赤ん坊のとき両親をなくし、おばさんに育てられたベッツィー。おばさんは生真面目で、きちんと子育てをするために子育ての本ばかりを読むようになって、危ないことはなんでも先回りをして遠ざけようとする。
そんななか、大叔母さんの病気が判明して、おばさんは母親である大叔母さんにつきそうことに。ベッツイーは、また
...続きを読むべつの親戚にあずけられることになって、バーモントの農場でくらすようになる。
話の展開は『赤毛のアン』などとよく似ているけど、それなりに独自の味わいがあって、とてもよかった。読みながら「モンテッソーリっぽい」と思ったら、ほんとうに作者はモンテッソーリと直接会って、大きな影響を受けたらしい。でもお題目的なところはちっともなくて、物語として魅力的に語られているところがいい。
最後、おばさんが迎えにくると知ったときの心のふるえ。悲しいんだけど、おばさんが自分を深く愛してくれたことへの感謝の気持ちも持ち合わせていて、ベッツィーはなんてりっぱな大人びた子なんだろうと、目頭が熱くなってしまいました。
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自分のレビューをアップしてから他の人たちの感想を読んだら、熱く語っている人が多くてなんだかうれしくなってしまった。
それから、書き忘れたけど、佐竹さんの挿絵もほんとうにすばらしい。物語をすみずみまで繊細に表現している。もろもろあいまった、いい本です。