おおたとしまさのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
小学生の我が子に体験学習型の習い事や夏休みの体験イベントを熱心に勧めている自分がまさに本書で戒められたような気分だ。
自分でも知らないうちに、人生や人格の豊かさが子どもの体験で決まるような思い込みがあった。
ただ、現在の社会では、子どもだけで外で過ごさせる・遊ばせることもできない。公園は禁止行為の注意書きの看板があり実質何もすることができない。外は不審者がいるからと子どもから目を離すことは許されない。親は大抵共働きで、学校が終わったあとは学童に預けられ、外で自由に過ごす時間なんてない。
そんな環境だから、子どもに習い事をさせなくてはならない。そうでもしないと、子どもは何も体験することがで -
Posted by ブクログ
70歳手前の親ともしばしば感覚の違いを感じたりするけど、自分が小中高生のころと比較しても女性の生き方は多様になっているし、女性の人権とか、女性に限らず人の権利に対して世の中の理解が進んできていると思う。そういったことを意識しているかいないかで女の子の子育てはけっこう変わってくるかもしれないと思った。
この本とは直接関係ないけど、子どもがいると人生の二週目を感じられるというか、自分の頃と比較して変化の有無を感じる視点が強くなっておもしろいなと思った。
特に自分にとっては女の子の親でなかったら、なかったとしてもそれなりに感じていたかもしれないが、今ほど女性の人権とか社会の中での役割とか差別とかに -
Posted by ブクログ
知らない言葉が多くて理解しきれていない箇所もあるけど、お話はすごく良かったです
身体性を身につけること、アフォーダンスの重要性、などなど、始終頷いたり、そうかと感嘆したりしながらそこに参加してる気分になって読みました。
ギリ昭和で田舎育ちの自身の環境を振り返るとオーガニックな森のようちえんだったなと思いました。自然の中で過ごした経験は今思えばとても豊かだった。そのような環境に身を置くことでしか育たない感覚や身体性があり、それはとても大きな価値で、子供が成長する上で決して蔑ろにしてはいけないものだと改めて思った。
少し話は逸れるけど、以前、スタジオジブリの鈴木敏夫さんが「走ったり飛んだり、身体 -
Posted by ブクログ
しばらく積読していたものを引っ張り出してきて一気に読んだ。今ちょうど受験シーズンだしなとかぼんやり思いながらページをめくると、首都圏の中学受験というものがいかに自分の知らない世界なのかということを思い知らされた。まず今はまったくその時期ではない、それは2月1日から約1週間ですべてが終わる超短期決戦なのだということ。何校も、何日程も受験するということ。合否の状況に応じてどこをいつ受けるかが刻一刻と変わるので、合格発表も早く(当日夜や翌日)、出願もギリギリまで受け付けるということ(学校によっては受験日当日〆切ということも)……。大きな壁に直面する3つの家族の生々しい姿に引き込まれた。地方育ちの自分
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Posted by ブクログ
ネタバレ公文算数のゴールは高校数学を解くことができること。大学受験に通用すること。
国語と英語はどちらも多読。読解力がつくこと。
あとは学習習慣や忍耐力がつくなど。これは他の習い事でもできるのでは、とあったけど。
進度は本人と親と先生の掛け合わせに寄る。親の関わりも重要で全て教室にお任せとはいかないよう。(とはいえ答えや解き方を教える訳ではないので進捗管理とやる気を出させる声かけくらいか)目的が違うので中学受験との併用は難しそう。やるにしても3年生までに小学課程を修了しておくこととあると。それ自体3学年先の高進度なので中受やるには、それなりの素地が必要なのか。
子供の公文をいつまで続けようか迷って -
Posted by ブクログ
ネタバレ思春期で身につけた価値観は、人生終盤での幸福感に影響する。損得勘定を超えた「興味や好奇心」を伸ばしていくために、どのような教育が求められるか。
●進学校におけるアカデミックな部活動は、生徒の内発的動機をベースとして、他校、社会、そして世界とも繋がっていく。
●学校行事一つとって考えても、伝統として続く理由、そして教育的意義が確実に存在している。
●名門校は生徒を「迷わせる」。本当に医学部でいいのか。「自由」とは何か。失敗から何を学ぶのか。
幅の広い教養、非認知能力、そして損得勘定を超えた価値観を身につけること。それが出来るのが「いい学校」の条件ではないか。