彼女の血が溶けてゆく

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    この本、とっても面白かったです。



    原因不明の突然死をした女性の謎を探るライター、銀次郎。

    そこには、彼の元妻(医師)がかかわっていたが。。。

    果たして、医療ミスなのか?それとも未知の病なのか?

    血が溶ける病気とは、一体。。。?!

    ページをめくる手が止まらない!



    休日の前の夜にお読みください(笑)

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    2014年02月08日
  • 彼女の血が溶けてゆく

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    おもしろかったおもしろかった、とにかくおもしろかった!!


    最後のほうに、詰め込めすぎな印象。
    個人的には、もうすこしボリューム増やして丁寧に読みたかった。

    ストーリー事態や、医療用語など
    内容は難しかったけど、要所要所に適度に説明が入っていて、
    サクサク読めた感じがした。



    読んだ後の爽快感はあまりないけど、
    とにかく読み応えのある1冊だった!

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    2014年01月22日
  • 彼女のため生まれた

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    ネタバレ

    『彼女の血が溶けてゆく』でも主役だったフリーライター・銀次郎の物語。

    <あらすじ>
    銀次郎の母親が殺された。
    犯人の名は渡部常久。銀次郎の高校の同級生だった。
    しかも渡部は犯行後すぐ飛び降り自殺した。

    渡部が母親を殺した動機も判らぬまま迎えた葬儀の日、
    渡部の姉・嘉奈子が、渡部の遺書を持って現れる。

    その遺書には犯行の動機のほかに、銀次郎が失職するほどの内容が
    書かれていたから売ってやる、と銀次郎を恐喝してきたのだ。
    しかし全く見に憶えのない銀次郎はそれを断る。

    すると後日、その遺書がネットに流出。嘉奈子が別のフリーライターに売ったのだ。

    遺書の内容は、
    高校の時、銀次郎が同級生の赤

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    2014年01月20日
  • 彼女のため生まれた

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    『彼女の血が溶けてゆく』と同じライターの桑原銀次郎を主人公にした書き下ろしの傑作ミステリー。銀次郎の母親が銀次郎の同級生により殺害されるという衝撃的な事件の裏に潜む真相とは。

    次々明らかになる驚愕の事実と誰が悪人なのか解らなくなる二転三転の展開は前作を遥かに凌ぐ。特に終盤の展開には背筋が寒くなった。そして、最後にタイトルの意味を知ることに…

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    2013年10月22日
  • 女王暗殺

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    「義務だったり、不自由だったり、人間はそういう諸々の制約の中で生きている。食うために働くのも、勿論それが生き甲斐になっている人もいるだろうけど、大多数の人間は仕方がないからやってるんだ。働かなくとも生きていける。金が空から降ってくる。そういう人生を選択出来るとしたら、多くの人間は諸手を挙げて喜ぶに違いない。でも、それで人間は一つ不自由を失う。俺達は、毎日買い物をして過ごしている。別に派手に遊んで暮らしている訳じゃないけど、金を稼ぐ生活費ではなく、金を使う生活であることは確かだ。そんな俺達はーどうして一緒にいるんだろう?」今回も面白かった。それにしても、これは全体の中のどこに位置付けされているの

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    2012年11月19日
  • 萩原重化学工業連続殺人事件

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    『他者の自我の存在を確かめる方法は、ない。自分のような喜怒哀楽な他人に存在していると、一体どうして分かるのだろう。他人は全員ロボットで、喜怒哀楽を持っているふりをしているだけではないのか?どんなに手段を尽くしても、観察できる自我は、自分のものだけだ。他人の自我を確認する術はない。絶対にないのだ。他者に行くことは宇宙に行くより難しい。いや、そんな次元ではない。他者には行けないのだ。』安藤が一回も出てこない。新シリーズもだいぶ飛んでるけど面白い。

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    2012年11月18日
  • 透明人間

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    「みんな、ただ生きているだけだ。ただの人間だ。特別な存在など誰一人いやしない。俺達が生きているのは、ただの現象だ。雨がふったり、雪がふったり、風が吹いたりするのと、なにも変わらない。人間なんか、宇宙のゴミだ。虫けらだ。それを認めることができないから、自殺など考える。自殺という行為は、自分の人生に意味や価値を見いだしたい人間の思い上がりだ。」第7作目。個人的にはシリーズ最高傑作。名探偵の推理か、透明人間が存在するか、いずれにしても楽しめる作品。

