松尾由美のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ふわふわ~っと読み終えました。楽しかったです。
「ハートウォーミングな連作ミステリー」とカバーにありました。この読後のふわふわ~感がハートウォーミングな感じなのでしょう。
若い女性のたまたま出会った謎を一見そんなに物知りとも思えない人がすらりと解き明かしてくれる。円紫師匠を思い出します。しかし、それほどのインパクトはなく、ふわふわ~っとした感じが、ほどよく最後まで一気に読み進むのでした。
ファミレスに集う人が幸薄そうな人だから、ハートブレイクなのでしょうか。どうしてもハートブレイク・レストランという題名はしっくりきませんけれど。
ふわふわな幸福感を感じたい人にどうぞ。 -
Posted by ブクログ
一冊前に読んだ本と同様に、タイトルと表紙絵に惹かれただけで選んだもの。そちらは失敗だったが…この作品と作者に関しては稀有の巡り合わせだった。苦さと優しさとあたたかさが程よくステアされたカクテルのよう。気持ちよく酔えた。
松尾由美という人の本は読んだことがない。
私がすすんでは選ばないSFとか推理小説の作家だということだから、なるほど本を手に取ることもなかったはずだ。
この作品は…確かにSFチックな設定かもしれない。しかし設定など私はどうでもいい。そこに作者が記したものがどれほど自分の心をとらえるか、である。
現に読まないはずのジャンルに属する作家では、私は森博嗣氏の信奉者と自ら称してもいい -
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素行不良の《妊婦探偵》が活躍する、シュールな笑いにあふれたSFテイストのミステリ。
舞台は、東京都第七特別区。人呼んで「バルーンタウン」。そこは、「人工子宮(AU)全盛の世の中で、妊娠・出産という過程をへて子供を持つことをあえて選んだ女たちが、天然記念物なみの保護をうけて暮らす」妊婦の町である。そのちいさな、しかしかなり特殊な町で発生するさまざまな事件を、「妊婦のことは妊婦にきけ」とばかりに、見事な「亀腹」をもつ《妊婦探偵》暮林美央が鮮やかに解決する連作もの。
この妊婦探偵、厳密にいえばちがうのだろうが、分類としては《安楽椅子探偵》に入るのだろう。じっさい、電話口から示唆するだけのものもあ -
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心やさしいお婆ちゃん幽霊ハルさんが謎を解く!
ハートブレイク・レストランという題なので~失恋がらみの事件なのかなと思ったら、違いました。
ほとんどは日常の謎で、ある点で幽霊がらみ。
癒し系といってもいいでしょうね。
寺坂真以はあちこちの雑誌などに寄稿しているフリーのライター、28歳。
5年勤めた会社を辞め、原稿書きを本業にしようと苦労している所。
家に閉じこもって書くのも息が詰まるので、喫茶店などに出かけて書いている。
落ち着ける店で長く粘れる所を探して、見つけた~とあるファミレス。
街道沿いだが駅から少し離れているのと、何となく店員の雰囲気が明るくないせいか、客が少ないのだ。
常連客の -
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幸薄い感じのウェイトレスが言葉少なく料理を運ぶ、
不思議な雰囲気のファミレスの禁煙ゾーン。
その、壁を背にした一番奥の席にちんまりと座り、
真っ白な髪をお正月のくわいのような形に結った和服姿の品のいいおばあちゃん。
この、癒し系フィギュアとして売り出したいくらい可愛らしいハルおばあちゃんが
空席だらけのファミレスを仕事場にしているフリーライターの真以が遭遇する事件の謎を
あくまで奥ゆかしく上品に解き明かしていく、ほのぼのとした物語なのですが、
コラムのネタにしようと目論む「ケーキと指輪」の謎に悩んでいた真以に
招き猫のようにおいでおいでをして、かぼそい声で「お呼び立てして」と謝りつつ
「僭 -
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猫足のベンチソファで静かに本を読む少女と
彼女にもたれてまどろむお人形のような美少女。
その足もとには意味ありげな鍵が転がっていて。。。
セピア調の色彩で描かれた表紙絵がとても綺麗で
思わず手に取ってしまった本。
途中に挿まれる2枚の挿画も、
カラーでぜひ見てみたかったと思うくらい、雰囲気があって素敵です。
避暑地の別荘で、執事や家政婦と共に過ごす10歳の芽理沙と
その家庭教師として雇われた17歳の高校生 信乃、
そして芽理沙が納屋に匿う、「人くい鬼」モーリスの、ひと夏の物語。
これは!という家庭教師を選び出すためにトラップを仕掛け
相手が思いがけない反応を見せると
「笑ってもいいですか -