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待望のシリーズ三作目。魔女のキキは16歳になりました。キキの住む粉置き場へ、ケケという12歳の女の子が転がりこんできます。ケケは、ふしぎな力をつかって宅急便の仕事を横取りしたり、とんぼさんとのデートにいあわせたりして、キキをこまらせます。自由奔放で生意気なケケに反発しながら、キキも影響をうけてすこしずつ変わっていきます。ふたりが自分にとってたいせつな何かをもとめて成長する姿がさわやかに描かれます。
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Posted by ブクログ
ケケが、親指を立ててにこっとするとなんでもできるっていうのは、すごいなと思った。でも、悪いことだっていうのもわかる。 うちはみんな花粉しょうだから、くしゃみのお薬がほしい。(小4)
『魔女の宅急便』の本ってふしぎ。 しばらく別の本を読んでいたのだけど、何度も思い出してこの本を読みたくなっちゃう。 特に今回の本は、思春期のキキの不安定でさびしい気持ちがよく描けていて白眉だと思う。 キキが矢のようになって夜空を駆け上るシーン、文章も絵も印象的。 双子の姉弟のような関係のジジがいるの...続きを読むは、とてもうらやましい。 キキの暮らしをかき回すケケも預かった「終わりの本」もミステリアスでドキドキさせられる。
突然現れた少女・ケケ。彼女の存在を通じて「自分であること」の大切さを知るキキ。作中の「あなたのなかに笑顔もあるのに」のフレーズが、心に染み入る1冊です。
キキがコリコの街に来て4度目の春がやってきました。キキはもう16歳。魔女の宅急便の仕事とくしゃみの薬を必要な人にお分けする仕事をしています。 ある日、順調に暮らしていたキキの所に、ケケという変わった女の子の居候がやってきました(それも強引に)。キキと同じ真っ黒のワンピースを着ています。彼女は魔女?分...続きを読むかりません。神出鬼没でなにやら秘密を抱えていそうなケケに振り回されて、キキの安定した気持ちはどんどん不安定なものに変わっていきます。キキのケケに対する気持ちとは裏腹に、コリコの街の人達はケケを受け入れます。もちろんトンボさんも…。 3巻目にしてこんなにもどかしいお話とは! ケケという強引な女の子の出現は、読み手の私の気持ちもすっかり搔き回しました。どんいりした展開がどうなるの?!と読み進めずにはいられませんでした。本当に、ほぼ丸々一冊、どんよりした展開でした。ここまで限界まで落としに落とすのか、と逆に感心してしまいました。さて、どん底まで落ちていったキキが見つけた答えとは…?落ちに落ちて開けた姿は一層清々しく映りました。
キキが4回目の春を迎え16歳に。コリコの町にもう一人の魔女「ケケ」がやってきて、キキの周辺をかき乱され、キキも自分のものが全てとられていくようで心をかき乱されていく。その中、思わせぶりな旧い本を見知らぬ人から預かる。最終的には丸く収まって、キキもさらに大人になっていく。トンボとの恋も進展しながら、最...続きを読む後には遠くに行ってしまう。これからどうなるんでしょう。しかし、最初のころよりずいぶん大人になってしまったこと。しかし、娘よりハマっている気がする。
渦巻く嫉妬に苛まれ、最後には本当の自分の居場所を再確認。竹トンボが重要なアイテムだったんだなあ。挿し絵が素晴らしかった。これは新しい文庫にはないのだ。
1巻から最後まで全部集めました!(1巻はバーコードついてないようだったけど…) 大好きで何度も読みました。
コリコの町に来て4回目の春、キキはもう16歳。ちょっと多感なお年頃。新しい魔法「くしゃみ薬作り」も覚え、とんぼさんとも仲良くしています。そんなある日、12歳の少女ケケが現れます。ケケは魔女の仕事を邪魔したり、ジジを欲しがったり、とんぼさんと仲良くしたり、果てはキキの家に半ば強引に住みだします。ケケは...続きを読む魔女なのか、不思議とキキの行くところに現れては「横取り」していきます。キキはそんなケケをどうしても好きになれず、ついにジジを蹴飛ばして八つ当たりしてしまいます…ケケにかき回される一年の第3巻。ジジとも仲良くできなくなったり、自分が何に悩んでいるのかわからなくなったりと不安な気持ちの巻です。そこへタカミカラさんの歌や「おわりのとびら」という不思議な本の謎がからまり、どうなるのだろうという気持ちで読み進めました。人と張り合って、その人も自分も認められないチクチクした気持ちが痛いほど伝わってきて思春期の子に(かつてそうだった大人の人にも)読んでほしいと思える本でした。「もう終わりだ」と思ったときの気持ちやそれを乗り越えること、魔女の宅急便に描かれていたなんて…もっと早く出会いたかった。今まで以上に何かを乗り越えた巻でした。佐竹さんの絵は光と影がきれいでぴったり。毎回画家さんが変わるのも楽しいなと思えるシリーズです。
魔女の宅急便、第3巻です。 キキ、16歳の物語。 ひとつの町に魔女はひとりだけという掟を破り、キキの暮らす港町に12歳の魔女、ケケがやってきた。 次第にケケは町の人気者になっていき、キキは自分の存在に不安を感じ始めるのだった。 自分は必要なのだろうか? 自由奔放に生きるケケに振り回...続きを読むされ、キキは仕事の電話を無視したり、お客さんにお金をせびったりとダークな一面を表す。 1巻では親元を離れて生活するひとり立ちの成長。 2巻ではもっと人の役に立つため、宅急便の他に薬草の栽培を始めるという仕事の広がり。(キキと新しい魔法) 3巻ではライバルの出現による存在意義の喪失と再生。(キキともうひとりの魔女) 歳を重ねるにつれ、複雑になっていくキキの悩み。 1~2巻までは単純に面白いと思っていましたが、3巻には名言がつまっていて考えさせられ、最後には泣きそうになりました。 「…自分で自分を特別だと思えれば軽くなるんだけど、寂しくならないと気付かないんだよね。」 4巻ではタイトル「キキの恋」の通り、とんぼさんとの恋に悩みながら成長していくのでしょうか。 読む時間がとても幸せな本です!
初読は確か高校生の頃。当時のお小遣い一月分に相当するこの本への出費はとても痛いものだったけれど、自分への誕生日プレゼントだと言い聞かせて買った記憶があります。そして、買ってよかったなぁとほくほくした気持ちで読み終えた記憶も。 生意気な小さな魔女の出現で、自分に自身が無くなったり、ケケを妬んでしまっ...続きを読むたり、自分の存在価値を感じられずにいじけたり、ジジに八つ当たりしたり、もがき苦しむ様子は、当時は自分にも似たような感情を抱いていた時期でとても共感して一緒に苦しみ、最後にはとても満足してページを閉じた。今読み返してみると「そんな時期もあったなぁ」と懐かしい気持ちのほうが強いかも。それでも、今でも私の中には同じような感情が取り残されたままで、共感と同時にイライラとする気持ちも少なからずあって複雑だった。だからこそ、今でもこの本は大好きで、読み終わると温かくて優しい気持ちが残るんだろうな。 キキとジジはやっぱり仲良しで一緒にいて欲しい、大事な人は大切にしようと思った「ジジの家出」が特に好き。 『いいことありそな、いいことありそな』
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