おおたとしまさのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
子どもの習い事について色々悩んでいたので読んでみました。
内容は、体験格差の定義、社会的な構造などについて書かれています。
著者が教育ジャーナリストということもあり、教育に関するカタカナも多く、慣れない人はこれどういう意味だっけ?となるかと思います。
体験格差について考える機会がないまま、TV、雑誌などで取り上げられるので体験(習い事、旅行など)について新しい視点を持つことができました。
体験についての私の解釈は、以下の通りです。
体験は、多くしてほしい(チャレンジをしてほしい)。
しかし、その体験をやる前に子どもの判断でどの体験をするのかを選ぶ機会を設ける。
やりたいと思わないこと( -
Posted by ブクログ
なぜ子どもの体験サービスはこんなに高いのか?
私も疑問に思っていました。
子どもが消費者にされている。
子どもがビジネスに取り込まれている。
なぜ私たちの社会はそれを許しているのでしょうか。
今は子どもがやりたいこと、好きなことを見つけてあげることが親の使命のようになり、あらゆる体験をさせて子どもの反応を見ている。そんなふうに、私には見える。
教育は「親ガチャ」のように言われて、子どもが優秀ではないこと、子どもに頭抜けた取り柄がないことは親の責任のように感じてきた。この本は、そんな視点で子どもを見ていることがおかしいんだよと教えてくれる。
体験格差を切り口に、なぜ体験が消費される社会にな -
Posted by ブクログ
ネタバレ
お受験とか、つい子供にいろいろ習い事させたり、自分の夢をおしつけたりしちゃう親こそ読むべき。
男子校にしか当てはまらなそうなところもあるけど、子供そのものを見よ、というのは共通する。
コスパ、タイパとかパフォーマンスがあることが前提になってる社会で、子供の教育にもパフォーマンスを求めてしまう。でも大切なのは結果、成果ではなく、その子自身。
大人が、インプットすればアウトプットがでると信じ、子供にアウトプットを求めてしまうのは、現代の社会がそうだから。現代社会に送り出すために教育も現代的になってる。野人の子供は、いつ変身して、現代社会に対応できるようになるんだ?それとも、対応しないまま -
Posted by ブクログ
【要は各家庭で抱え込みすぎ】
五味太郎氏と著者の対談記事を目にしたのがきっかけで本書を購入。
非認知能力の高さが収入に影響するという言説、
「体験格差」という薄気味の悪い概念の正体に迫る。
体験を「消費」する社会とはーー
社会は本来、助け合い支え合うための場なのに
いつしか競い合う場になってしまった。
将来の成功のために
子供に体験をさせて「あげる」ことで、
社会を勝ち抜ける人間に武装させようとする。
子育ての家庭依存が進みすぎていることも
親の不安を駆り立てる。
あの子は体験も習い事もたくさんしているのに
うちの子には「してあげられてない」。
このままだと子供の将来の選択肢が狭まってし -
Posted by ブクログ
宮台ワールドが迸っていて、諸々自分も勉強してキャッチアップ・アップデートしていかなくてはいけない部分も多かったが、
繰り返し述べられている『「社会の外=言外、法外、損得外の時空」を開示して力を回復させる体験デザイン』によって、「失われた身体性・感受性を取り戻す」ことが急務であることには深く共感した。
たまたま併読していた本にも、日本の政策立案がいったいどういう戦略や意図があってなされているのかが見えなくなっている、という話が出ていたが、本書で日本社会の課題と指摘されていた
・「ヒラメ(上へへつらう)」「キョロメ(周囲に合わせる」で空気感に縛られる
・「価値的貫徹より学習的適応が優位(やりた -
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子供の小学4年生になるタイミングで、この本を読んで中学受験をするか考えてみる。
自分が中学受験組なので、中学受験について、どうしても頭がちらつくが、昨今の中学受験行き過ぎ説で否定的、もしくは公立の中高1貫にいかせたいなど考えていた。
でも、それ自体が子供の目標を勝手に作る行為だと気づきました。子供が中学受験したいと思うこと、そこから学習方法などを学ぶことが中学受験で得られる1番価値あるものなんだ。誘導してしまい、これが得られなくなる中学受験では意味がない。
まずは、親から誘導しないように本人が何をしたいのか、どこの学校に行きたいのか、自分の頭で考えるのを待とうと思います。迷ったら引き算。
心