佐竹美保のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
魔女の宅急便、第3巻です。
キキ、16歳の物語。
ひとつの町に魔女はひとりだけという掟を破り、キキの暮らす港町に12歳の魔女、ケケがやってきた。
次第にケケは町の人気者になっていき、キキは自分の存在に不安を感じ始めるのだった。
自分は必要なのだろうか?
自由奔放に生きるケケに振り回され、キキは仕事の電話を無視したり、お客さんにお金をせびったりとダークな一面を表す。
1巻では親元を離れて生活するひとり立ちの成長。
2巻ではもっと人の役に立つため、宅急便の他に薬草の栽培を始めるという仕事の広がり。(キキと新しい魔法)
3巻ではライバルの出現による存在意義の喪失と再生。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ1番好きなキャラ・キャットが活躍するってだけでハイテンションでした。
大きな力を持っていてそれにうぬぼれることなく、素直で好奇心旺盛でいたずらっ子らしくて、小さなことにも耳をかしどんな生き物に対しても敬意をしめすキャット。
子供の話に耳を貸さない大人たち。いつも真実に一番近い子供たち。紐を解きほぐしていくように真実が明かされる書き方。いたずらっぽくカラフルな魔法の数々。
相変わらずのわがままっぷりで、それでもみんなから溢れんばかりの愛を注がれるクリストファー。いざっという時、やっぱり頼りになるパパ・クリストファー。
本当、にぎやかで色が飾られたお話でした。 -
Posted by ブクログ
大事に大事に「大丈夫?大丈夫?無理しないでね」と気遣われて育った無力感の塊みたいな女の子が田舎に預けられ、適度にほったらかしながら見守ってくれる人たちに囲まれて成長していく物語。
「してあげない」ことで、自分を生きられるようにしてあげる話といってもいいか。
めちゃくちゃ良かった。
ベッツィーのかわいさとかわいくなさが素直にうなずけるし、まわりの大人たちはちゃんと大人でほっとする。
教科書通りの良い子や完璧な大人じゃなくて、ひとつずつ大きくなっていく子どもと、自分をちゃんと抱えて生きている大人たち。
正しい言葉は理解を深め、人と人の距離を縮ませる。
気遣いという名の分厚いオブラートにくるんだ -
Posted by ブクログ
この本を初めて読んだときはもうすでに社会人で、1巻の頃のように一緒にドキドキしてハラハラして、というのではなくなってました。いつのまにかお姉さんにでもなったかのように上から目線で見るようになってました。それでも、20年たっても、キキも、ジジも、同じように動き回ります。いまだにそそっかしくて、ささいなことに心を動かすキキがすごく愛しくて大好きなことに変わりはありません。
ここまでは既読の本。1巻から再読を始めたとき、すごく落ち込んでた。だけど、一冊一冊読み終わってくうちに、いつのまにか元気が少しずつ貯まり始めていくみたい。今は少し前を見て、元気になれそうなかんじがするもの。これって魔法かもね( -
Posted by ブクログ
新年一発目に読み終わったのがこの本なんていい年になりそう♪
初読は大学生のころ。すでにバイトを始めてたこともあり、前半はキキの仕事に対する姿勢がかなり気になった記憶があります。預かりものの帽子で遊んだり、仕事を自分のワガママで選ぼうとしたり。仕事に対して楽しいことや嬉しいことだけを求めて、それ以外は排除するなんておかしいと思ってた。今でも、もちろんそう思うけど。だって、しんどいことやつらいことがあるからこそ、達成感や嬉しい気持ちって倍増するものだしね。
けれど、この本に★5つをつける理由はやっぱり後半。キキの恋の行方や成長、小さなふたりの恋の行方もとっても微笑ましい。キキの愚痴もなくなったし -
Posted by ブクログ
初読は確か高校生の頃。当時のお小遣い一月分に相当するこの本への出費はとても痛いものだったけれど、自分への誕生日プレゼントだと言い聞かせて買った記憶があります。そして、買ってよかったなぁとほくほくした気持ちで読み終えた記憶も。
生意気な小さな魔女の出現で、自分に自身が無くなったり、ケケを妬んでしまったり、自分の存在価値を感じられずにいじけたり、ジジに八つ当たりしたり、もがき苦しむ様子は、当時は自分にも似たような感情を抱いていた時期でとても共感して一緒に苦しみ、最後にはとても満足してページを閉じた。今読み返してみると「そんな時期もあったなぁ」と懐かしい気持ちのほうが強いかも。それでも、今でも私の -