佐竹美保のレビュー一覧
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赤ん坊のとき両親をなくし、おばさんに育てられたベッツィー。おばさんは生真面目で、きちんと子育てをするために子育ての本ばかりを読むようになって、危ないことはなんでも先回りをして遠ざけようとする。
そんななか、大叔母さんの病気が判明して、おばさんは母親である大叔母さんにつきそうことに。ベッツイーは、またべつの親戚にあずけられることになって、バーモントの農場でくらすようになる。
話の展開は『赤毛のアン』などとよく似ているけど、それなりに独自の味わいがあって、とてもよかった。読みながら「モンテッソーリっぽい」と思ったら、ほんとうに作者はモンテッソーリと直接会って、大きな影響を受けたらしい。でもお題目的なところはちっともなくて、物語として魅力的に語られているところがいい。
最後、おばさんが迎えにくると知ったときの心のふるえ。悲しいんだけど、おばさんが自分を深く愛してくれたことへの感謝の気持ちも持ち合わせていて、ベッツィーはなんてりっぱな大人びた子なんだろうと、目頭が熱くなってしまいました。
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自分のレビューをアップしてから他の人たちの感想を読んだら、熱く語っている人が多くてなんだかうれしくなってしまった。
それから、書き忘れたけど、佐竹さんの挿絵もほんとうにすばらしい。物語をすみずみまで繊細に表現している。もろもろあいまった、いい本です。 -
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キキは19歳になりました。
変わらずコリコの街で宅急便やさんをしています。とんぼさんも変わらず学校に通っていて離れ離れです。
ライちゃんという新米魔女と出会ったり、不思議なお届けものを届けたりと、変わらない日常の中で少しだけ変化がある毎日を過ごしていました。しかし、ある日ジジがキキとうまくはなせなくなったのです。サヤオさんという芸術家の白猫に恋をしてしまったようです。
ジブリ映画のとんぼさんはサヤオさんをモデルにしているのかも。原作のとんぼさんは真面目そうなのに、なんで映画版はチャラメガネなんだろうと思っていましたが、サヤオが登場した瞬間、あ!チャラチャラしてる!と思いました。
サヤオさんのマジックアワーについての言葉はぐっときました。そして同じようなことをとんぼさんも言っていて、キキはどっち転んでもおかしくなかったんだろうなーなんて想像を膨らませて楽しみました。とんぼさんよかったね、キキがとんぼさんを選んでくれて。
とても好きな表現でジンときたので引用します。覚えておきたいので。
「〜子どもって夕方よく泣くんだよね。あの空はおわりと始まりの色。悲しみと、ときめきがいっしょになっている色なんだ。〜子どものころ、うれしいのなかには、悲しいもある。生きていくにはそこを何度も通り抜けなければならないって、どこかで感じていたんじゃないかな。子どもにはその両方が見えてるのかもしれないね。だから泣きたくなる」(サヤオさん)
「〜赤ちゃんって文句なくかわいいけどね、でもそれだけじゃない。もう知っているんだよ。生きるのはよろこびだけど、そのなかには哀しみもあるって。でもその哀しみのなかにも、よろこびがあるんだよね。」(とんぼさんの手紙)
これを読む子ども(小学校高学年くらいかな)にとってはきっと、さくっと読み滑ってしまう表現だと思います。文面通りの理解はできても、身体中にジーンと響き渡るような感動はまず覚えないだろうな。それでいい、そうでないといけないんだけど。ノスタルジーババアは感涙してしまいましたよ。
『魔女の宅急便』は1986年から。5巻は2007年に出ています。およそ20年、と思うとやはり、大人向けのメッセージももちろん含まれているんだろうな〜。
ジブリ映画は1989年でした。てことは、ジブリ映画のとんぼさんがサヤオさんに似ているんじゃなくて、逆ですね。同じとんぼさんから派生したキャラクターだから見た目は違うくても、根本的な考え方や感じ方は似ている…のかな?これは勝手な考察ですけど。 -
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キキはもう17歳。
