あらすじ
発売と同時にたくさんの共感と反響をいただきました『21世紀の「男の子」の親たちへ』のきょうだい版ができました。今回は女子校のベテラン先生たちにお話を聞きました。先生方の珠玉の言葉を引用しながら、教育ジャーナリストのおおたとしまささんが、これだけは伝えたいという思いをこめてまとめました。先が見えない今だからこそ、子育てについて教育について、何が本当に大切なのかを考えたい。そんな思いを込めました。自信作です。
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・性別関係なく『人権』人も自分も大切にできる少女になってほしいと母は願う。
・母にできることは、話を聞いて見守って、美味しいご飯を笑顔で用意することだけ。
・チャレンジ精神。でもSNSの危険性などはきちんと伝える。
・海外経験✖︎専門性✖︎社会性 ふーん
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ベテランの先生方の言葉は重みが違うね。心に留めておきたいようなことばかり。「無理して先のことを決める必要はなくて、後であの選択をしてよかったと思えるように努力することが大切」という言葉が最も刺さった。
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女性は競争、プレッシャーを嫌う傾向にある。
そのため、追い込みではなく、コツコツやるのが良い。
崖の上から突き落とすのではなく、寄り添う。
安心を与えるのではなく、安心感を持たせる。
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本の前半でなるほどと思った部分を以下に。後半は男女関係ないよう。
・一見フェアな世の中になったように見えるが、フェアな競争がイメージできるのは大学入試や就職まで。そこからうまくいかないのは自分の能力がないからだと納得させられてしまう巧妙な罠
・女性リーダーが効果的とみなされるのは、そのリーダーがマネジメントに女性的な面を活かしている場合のみ
・女性は職場において、女性としての好感ももたれながら、男性以上の結果も出さなければならない状況にある
・グレタさんが男性だったら、批判はより少なかったかも
・心が育つ時期に、ある意味守られた、特別な環境に身を置くことに意味がある
・女子校にいる間に、ジェンダーの枠組みにとらわれないで自分の興味があることを何でも思いっきりできる経験を通して、社会に出てから少々叩かれても跳ね返せる強靭なメンタリティを
・早く現実に適応させることばかりが教育ではない
・道徳教育よりも人権教育を
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安定の「おおたとしまさ」さんの本ですが、女子校の先生たちからの言葉が、帯の通り「幼児~思春期」について進路や娘に対する見方にとても参考となりました。
P98 時代が求めるもの
・競争より共栄
・平和教育が必要であり、性教育が必要であり、人権教育が大切。
いじめ、虐待、経済格差の問題が解消される。
P108 日本の教育
・日本の教育は男の子向きで、
女の子向きの教育が受けられない。
・女子はプレッシャーに弱く、競争を嫌う方向。
男女混合の競争的な教育環境が
心理的な意味で女子に不利に働いている可能性。
・女の子は共感して寄り添って安心感を与えないと
なかなか力を発揮しない傾向がある。
・女の子は一つ一つ理解しないと
不安になって次に進めない
・ほとんどの子が、きちんきちんと段階を踏まえて
ちょっと手を差し伸べてあげる。
・女の子は目標が定まると、その過程を
きっちり仕上げることを好む。
P122 教養
・あえて意図的に角度を変えて見てみることで
物事の本当の姿が浮かびあってきて
そのためにあえてそれぞれの教科の視点から
世の中を見る訓練に意味があり、
その集積が「教養」となる。
P130 教育と人材育成は、似て非なるもの。
P140 コミュニケーション力のup
・共感力を高める
・論理的コミュニケーション力のup
→アサーショントレーニング
-同じことを言っても言い方によって
相手の受け止め方が違う
-相手の気持ちを大切にしながらも
自分の意見をきちんと伝える方法
-コミュニケーションを構造的にとらえる術
P149 基礎体力
