浦賀和宏のレビュー一覧

  • ifの悲劇
    目撃者を殺した場合/殺さなかった場合の2パートに分かれて交互に物語が進んでいくという、面白い書き方で興味をそそられました。
    途中で頭がこんがらがりましたが、最後に真相をまとめてくださっているので、今までの謎が上手く整理されました。そんな事になってるなんて終盤まで全然気づかなかった…!
  • 眠りの牢獄
    推理するのに伏線は結構あったように思った。登場人物が苗字だけだったりフルネームだったり所々。推理しながら読んで偉そうに分かったように読み進めましたがほぼ外れ。面白かったです。先入観が邪魔した。賢くなさそうだと思ったら結構色々考えてたり。巧妙なこと考えてたり。
    すらすら読めてすごく好きな作品でした。
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  • 彼女は存在しない
    私の読書体験で最も影響を受けた作家。
    この小説は三度目。
    色褪せない面白さ
    浦賀作品の中でも、浦賀節と大衆性が同居した稀有な作品。
    たくさんの人に読んでもらいたい。
    そして、この小説が気に入った人はぜひ「安藤直樹シリーズ」を読んでもらいたいです。
  • 彼女は存在しない
    途中から少しずつその気配があった…といえばあった気がしますが、この結末は想像できませんでした。正直文章は説明がリアル過ぎに感じられるところがあんま好みじゃないのですが、話的には凄く面白かったです。浦賀和宏先生、他の小説にも期待です。
  • デルタの悲劇

    いまだに信じられない

    生前の浦賀和宏作品を知っている人ならこう思うだろう
    「追悼 浦賀和宏」さえも浦賀和宏いつもの悪仕掛けだなと
    それにしても本を開くと、これまでの作品以上に念の入った、リアリティのある導入。
    浦賀和弘は本書上梓後死んだという母親による前書き。物語の内容は置いておくが、後書きもただの後書きではなく仕掛けが...続きを読む
  • デルタの悲劇
    公園の池で発見された少年の溺死体。悪童3人組によるイジメの結果と疑われるが影の薄い少年の事件は未解決のまま時が過ぎた。それから10年後、少年の幼なじみを名乗る男が3人の前に現れる。事件の真相を暴こうとする者と隠そうとする者の攻防、三角形の悲劇の始まり。

     冒頭で度肝を抜かれる。この「デルタの悲劇」...続きを読む
  • 姫君よ、殺戮の海を渡れ
    キャンプから帰ってきた妹が、キャンプでイルカを見たと言う。行われたのは、群馬。
    当然誰も信じないなか、兄の敦士は友人と妹とともに群馬へ向かう。

    前半は、ややテンポ遅めのイルカ捜し。だが、少しずつ絡み合ってくる関係性が微笑ましかったり痛いたしかったりで、十分に楽しめる。妹に干渉しまくる主人公の拗らせ...続きを読む
  • 彼女は存在しない
    これはすごい、、
    トリックがすごすぎて感動してしまう
    物語が面白すぎて一気読みしてしまうんだけど、
    最後の展開で何回も読み直して、え?と
    思いながらも読み進める。
    そうゆうことなの?と思ったら
    物語が終わる。
    このトリックを詳しく説明はしない、
    ふわっとした感じ嫌いじゃない。
  • ファントムの夜明け
    一年前に別れた元恋人(健吾)が失踪した。
    果たして、彼はどこへ行ったのか、あるいは...

    行方を探す私(真美)に起こる不思議な現象。
    頭の中に誰かの声が聞こえる、それは、幼い頃亡くなった双子の妹(麻紀)の声。

    死者の声を聞く異能の力を持った真美。
    彼女の異能の力(サイコメトリー)により、次々と明...続きを読む
  • 記憶の果て(下)

    読んでいて感情や自分がバラバラになっていくような壮絶な心の動きがあった。
    多分、書き出しの時は文章に拙さを感じたけど、どんどん自分が没入していくような、そんな感覚で、なだれ込むようにラストまで読んでしまった。
    読んでいる間、今までの辛かったことやおぞましい思い出などがあれこれと胸に浮かんでは消えて...続きを読む
  • 頭蓋骨の中の楽園(下)
    圧巻。
    前作までの恋愛、青春、SF要素を残しながらも、今作ではミステリとしての魅力が非常に増しており、エンタメ小説としても楽しめる。
    しかも前2作から複雑に絡み合う謎もついに解かれるのだから、本書は単体としての面白さとシリーズとしての面白さが見事に融合した作品と言える。

    連続首無し事件の、そして『...続きを読む
  • デルタの悲劇
    これが生前最後の刊行作品だったのか……と思うとなんだか微妙な心地になります。殺されちゃってるんだ、浦賀さん!
    殺されたミステリ作家が遺した、事実に基づく作品「デルタの悲劇」。小学生時代に悪童三人が関わったいじめと死亡事故。事故として処理されたことに安心し鳴りを潜めていた三人に、十年の時を経て迫る追及...続きを読む
  • 彼女の倖せを祈れない
    なんて奇麗だったろう。
    やはり、浦賀さんの書く男性像は自分も一緒に恋をしてしまったんじゃ、と思うほど。

    ラストまで気が抜けず、
    さり気ないカミングアウト。

    心を打たれました。
  • 彼女は存在しない
    多重人格の本を初めて読んだ。面白くて気づいたら全ページ読んでいて、最後の最後まで騙された!本で読むための作品。
  • 眠りの牢獄
    短くて読みやすくてサクサクです。
    浦賀和宏さん、亡くなられていたのですね。まだお若かったので、ショックです。
    他の作品も読んでみようと思います。
  • 殺人都市川崎
    神奈川県川崎市を舞台に繰り広げられるサスペンスホラー小説、浦賀和宏氏の遺作です。
    川崎は仕事の関係で縁があり、凄まじい書名ですが手に取りました。
    川崎市川崎区が他区と比べて極めて治安の悪い底辺の地域として描かれ、実際の川崎区民は読んでどう感じるのだろうかと少々不安になる内容です。
    川崎市幸区の一家殺...続きを読む
  • デルタの悲劇
    度肝を抜かれた。ゲームで「真のエンディング」というものがあるが、それを小説内で味わえた。記憶に残る作品を残してくれた浦賀さんに合掌。
  • デルタの悲劇
    ちょっと怖いけどめっちゃ面白かった。途中内容に違和感感じながら読み進めて、解説読んでやっと理解。2回読み直した。
  • 生まれ来る子供たちのために
    ー その瞬間、関東上空に、第三国から飛来した、無数の核ミサイルが炸裂した。

    すべての事象には、始まりと、そして終わりがあ
    った。地球はこれで役割を終えた。

    地球とは天国移送が始まるまでの仮の惑星に過ぎなかった。我々の地球での人生の目的とは、即ち、ハルマゲドンの後、天国移送に参加することでしかなか...続きを読む
  • 松浦純菜の静かな世界
    ー 人はなにかを失うと、違うもので埋め合わせるものよ。生きていく限り、それがずっと続く。大切な人を失っても、身体が不自由になっても、その代わりとなるものを生み出す《力》を、人間は持っている。あなたはあの瞬間、妹さんを失った。だから、《力》が目覚めた。人間なら誰しも、潜在的に眠っている《力》が。 ー
    ...続きを読む