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    2012年11月15日
  • 学園祭の悪魔

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    「名探偵は事件を解決するためだったら、なんだってする。だったら事件を解決するためには、殺人だって厭わない名探偵がいたって、決しておかしくはないのだ。犯人を誘き寄せるためには、人だって殺す究極の名探偵がー。」とんでもない展開だけど、面白い。

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    2012年11月11日
  • 記号を喰う魔女

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    「分かっているでしょう?暴力のない所に、本当の言論なんて存在しないことを。テロルが頻繁に発生する国には本当の言論と文学というものがあるのよ。作家は命を懸けて小説を書いているんだから。言論の自由という言葉は、そういう国でこそ初めて光り輝くのよ。でもこの国はそうじゃない。自由で、平和で、弛緩して、言論の自由と無責任を取り違えて、言いたいことは言うけどそれには責任持ちませんという態度を貫いている。本来、言論は暴力であり凶器であるということを皆忘れてしまっている。そんな国では本当の言論も、成熟した文化も成立しない。何の危機感も、緊張感もないもの。」5作目も面白かった。ミステリというかバトロワだったけど

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    2012年11月10日
  • とらわれびと

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    「誰だって自分が嫉妬しているなどとは思いたくないものだ。嫉妬は卑しい感情とされているからな。嫉妬などしてはいないと私に言うのは構わない。本音と建て前の使い分けの出来ない人間は、只の愚か者だ。だが自分自身に建て前は使うな。」シリーズ4作目。シリーズが進めば進むほど面白くなる。

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    2012年11月08日
  • 記号を喰う魔女

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    個人的に、小説は媒体が文字だけだから割と記憶としては残りにくいんだけど、この本はちがった。
    時が経っても、血や嘔吐や海辺での出来事などの情景が鮮やかに思い出された。
    あまりにも鮮明すぎて、この記憶を漫画だと勘違いしたくらい。

    名作っていうのは、たとえ内容がどうであれ、記憶に残るものだ。
    私の脳に、間違いなくこの小説は下品に傷をつけている。

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    2012年03月02日
  • 女王暗殺

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    前作「萩原重化学工業連続殺人事件」のシリーズ第2弾。
    ミステリーではなくサスペンス?

    謎の父からの莫大な仕送りで母と生活してる心臓手術を行った男A。
    若くして執筆した小説が売れて、小説家を目指すが2作目以降一切売れず、自分の方向性を見失いつつある男B。
    共に人間関係に歪みを持ったAB2人の視点で物語が展開する。
    Aは記憶喪失の女性と出会い、Bは小説のファンである女性と出会う。
    Aは母を殺した犯人を追いながら、手術をした病院と両親の謎に迫り、Bは今までの恨みを、ある人物の暗殺に向ける。
    そしてAとBの物語が交錯する。

    病院と萩原重化学工業の関係があり、「安藤直樹」シリーズとも関係が?
    次回作

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    2010年02月05日
  • 生まれ来る子供たちのために

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    浦賀和宏さんの作品にはまったのは、デビュー作【記憶の果て】から。
    最初の一文に酷く衝撃を受けてはまった。
    あの出だしは、今でも忘れはしない。


    この作品は、『松浦純菜シリーズ』最終巻。
    飛び飛びに読んできたから、正直???な箇所もあったけど、
    読んでよかったと思う。

    最後の、剛の秘密に大きなショックを受けた。
    顔が尋常じゃない醜さであるという描写はシリーズ一作目から描かれているし、
    ストーリー展開においてもそれなりの重要さを占めてはいるが、
    その詳細について語られてはいなかった。

    最後の最後、顔の秘密を知って、あまりの衝撃に鳥肌が立った。
    わざわざ云う事じゃないと剛は考えていたのか。

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    2009年11月16日
  • 浦賀和宏殺人事件

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    なかなかおもしろかった。 劇中作が注釈がつくほどかなりマニアックな内容だが、これはこれでよかったと思う。

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    2009年10月04日
  • さよなら純菜 そして、不死の怪物

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    思い出せ、あの日の屈辱を。
    不登校になるまでに受けたはずかしめの数々を。
    唯一の心の支えだった愛する純菜。
    彼女と結ばれることがもはや不可能なら、俺にはこれ以上失うものはないのだ。
    『この恨みはらさでおくべきかリスト』に載ったすべての連中に復讐の鉄槌をくだすときがきた!

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    2009年10月04日