17歳の夏は一度きりなのに、仲良しのトンボさんは遠くの学校のそばにある山に篭りっきりで帰ってこない。時々手紙が来るだけで、キキも意地になって会いに飛んでいかないままの夏休み。キキの元には、お友達のモリさんの弟ヤアくんが夏の間やってきました。
サブタイトルは「キキの恋」。キキの恋は決して爽やかなものではなくて、思春期特有の自意識過剰と独りよがりさが表されていて、読んでいてモヤモヤイラっとするところもしばしば。じれったいなーもう!て感じ。
山奥に住んでいるザザさんのお話は特に、もどかしくて嫌な気持ちにまでなりました。
キキの恋の終着にはっとしましたが、それ以上にヤアくんとノノちゃんのエピソードにキュンとしました。素直で健全で迷いがない。恋ってそういうものであってほしいけど、大人になればなるほどややこしくて、そんな二人が眩しい。 -
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キキがコリコの街に来て4度目の春がやってきました。キキはもう16歳。魔女の宅急便の仕事とくしゃみの薬を必要な人にお分けする仕事をしています。
ある日、順調に暮らしていたキキの所に、ケケという変わった女の子の居候がやってきました(それも強引に)。キキと同じ真っ黒のワンピースを着ています。彼女は魔女?分かりません。神出鬼没でなにやら秘密を抱えていそうなケケに振り回されて、キキの安定した気持ちはどんどん不安定なものに変わっていきます。キキのケケに対する気持ちとは裏腹に、コリコの街の人達はケケを受け入れます。もちろんトンボさんも…。
3巻目にしてこんなにもどかしいお話とは!
ケケという強引な女の子の出現は、読み手の私の気持ちもすっかり搔き回しました。どんいりした展開がどうなるの?!と読み進めずにはいられませんでした。本当に、ほぼ丸々一冊、どんよりした展開でした。ここまで限界まで落としに落とすのか、と逆に感心してしまいました。さて、どん底まで落ちていったキキが見つけた答えとは…?落ちに落ちて開けた姿は一層清々しく映りました。 -
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(2015年1月25日 再読)
シリーズ通して、この話がいちばん好きかも!やっぱり!
チャグムがとても聡明で勇敢で清廉で、なのに弱くて危うくて青い。
その強かさとナイーブさがたまらないです。
実写ドラマ化という話を聞いてから、チャグムは神木隆之介くんのイメージしかないんだけど、どうにか実現しないかな。
精霊の守り人からは無理としても、この蒼路の旅人は15歳...なんとかいけんじゃない?
最初からチャグムが好きなので、むしろ旅人シリーズが好きなので、彼のこの成長と活躍はすごい痺れます。
今回出番は少ないけど、シュガも好き!
天と地の守り人も一気に読むぞー! -
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いつのまにか6巻まで出ていたこのシリーズ、あらためて1巻から最後まで一気に読んでみた。角野栄子さんは、こどものための本を書くことができる、数少ない作家のお一人。安心して読み進む。
大人になったキキは結婚し、双子の母親になる。そして、その子供たちが13歳になり、それぞれの旅立ちを迎える・・・。
13歳の子どもにはもちろん、13歳のこどもを持つ母親にも、是非読んでもらいたい。こどもの自立を見守るキキの視線、母親としてのいらだちも、すべてありのままに書かれている。そして、彼らは悩みながら、いろいろな大人たちに見守られながら、自分を探していく。旅立ちのラストはおもいのほか感動してしまった。これまでの5冊とはまるで異なる。ぜひ、このシリーズの最後まで読んでほしい。 -
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悟空と三蔵のたびがはじまる。八戒や悟浄を仲間に入れて旅が続くのは
おなじみのストーリー。
三蔵に出会ってからの悟空も、とびぬけて強いのは同じ。
このとびぬけて強い悟空も、危機に陥れないと、お話が成り立たない。
そこで登場するのが、弱いくせに言うことだけは立派(?)な三蔵で
彼が悟空のうまい具合に足かせになってくれる。
三蔵は相手が妖魔だろうと、人だろうと、とにかく相手を殺すのを嫌がるので、