・ずっと学び続ける力、自分の信じる生き方、
あきらめない心、感謝の4つがあれば
どんな世の中になっても生きていける。
・今すぐ役に立つ「技術」を身につけるよりも
しっかりとした「基礎体力」を身に着けておくべき。
・何ができる/できないということよりも、
何を大切にして生きるかが人生においてはよほど重要
・置かれた場所で咲きなさい、
どうしても咲けないときには
無理に咲かなくてもいい。
その代わり、下へ下へと降ろして、根を張る。
P174 安心と安心感
・親はどんなに頑張っても子供に安心を与えることができない
・親はこどもに安心感を与えることはできる。
P185 「外してはいない」と、思われるポイント
・家の中でも、できるだけ文章で話す。
・簡単に答えを与えない。
・没頭していたら、そっと見守る。
・失敗を褒める
→子供は、そもそも失敗しかしない。
いちいちダメ出ししていたら、自己肯定感が下がる
自分なりに方法を考えたことやチャレンジ
しようと思ったことなど、
そこに目を向けて褒めてあげる。
一見失敗に見えることの中にも
良い点を見つけるように心がける。
・手本を見せる。
P207 普遍的だろうと思う究極のメッセージ
・正直に生きる
・卑怯はするな
・君は自由だ
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70歳手前の親ともしばしば感覚の違いを感じたりするけど、自分が小中高生のころと比較しても女性の生き方は多様になっているし、女性の人権とか、女性に限らず人の権利に対して世の中の理解が進んできていると思う。そういったことを意識しているかいないかで女の子の子育てはけっこう変わってくるかもしれないと思った。
この本とは直接関係ないけど、子どもがいると人生の二週目を感じられるというか、自分の頃と比較して変化の有無を感じる視点が強くなっておもしろいなと思った。
特に自分にとっては女の子の親でなかったら、なかったとしてもそれなりに感じていたかもしれないが、今ほど女性の人権とか社会の中での役割とか差別とかに関心を払ってなかったと思う。そういう意味でも親になるっておもしろいなと思った。
またこの本とは直接関係ないただの私の意見ですが、11歳の長女や9歳の次女に対して最近よく思うのは、まじで子育ては我慢だなということ。
長女は中学受験の個人塾に一月通ってなんかが違ったのかやめてしまった。最初は別の塾に移って引き続き受験勉強するって言ってたけど受験するのやめたって言ったり、そうは言っても心の底では受験した方がいいのかなと迷っていたりするようだ。親としては、受験するなら早く対策しないと間に合わんぜよと思うけど、大いに迷って後悔するならすればいいと思うし、学校選びの誤りで仮に後悔しても楽しく生きることには大した影響ではないと思ってる。だからいろいろ助言もしたいけど少なくとも本人から求められるまでは見守りつつほっとくだけで我慢。この我慢がなかなかもどかしい。
そんなスタンスの私が読んでみて、けっこう共感するしこんなふうにいろいろ考えることもあって、収穫のある読書でした。
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子育ては観察から。
ただみるのではなく、観る、見る、視る…。
多くの視点で、多面的に多角的に観ることで、
言葉かけもマインドも変わるということを教えてくれました。
仏教、キリスト教などさまざまな宗派の私学の先生方がそれぞれの視点でお話をされているのですが、本質は同じであるところが面白いところでした。
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子供の「いいな!」に「いいね!」ができるようになる。
ある程度まで大きくなった子は親が率先して引率するのではなく、後ろからしっかりと見守ってあげる。
男女の性差はあれど、親としての心構えは同じですね。
私は単純なので中高一貫の女子校に入れたい!と思ってしまいましたが、中学受験で子供を疲弊させるのではなく、どんな結果でも一番の最善の道だと言えるように導いてあげたいなあ。
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女子には女子に合った教育の仕方があり、その方が能力が高まることを知って大変参考になった。
また、性教育や平和教育は人権教育に繋がるという話にも大いに共感できた。