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Posted by ブクログ
小学1年生の子が「これ読みたい」と言ってこの本を手に持ってきた。
一見、分厚い。けっこうページ数がありそう。1年生でこの本を最後まで読めるのかな?
でもそんな心配は取り越し苦労だった。
その子はちゃんと一人で読み終えて「ケンカしたりしていた3人がなかよくお弁当を食べることができたのが、おもしろかった」と報告してきた。
本を開くと1ページあたり多くても8行。それも見開きごとに佐々木洋子さんが描く丸まっちくて表情豊かでかわいいイラストがたくさん載せられている。
私もあとから読んでみたけど、たしかによくできている。
登場人物の心理がこまかく(そしてもちろん、わかりやすく)丁寧に書かれているので、子どもでも大人でもすぐに物語のなかに入っていくことができる。
テンポも早くて、次のページをめくったら一転して予想もしない展開が…というのが随所にあって、子どもを飽きさせないで引き込み最後まで読ませる構成力を強く感じる。昔の紙芝居はみんなこうだったのかな?
絵と物語との役割分担(?)も見事。
だから最近の日本の絵本で多く見られるクドクドしい文章がなくて、物語が一歩引くかわりに絵で見せてドキドキ感やびっくり感を強調したり、逆に絵で一場面として描かれたキャラクターの心の中とかが角野さんの美しいまでに明晰な文章で、いろどり豊かにふくらまされている。
小学校低学年で「読み聞かされ、じゃなく、はじめて1人で読む本」として良いのではないでしょうか。
なお、作者の角野栄子さんの恩師が龍口直太郎さんだと知ることができたのは意外な発見だった。龍口氏の翻訳でトルーマン・カポーティ「冷血」を読んでいたから。
米文学の余剰を削ぎ落すかのごとき文体の氏による日本語化が好きなのだけど、絶版が進んでいるのが悔しい。
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小説・文芸
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