松尾由美のレビュー一覧
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ネタバレ日常のちょっとした出来事を推理しながらお話が進む恋愛ミステリーです。
恋愛なのに、ミステリー?というところが意外性があって面白そうなのと、
表紙が可愛くて手に取りました。
話の流れとしては、主に、
花屋で働く智花さんがお客さんと接する中であったことを、
同居している小説家の嘉信さんに話して
どういう理由や事情があったのか推理している。
(それだけではないが)
お互いを大切にする恋愛をしていて、
強い感情で恋する というより、
大きな愛情で相手の幸せを思っている 愛 という風に感じます。
2人の求めるものが似ているのだとは思いますが、
こんな風な、時には喧嘩をしても、相手を大切にし続け -
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アミの会によるアンソロジーを読むのは4冊目ですが、これもどれもじんわり涙するお話が多かったです。特に「猫への遺言」柴田よしき著が良かったです。定年退職した老夫婦の夫がコロナに感染し、急逝してしまう。
その後、妻がみつけた3通の遺言書。妻への遺言書は、読まれるはずのないものだったのに急逝だったために読めてしまう。知らなかった夫の本心。最後に猫への遺言書で、また涙でした。
自分と重ねて何とも言えない気持ちになりました。
「青い封筒」松村比呂美著も良かったです。
あんなお手紙もらってみたい。親子、夫婦もこんなふうに、積み重ねていくものだよなと思いました。
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部屋の壁の穴から、1年後に生きているシラノと名乗る男性に話しかけられ、とあるお願いをされる話。
志織と、そのお願いに関わったマンションの隣人である平野の2人は、シラノが一体誰で、何の目的があってそんなことをするのか推理する。
そして突き詰めたある事件をきっかけに、パラドックスの回避をするために奔走する。
彼なの?彼じゃないの?とヤキモキさせられる。
「ちょっと失礼」の意味が分かった時はクスッとなった。
作品の内容から、ずっと前に無料のウェブ漫画で読んでいたことを思い出した。
まさか元が小説だったとは知らず、しかも最後まで読めてなかったので記憶もそんなになかったが、原作で読めてよかった。
【男は -
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人工子宮の使用が当たり前になった世の中で、あえて自らの身体で妊娠・出産を経験しようという妊婦たちが集められたバルーン・タウンを舞台にした連作ミステリ。妊婦ならではの着眼点やトリック満載の作品です。
妊婦たちが平和に日常を送るバルーン・タウンだけれど、人間の営みの中で必ず事件は起こるもの(笑)。幸いにしてそれほどに物騒で凄惨な事件は起こらないものの、社会への痛烈な皮肉なんかもあって、軽くはない読み心地です。
お気に入りは「バルーン・タウンの密室」。ほぼ密室で起こった知事襲撃事件、犯人の出入り可能な空間はあったものの、容疑者たちはサイズ的に誰も通ることができなかった、というシンプルなようで難解な謎 -
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「アミの会」のアンソロジー。
『初めて編』ということで、七編のストーリーは、初めて訪れる旅先での初めての食べ物が登場する。
料理が美味しそうだったのは、乗り鉄・食べ鉄にも嬉しい「下田にいるか」坂木司さん。なんと言っても下田なら行けそう!と思えるのが嬉しい。観光も楽しそう。
もうひとつは、サハリンでのロシア料理がたっぷりの「地の果ては、隣」永嶋恵美さん。初めて読む作家さん。作中では、既にロシアとウクライナの戦争の気配が描かれていて、今は…まだ、いつになったらロシアに旅行に行こうと思えるのかわからないけれど。
コロナ禍のあと、旅に出る物語が描きにくくなっただろうと思うけれど、むしろ、だからこ -
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ネタバレもうひとつある鷹宮家四訓/大崎梢
大切な人を思いやる気持ちが温かくて良い話だった。
孤独の谷/近藤史恵
言葉を使えば使うほど死に近づいていくなんて、なんと恐ろしい。。。本当に孤独で寂しい。ラストがちょっとホラーだった。
猫への遺言/柴田よしき
コロナで急逝した夫が隠していた秘密が、読まれるはずのなかった遺言書によって妻が知ることになってしまう。なんとも言えないが、夫に共感できるところはあるなぁ。
十年日記/新津きよみ
良い話。すごくホッコリした。真央さんにまんまとやられた。ってか勝手に勘違いした。
そのハッカーの名は/福田和代
ネタバラシの前に見抜けなかったのめっちゃ悔しい!
青い封