自分を殺しに来た相手にすぐやられそうになる。
あげくのはてには、悟空が自分を助けようとしているのに、妖魔の罠にはまって、
悟空を信じず、悟空を破門してしまう、などなど。
ちょっとワンパターンにはまってきたかなあというところで、
お話はエンディングに向かって行く。
訳者のまとめかたが絶妙でとにかくおもしろかった。 -
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深夜突然自分の家の一角から見ず知らずの女の子が出てきたら。
そしてその子がいつの間にか学校に溶け込んでいて、周りの人達も昔からその子を知っていて、自分だけがその子の事がわからない状況になったら・・・
って最初の方では怖い話かと思ってたんだけど。
主人公カズの家の辺りの古い地名を授業で調べた頃から怪しげなお年寄りたちが出てきたり、幽霊の女の子あかりに同情し始めたりと、めまぐるしく話が動きます。
主人公のカズとあかりの初めての会話でうるうるしました。
その後から挟まれてくる作中作の出来がまた良くて、そっちの話にも引き込まれてしまいました。
終盤に向けての話の展開を示唆する内容になっています。
不条理な事は許せないって考えもわかるし、せっかく生き返ったのにすぐ消えちゃうんじゃ可哀想って気持ちもわかるのでモヤモヤしたり、
命の重さ、他人を思いやる気持ちの大切さ等色々考えさせられたりした作品でした。
読み終わった後は泣いてしまいました。 -
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子どもの頃、大好きだった柏葉幸子さん。久しぶりに読んだけれど、やはり大好きです。
夏、お盆のころに読めばよかった~とちょっと残念なのは自分の都合。お話にはとても満足。
主人公のカズは、ある夜中、家の仏間から出てくる女の子を目撃する。
ゆ、幽霊?!驚くカズにさらに驚くできごとが。次の日、学校にその女の子がいて、しかも周りの友だちは以前から彼女を知っていて「同じクラスのあかり」だという。
同じ日、古い地図で自分の家の辺りがかつて「帰命寺横丁」と呼ばれていたことを知るカズ。調べていくと、死者が生き返るという帰命寺さまの怖くて不思議な言い伝えにたどり着く。
がっつり和風のお話なのに、表紙には遠くお城と魔女・裏表紙には騎士の絵に「?」と思いながら読んでいたら、なんと贅沢に作中作!
この作中作が本編に劣らずとてもわくわくするファンタジーで、これだけでも一冊読みたいくらい。
謎の「作者」ミア・リーの正体と、この夏に書かれた続きの物語と新しい結末が、また素敵。
――人生は平等に一度きり。だから生き返ってやり直すのはずるい。不公平じゃない?
帰命寺さまの存在を否定する派の人たちの言い分は、もっともすぎるほどもっともなのだけれど。
帰命寺さまの力で甦ったあかり、彼女を守ろうとするカズ、帰命寺さまがあってはならないと思いながら揺れる水上さん。
それぞれの気持ちは、言葉にすれば否定・肯定と正反対のようだけど、どちらか「だけ」が正しいというものでもない。むしろ、どちら「も」正しいといえるもので、着地点をどうするのか、最後までどきどきしたけれど、そんな心配は柔らかく吹き飛ばされる。
道理も不思議もすべて包み込む、懐の深い優しい結末だった。 -
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ハウルの動く城の原作者とは知らず、ファンタジーの食指が動いて手を取ったもの。逃げ出すクッキーを捕まえて食べるゲームや、魔法世界ならではの、人物の署名(サイン)に値打ちがつくあたり、ワクワクが止まらない。私はキャットが魔法の力を持つことを信じて疑わなかった。それにしてもキャットの頼りないこと、私は我慢強い方だと思うのに、待てども待てどもキャットはグウェンドリンの金魚のフンをやめないし、お姉ちゃんを止めることなんでできないと最初から匙を投げている。だからグウェンドリンはますます調子に乗って魔法を垂れ流す。それに、グウェンドリンの性悪にはビックリした。私がもしキャットなら本当の自分の正体に気づいた後は息の根を止めてやったのに!!とりあえず、ジャネットが一番気の毒だが、キャットの本当のお姉さんになってくれたらいいな、いつかジャネットも魔法を使えるようになったらいいなと思う。